「もしサイボーグのジョン・ウィックが『Hotline Miami』の世界に飛び込んだらどうなるだろう?」ハードコアシューター『Kusan: オオカミの街』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「もしサイボーグのジョン・ウィックが『Hotline Miami』の世界に飛び込んだらどうなるだろう?」ハードコアシューター『Kusan: オオカミの街』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、CIRCLEfromDOT開発、PC/PS5/XBOX Series X|S/スイッチ向けに7月31日にリリースされたハードコアシューター『Kusan: オオカミの街』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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「もしサイボーグのジョン・ウィックが『Hotline Miami』の世界に飛び込んだらどうなるだろう?」ハードコアシューター『Kusan: オオカミの街』【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、CIRCLEfromDOT開発、PC/PS5/XBOX Series X|S/スイッチ向けに7月31日にリリースされたハードコアシューター『Kusan: オオカミの街』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、暴力と腐敗が支配する巨大都市「Kusan」を舞台に、元兵士の傭兵「ジン」が謎の少女を守るため戦い抜く、ハードコアな見下ろし型アクションシューター。一発の被弾が死に直結する緊張感の中、銃撃・ブレード・パリイ・回避を駆使して敵を殲滅していきます。ステージは緻密に作り込まれた全54ステージを用意。日本語にも対応済みです。

『Kusan: オオカミの街』は、1,900円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Jung-kyuこんにちは。韓国・釜山を拠点とするインディーゲームスタジオCIRCLEfromDOT でCEOおよびゲームデザイナーを務めている、Jung-kyu Yeomです。私たちは2018年にスタジオを設立し、約8年という開発期間を経て、今年7月にデビュー作となる『Kusan: オオカミの街』をリリースしました。

私は『メタルギアソリッド』シリーズ、『モンスターハンター』シリーズ、そして『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズの大ファンです。中でも特に大好きなのが『メタルギアソリッド3 スネークイーター』で、そのゲームプレイ、ストーリー、そして演出が見事に融合した結果、私の心に長く残り続ける特別な体験となりました。最近では『鬼武者 Way of the Sword』をプレイしており、サブクエストはすべてクリアし、残すはあとラスボス戦のみとなっています。

これらのゲームが私に素晴らしい感動を与えてくれたように、いつか私も誰かの心に残るような思い出の作品を生み出したいと思っています。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Jung-kyu『Kusan: オオカミの街』の中心となるコンセプトはとてもシンプルで、「もしサイボーグのジョン・ウィックが『Hotline Miami』の世界に飛び込んだらどうなるだろう?」というものです。私たちが目指したのは、プレイヤーが凄腕のアクション映画の主人公になりきる体験でした。映画「ジョン・ウィック」シリーズにおいて、主人公は銃火器、近接戦闘、そして周囲の環境を駆使しながら、絶え間なく変化する戦況に瞬時に適応していきます。その感覚を高速かつ手応えのある見下ろし型アクションゲームとして表現したいと思いました。

このコンセプトにより、強烈なパンチを繰り出し弾丸をも弾くサイバー義手「ウォーハンド」や、他のアクションを行いながら周囲の敵を攻撃できる「クォンタムナイフ」といったシステムが生まれました。プレイヤーはこれらの道具を組み合わせ、自分なりのスタイルで様々な戦局を打開していくこととなるのです。

しかし、私たちの狙いは単に派手で複雑な戦闘を作り出すことではありませんでした。真の目的は、プレイヤーが戦場を観察し、計画を立て、それを実行に移し、試行錯誤を繰り返しながら着実に上達してもらうことだったのです。『Kusan: オオカミの街』における最高の快感は、かつてはクリア不可能に思えた過酷なステージを、驚くほど素早く、そしてスタイリッシュに駆け抜けられるようになったその瞬間にこそ存在すると思っているのです。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Jung-kyu本作の出発点であり、開発期間を通じて常に重要な道標であり続けたのが『Hotline Miami』でした。本作の面白さに行き詰まりを感じるたび、『Hotline Miami』へと立ち返り、何がこれほどまでにプレイヤーを惹きつけるのかを徹底的に分析したのです。

映画の中で最も強い影響を受けたのは「ジョン・ウィック」シリーズです。主人公が多彩な戦闘技術を間髪入れずに組み合わせ、危機を乗り越えていくあのアクションを、いかにしてゲームシステムへと落とし込むかに全力を注ぎました。また、ボス戦においては『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』から大きなヒントを得ています。特に、ギリギリの攻防の駆け引きや、敗北した際にプレイヤー自身が自分のミスを納得し学びを得られるという点には深く感銘を受けました。

その他にも、『Katana ZERO』『Ghostrunner』『モンスターハンター』『DREDGE』といったゲームからインスピレーションを得ています。映画では「レオン」「LOGAN/ローガン」「ザ・ロック」を参考にし、本作のグラフィックノベル調のカットシーンは初代『マックス・ペイン』から強く影響を受けています。さらに「ベルセルク」や「鋼の錬金術師」といったマンガの奥深い世界観や感情表現も私は大好きです。

私たちにとって最も大切だったのは、これらの作品から単に様々な要素を抜き出すことではなく、これらの作品から受けた感動やインスピレーションを『Kusan: オオカミの街』ならではの表現として再解釈することでした。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Jung-kyu開発期間の中で最も印象深かった出来事のひとつが、2024年に日本の京都で開催されたインディーゲームイベント「BitSummit」への参加です。私たちにとって海外のゲームショウに出展するのはこれが初めてだったため、非常に特別な体験となりました。

このイベント期間中、欧米から日本へ旅行で訪れていたあるファンの方が、わざわざ私たちのブースに足を運んでくれたのです。初めて出展した海外のイベント会場で、すでに私たちのゲームを知り、追ってくれていたファンの方と直接お会いできたことは本当に驚きであり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。釜山の小さな開発スタジオで私たちが手掛けていたゲームが、これほど遠くの人にまで届いていたのだと実感できた瞬間だったのです。

また、ブースを訪れてくださった多くの方々が付箋にたくさんの温かい応援の言葉を残してくださいました。そのメッセージのすべてが胸に深く刺さり、いただいた付箋は今でも開発チームの宝物として大切に保管しています。

およそ8年におよぶ長い開発期間の中には困難な時期も数多くありましたが、そうした皆さんからの熱いご支援があったからこそ、本作を完成させることができたのだと信じています。私たちにとって初の海外ゲームショウとなるBitSummitでいただいた温かな歓迎は、今も私たちにとって特別な思い出です。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Jung-kyu評価はおおむねポジティブなものをいただいていますが、改善が必要な点についての指摘も頂戴しています。特に、「一部のセクションやボス戦がわかりづらい」というフィードバックが強く印象に残っています。プレイヤーによっては、「何をすればいいのかわからない」「どう対処すればいいのかわからない」という状況になってしまっていました。私たちは手応えのあるゲームを作りたかったのですが、「難しさ自体が不透明で詰まってしまう」という体験は、私たちが意図したものではありません。

そこで、これらの問題を解消するためのパッチを配信しました。最近のレビューを見ると、この修正によってプレイ中のストレスが軽減されたようではありますが、今後もプレイヤーの皆さんの反応には引き続き注視してまいります。

この経験を通じて、リリース前におけるテストプレイの重要性を再認識させられました。ターゲット層に楽しんでもらえるかだけでなく、初めてプレイする人が追加の説明なしでゲームのルールやヒントを正しく理解できるかを検証する必要があるのだと学んだのです。開発者にとっては当然と思えるようなことでも、初めて触れるプレイヤーにとっては決して当然のことではないのです。

次のプロジェクトでは、開発の初期段階から未経験者テスターをより多く採用し、初見プレイの体験を定期的に検証していきたいと考えています。今回のフィードバックを『Kusan: オオカミの街』の改善だけでなく、次回作へのより万全な準備へと活かしてまいります。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Jung-kyuリリース以来、一部のプレイヤーの方々から「難易度が高すぎて先へ進むのが難しい」というご意見をいただきました。そうした方々にも『Kusan: オオカミの街』のアクションとストーリーの両方を楽しんでいただくため、難易度を抑えた「ストーリーモード」の開発を進めており、現在はテストプレイを実施している最中です。過酷な試練を乗り越えた時の達成感は私たちが提供したい体験の重要な要素ではありますが、その達成感を生み出す最適な難易度はプレイヤー一人ひとりによって異なると思っています。

プレイテストの中で、このストーリーモードによって私たちが本来届けたかった楽しさをしっかり体験していただけている様子を見ることができ、嬉しく思いました。私たちが目指したのは、単に難しいだけのゲームではありません。プレイヤーが戦闘のコツを掴み、自分なりのスタイルで困難を乗り越えていく「上達の喜び」を味わってもらうことだったのです。

これからも『Kusan: オオカミの街』の核となる魅力を大切に守りながら、難易度の高さからこれまで充分に楽しめなかった方々にも手を伸ばしていただけるよう、プレイヤーの皆さんからのフィードバックに耳を傾け、本作のブラッシュアップを続けてまいります。

――本作の日本語対応状況について教えてください。実装の内容や大変だった点、日本からの反応はどうでしたか?

Jung-kyu『Kusan: オオカミの街』は日本語に対応しており、幸いなことにリリース以降、日本語翻訳に関して大きな問題のご指摘はいただいておりません。企画当初は主に欧米市場をターゲットとして想定していたのですが、本作の発表をした後、日本の方々に大きな関心を寄せていただき、これは嬉しい驚きでした。特にX(旧Twitter)上で日本のプレイヤーの皆さんが反応してくださり、日本のゲームメディアにも注目していただけたことを非常に嬉しく思っています。

私自身、日本のゲームが大好きで、多大な影響を受けてきたため、日本のプレイヤーの皆さんが自分たちの作る作品に興味を持ってくださる姿を目にすることは、言葉にできないほど感慨深いものがあります。

言語の壁を感じることなく、アクションはもちろん、本作のストーリーや魅力的なキャラクターたちを、日本のプレイヤーの皆さんに心から楽しんでいただけることを願っております。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Jung-kyuはい、もちろんです。プレイヤーの皆さんが『Kusan: オオカミの街』の動画や配信を通じてご自身のゲーム体験を共有してくださる姿を拝見するのは、私たちにとって大きな喜びです。

同じゲームであっても、プレイヤーによって攻略法や戦略はまったく異なります。そうした十人十色のプレイをこの目で見ることは、開発者である私たちにとっても楽しい時間となっています。

私たちは、YouTubeやTwitch等のプラットフォームにおける実況プレイ動画の投稿、レビュー、攻略ガイド、配信を歓迎しますし、収益化も同様です。

もっと多くのプレイヤーの方々が、ご自身のスタイリッシュなプレイや忘れられないような瞬間を自由にシェアしていただけることを楽しみにしています。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Jung-kyuまず何よりも、『Kusan: オオカミの街』に関心を寄せてくださった日本の読者の皆さんに、心からの感謝を申し上げます。

私は日本のゲームをプレイして育ちました。『メタルギアソリッド』、『モンスターハンター』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』といったゲームは、私に忘れられない体験を与えてくれただけでなく、ひとりのゲームデザイナーとなった今もなお、影響を与え続けています。

8年前に『Kusan: オオカミの街』の開発を始めた当初、私たちの目標は「自分たちが心から楽しめるゲームを作ること」というシンプルなものでした。しかし、開発が進むにつれ、その想いは少しずつ進化していきました。プレイヤーの皆さんが費やしてくださる「お金」と「時間」の双方において、「価値があった」と実感していただけるような作品を生み出したいと思うようになったのです。

『Kusan: オオカミの街』は決して簡単なゲームではありません。ですが、過酷な試練を乗り越えた先に待っている強烈な達成感こそが、私たちが最も届けたかった極上のゲーム体験のひとつなのです。アクションはもちろん、特徴的なキャラクターたちや音楽、そして「ネオン・ノワール」な世界観もあわせて楽しんでいただければ幸いです。

私たちは韓国・釜山の小さな開発チームですが、海を越えた日本のプレイヤーの皆さんにこうして自分たちの作ったゲームを紹介できる機会が得られたことを、心から嬉しく、そして誇りに思っています。

『Kusan: オオカミの街』が、皆さんの心にいつまでも残るような、刺激的で楽しい体験となることを願っております。ありがとうございました!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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