無料アップローダーレンタルサービス「uploader.jp(getuploader.com / ux.getuploader.com)」の公式X(旧Twitter)は、2026年11月25日をもって同サービスを終了すると発表しました。
「uploader.jp」は公式サイトのコピーライト表記からすると2006年から存在している、誰でも無料で自分専用のファイル置き場を開設・利用できる国内最大級のレンタルアップローダーです。公式発表によると、昨今の利用状況の変化や諸般の事情によりサービス終了が決定されました。
サービス終了当日の2026年11月25日23時59分をもって、アップロードされたファイルを含むすべてのデータが削除されます。
『オブリビオン』『Fallout 3』から『Mount & Blade』まで―海外PCゲームの日本語化・Mod文化を支えた巨大拠点
「uploader.jp」および同サービスが提供する「getuploader.com」関連ドメインのアップローダー群は、約20年にわたり国内のPCゲーマーやMod制作者にとって極めて重要なインフラとして機能してきました。

とりわけ影響が大きいのが、海外PCゲームの有志による日本語化パッチやModの配布です。SteamワークショップやNexus Modsといった現在のプラットフォームが日本でも普及・定着する以前から、国内コミュニティのWikiや掲示板と連動する形で数多くの専用アップローダーが稼働していました。
具体的なタイトルとしては、『The Elder Scrolls IV: Oblivion(オブリビオン)』や『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』、さらには『The Elder Scrolls V: Skyrim(スカイリム)』といったベセスダ・ソフトワークス作品の日本語化パッチや関連ファイル置き場が挙げられます。
たとえば「Fallout 3 DLC日本語化プロジェクト」のアップローダー単体でも、累計100万回以上のダウンロードを記録していました。

このほかにも、『バルダーズゲート』といった名作RPG、『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズ、『Mount & Blade』シリーズなど、公式で日本語が含まれない、あるいは日本語版の導入に手間がかかったり、公式日本語に修正を加えるなど、数々の名作洋ゲーの日本語化ファイルが同サービス上に保管されています。
近年でも『RimWorld』や『Minecraft』の個人制作Modや海外製Modの日本語化ファイル、さらには最新の海外インディーゲームの有志翻訳パッチ置き場として現役で使われ続けてきました。
『Elona』『CardWirth』『ウディタ』に「MMD」「AviUtl」も―国産フリーソフト・同人ゲーム界隈への影響
海外ゲームだけでなく、国内のフリーゲーム・同人ソフト、および創作ツール界隈にとっても「uploader.jp」は長年の拠点でした。
代表的な例では、名作フリーローグライクRPG『Elona』の差し替え素材などの関連ファイル、老舗ファンタジーRPG『CardWirth(カードワース)』の有志制作シナリオや素材置き場として多数のアップローダーが存在します。

また、『WOLF RPGエディター(ウディタ)』や『RPGツクール』シリーズで制作されたゲーム本体やキャラチップ等の素材配布、交通シミュレーション『Simutrans(シムトランス)』のアドオン配布所など、歴史の長いフリーソフト文化の多くが同サービスに依存してきました。
さらにゲームジャンルにとどまらず、3DCGムービー制作ツール「MikuMikuDance(MMD)」のモデル・アクセサリー配布や、動画編集ソフト「AviUtl」の関連ファイルなど、日本のインターネットにおける創作コミュニティ全般で幅広く使われてきました。
成人向け要素を含む商業・同人・フリーソフトタイトルにおいても、『カスタムメイド3D2』『カスタムオーダーメイド3D2(COM3D2)』、『閃乱カグラ』シリーズ、テキスト主体のシミュレーションゲーム群「era」派生タイトル、戦略シム『雷神』シリーズなど、独自のMod文化を持つ多様なコミュニティで活用されてきました。直近でも3DダンジョンRPG『ダンジョンアンドブライド』などで、活用されている例があります。
「歴史」消える瞬間
ごく近年まで制作したファイルのアップロードにNexusなどの海外の大手サイトを用いることが著しく少なかった日本のゲーマーコミュニティにおいて同サイトは、海外ゲームにおいてはワークショップ機能を持たないタイトルや、小規模な翻訳ファイルの共有場所として重宝されてきていました。そもそも国内のみでインフラが形成されていたタイトルに関してももちろん同様で、その影響は計り知れません。

とくに日本のゲーマーコミュニティにおいては、ミラー・転載に対してのライセンス的な制限を掲示しているファイルも多く、すでに更新を終えて連絡がつかなくなっている制作者のファイルや、10年以上前に構築された攻略・日本語化Wikiからリンクされているファイルなど、11月25日23時59分の全データ削除によって、膨大な数の日本のPCゲーム史・ネット文化史における貴重な資産・資料が入手困難になることが予想されます。
必要なファイルや自身が管理するデータがあるユーザーは、サービス終了までにバックアップや移転などの対応を済ませておく必要がありそうです。









