Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ

あとでスクショフォルダを見返してみたら、ほとんどがチェーンソーキルの瞬間でした

連載・特集 Game*Sparkレビュー
Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ
  • Game*Sparkレビュー:『Gears of War: E-Day』やっぱり『ギアーズ』は替えがきかないゲームだ

2006年に第1作目が発売され、カバーアクション・シューターの金字塔として一時代を築いた『Gears of War』シリーズ。その久々となる完全新作『Gears of War: E-Day』(以下、『E-Day』)がついに発売を迎えました。

本作はタイトルの通り、シリーズの象徴的な敵である地底からの侵略者「ローカスト」が突如として人類に対して侵攻を開始した、「エマージェンス・デイ(E-Day)」を描く前日譚となっています。シリーズは『Gears of War 4』以降、第二世代へと突入し、大河ドラマ化していたため新規には分かりづらくなっていたきらいがありました。本作はおそらく、そうしたシリーズの現状を一度リセットし、再び間口を広げるというリブート的な目論見を含んだ作品であると思われます。

果たして、その目論見は見事に成功しているのか? 初代の発売から20年という節目の年に登場した本作について、筆者がプレイした感想をもとに詳しくレビューしていきます。

1:大スペクタクルで描かれるキャンペーンモード

本作のキャンペーンモードは前述の通り、ローカスト侵攻の「初日」が描かれます。終戦直後の一息ついたタイミングで、皆がようやく休もうとしている中。突如として阿鼻叫喚に陥っていく様はジェットコースターのように怒涛の展開で進み、まさにハリウッド映画さながらの大スペクタクルに仕上がっています。特にゲーム開始からの冒頭部のパニック映画感はすばらしく、描写の凄惨さもあいまってほとんどホラーゲームのようになっています。序盤部は「これは面白そうだぞ」とプレイしている誰もが期待できるような出来だと感じました。

複雑な予備知識を必要としないため、新規プレイヤーにも非常にわかりやすい物語となっているのは本作の美点です(っていうかよく考えたら初代『Gears』があんなところから話が始まるの、ちょっと変ですよね)。同時に、マーカスやドムといった、シリーズファンにとってはおなじみのキャラクターたちの「若き日の姿」が描かれるため、旧作からのプレイヤーもニヤリとできること請け合いです。日本語吹き替えにしっかり対応しており、激しい戦闘中であっても臨場感あるボイスで状況を説明してくれるのでストーリーが頭に入ってくるのも嬉しいポイント。新兵ルーカスやマグスといった新キャラクターに対する感情移入もしやすくなっています。

本作のストーリー中には時折、セミオープンなエリアをフリーで探索できるミニパートが挿入されます。特に序盤、美しい街並みを持つ「カロナ」を探索できるパートは非常に面白い体験でした。本作のグラフィックはとにかく美しく、そして異様なまでに細かく書き込まれています。だからこそ、ローカストによってもたらされた「破壊」と蹂躙の恐ろしさが、より一層身にしみて実感できます。 ただ、探索パートで要求される「ハードケース探し」などの収集要素は、怒涛の勢いでストーリーを進めたいプレイヤーにとっては、少々テンポを削ぐノイズになるかもしれません。やり込み要素としては嬉しい部分でもあるため、このあたりは個人の好みによって評価が分かれるところでしょう。

キャンペーンはかなりのボリュームがあるなのですが、それゆえに少々引き伸ばしに感じる部分もありました。非常時に遊撃隊的に動いているという設定上しかたのないことですが、おつかいのようにあっちに行ったりこっちに行ったりさせられる展開は、少々間延びしている印象を受けます。また、シリーズ経験者にとっては結末がある程度わかってしまっているため、ストーリー進行が足踏みしているとじれったいと感じさせられる部分もありました。

個人的には、もう少しシャープに駆け抜けるような構成のほうが好みではありましたが、裏を返せばそれだけたっぷりと遊び尽くせるということでもあり、ボリューム面での満足度は非常に高いです。このあたりは好みの問題も大きいでしょうね。

2:爽快感たっぷりのアクション要素とオンラインモード

『Gears』シリーズならではの、チェーンソーで敵を両断するようなハードで血みどろのアクションは、本作でも最大の魅力として健在です。タイミング良くボタンを押すことでリロードが高速化・強化される「アクティブリロード」といったおなじみのシステムも引き継がれており、戦闘は常に緊張感と楽しさに満ちています。

本作では、今までの『Gears』のアクションにくわえ、初めて「ジャンプ」することが可能になりました。あまり頻繁に使うものでもないですが、従来のカバーアクションの重厚な操作感にジャンプが加わることで、より立体的かつ直感的な立ち回りが可能になりました。それでいて、シリーズ特有のずっしりとした重厚感は一切損なわれておらず、前転で敵の攻撃をかわしながらショットガンを叩き込むといった古来からの戦法もバッチリ通用します。

本作の対人モード(PvP)も非常に楽しいものでした。手触りや見た目を含めて昔ながらの『Gears』という感があり、プレイしていると、筆者が大学時代(約20年前)に初代『Gears of War』の対人戦に熱中し、ずっと家を出ずに遊んでいたころの記憶が蘇ってくるようでした。 現代の洗練されたマルチプレイFPS/TPSと比べるとややレトロな手触りに感じられる部分もあるかもしれませんが、それはそれとして、近距離でナッシャー・ショットガンを撃ち合ったり、ワンチャンスを狙ってチェーンソーで突っ込んだりするときのアドレナリンが噴出する感じはやはり素晴らしく、本作でしか味わえない麻薬的な面白さがあります。

新モードである「Horde Siege」も(あんまり何回も遊べていませんが)軽く触ったぶんにはなかなか面白いです。ウェーブ制の防衛戦であるホードモードは、過去作では1回のプレイ時間が長引きがちでしたが、今作の「Horde Siege」では15~20分程度で遊べる「Blitz」や、20~40分程度の「Siege」など、短時間で遊びやすいプレイリストが用意されている点に好感が持てました。一方で、10ウェーブを守り抜く従来型に近い「Horde」プレイリストも用意されています。

容赦のないむごい暴力描写、高い緊張感、キルを取れたときのカタルシスと圧倒的な爽快感。初代から20年が経過した今でも、やはり『Gears』のゲーム体験は「替えがきかない」唯一無二のものだと改めて実感させられました。個人的にはオンライン用の衣装などがマイクロトランザクションなのがやや気になりましたが、このあたりは現代のゲームとしては仕方のない点なのでしょうね。

3:総評

本作『Gears of War: E-Day』は、美しいグラフィック、充実したキャンペーン、そしていつもながらでありながら替えがきかない重厚かつ爽快なアクション要素によってなかなかの良作となっています。久々の『Gears』シリーズだったということもあり、最初の三部作に匹敵するぐらい面白く魅力的に仕上がっていると感じます。キャンペーンの中盤など、進行がやや面倒くさく感じられる部分もありましたが、それはあくまで好みの範疇に収まるものです。

美しいグラフィックで描かれる絶望的な世界観、魅力的なキャラクターたちが織りなすシナリオは素晴らしく、シリーズファンが満足できるのはもちろんのこと、ここから新しく『Gears』の世界に入る新規プレイヤーにとっても入門作となるでしょう。 キャンペーンクリア後も、熱中できる対人戦や「Horde Siege」といった長くやり込めるコンテンツが揃っています。暴力描写やゴア描写が苦手でなく、凄惨な展開にも耐性があるプレイヤーの方はぜひ本作を手にとって、『Gears』に入門していただきたいと感じます。

なにより、あの最高に面白い『Gears of War』というシリーズを、現代に蘇らせたことに、本作の計り知れない価値があります。『Gears of War』の「カバーシューター」というコンセプトは現代で充分に通じる面白さであり、まだまだ我々は『Gears』で興奮できるのだということを、本作は思い知らせてくれました。

Game*Spark レビュー『Gears of War: E-Day』Xbox Series X|S / PC2026年10月7日リリース

原点回帰にして新たな出発点。替えがきかない良作


GOOD

  • 凄まじいグラフィックスで描かれるわかりやすいストーリー
  • 重厚で爽快な血みどろのアクション
  • 緊張感が楽しい対人戦と、テンポ良く遊べる「Horde Siege」

BAD

  • 一部でおつかい感や引き伸ばしを感じるキャンペーン
  • マイクロトランザクションが残念
《ライター:文章書く彦,編集:みお》

ライター/「ラジオ善意X」聴いてね 文章書く彦

好きなガンダムは∀ガンダム、好きなマンガはレベルE、好きな映画監督はポール・トーマス・アンダーソン、好きなゲームジャンルはオープンワールドものとローグライク(ローグライト)、好きな昆虫はカマキリ、好きなバンドはFUGAZI、好きな作曲家は浜渦正志、好きな小説家はカート・ヴォネガット・ジュニアと舞城王太郎、好きなラッパーはポチョムキン、好きな焼酎は鳥飼、好きなルフィが言ってない言葉は「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!(ドン)」、好きな笑い男が書いてた言葉は「or should I?(だが、ならざるべきか?)」。

+ 続きを読む

編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

+ 続きを読む

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top