
今年もまた東京ゲームショウ2025(TGS2025)が開催され、大きな話題となりました。様々なゲームのパブリッシングを行うBeep Japanブースにはたくさんのゲームがずらり。本稿では同ブースにて試遊台が出展されていた『The World Well: Blood of Caro(世界の井戸:カーロの血筋)』をご紹介します!
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『世界の井戸:カーロの血筋』は魔法が当たり前にある世界で、2人の主人公「4」と「ノーマ」が出会うシーンから始まります。「魔法が当たり前にある」とは書きましたが、本作では面白いことに魔法の定義が違います。「ノーマ」は未来からやってきた存在であり、ある事情から「4」と行動を共にするのですが、未来では「科学」として扱われているものが、「4」の時代では「魔法」とされています。

科学という概念は、誰かが小説として描いたことで急速に広まり、“フィクションの設定”だと考えられているのです。現実の社会から見ると真逆の捉えられ方といえるでしょう。

「ノーマ」のいた未来はまさに近未来というビジュアルですが、「4」のいる時代(現代?)は世界大戦時のような無骨な戦争が繰り広げられています。雰囲気としてはスチームパンクに近いテイストでしょうか。

残念ながら試遊では十分にADV部分を遊ぶことはできなかったため、ストーリーの詳細はそこまではわからず。しかし「4」は殺し屋であり、ダークめなバックボーンを背負っていそうですし、その一方で『ノーマ』は未来の世界から任務を帯びてやってきています。それも未来改変に繋がりそうなミッションです。
本作ではかなり重めなストーリーが展開されそうですが、荒っぽい性格の「4」と真面目そうな気質の「ノーマ」のやりとりはちょうど良いバランスを感じました。

ちなみにSteamページなどでも確認できるゲーム画面にはふたりがかなり仲良くなっていそうなイラストも。物語の進行とともに関係性が変わっていきそうで期待が膨らみます。
そしてローカライズに関しても、プレイした限りでは日本語が不自然すぎると感じる部分は一切ありませんでした。インディーゲームにおける翻訳の在り方、しかもADVという性質においては非常に重要な要素ですね。

ゲームはただ読み進めるだけではなく、選択肢も多めに出現。たとえば目の前に5人の兵士がおり、今強行突破するか?それとも何らかのタイミングを待つか?といった選択です。こういった選択肢の数々が「どちらを選んでも同じ結果になる」タイプかはわかりませんが、少なくとも丁寧に状況が語られたうえで「君ならどうするか」と提示するタイプの演出だったので、悩まされました。

そしてビジュアルも2Dノベルといっていいのか、たとえば“1人称視点で銃を構えている状況”などが演出として描かれます。プレイしていて飽きさせない仕掛けに溢れているのは間違いないでしょう。さらに、Steamで配信中の体験版では着せ替え要素まで確認できました。
“飽きない仕掛け”が随所に感じられるADV『世界の井戸:カーロの血筋』は、2025年リリース予定。現在、Steamページでは体験版(日本語版)も配信中です。
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