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【PR】光と影の、スローライフRPG。『アルカニア ゴシック4』プレイレポ

ドイツ生まれのアクションRPGとして10年の歴史を持つGothicシリーズ。昨年秋に海外で発売された最新作 Arcania: Gothic 4 (アルカニア ゴシック4)が、いよいよ本日、日本に上陸します。シリーズで初めてコンソール展開が行われる本作のXbox 360版をプレイした感想をお

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ドイツ生まれのアクションRPGとして10年の歴史を持つGothicシリーズ。昨年秋に海外で発売された最新作Arcania: Gothic 4(アルカニア ゴシック4)が、いよいよ本日、日本に上陸します。シリーズで初めてコンソール展開が行われる本作のXbox 360版をプレイした感想をお届け。

今回から開発も代わりシリーズも一新されているということで、Gothicを知らなくても大丈夫。中世を舞台にしたファンタジーRPGなのでかなり間口は広そうです。ローカライズは英語音声/日本語字幕。日本版を手がけるのはサイバーフロントです。プレイしていて日本語のぎこちなさを感じることはほぼありませんでした。


シリアスなプロローグを抜けると、プレイヤーキャラクターとなる主人公が登場。本作にはいわゆるキャラクリエイションはなく、パッケージにも出てる無精髭のイケメン主人公で冒険をします。この羊飼いの青年が、恋人との“できちゃってた”結婚を認めてもらうため、彼女の父親から出される条件をクリアしていく、というところから話はスタート。顔だけ見ると渋い印象の主人公ですが、意外と青年らしい爽やかさがあります。

良い鎧をまとった主人公のキービジュアル。メチャクチャ男前ですが、ゲーム序盤はもうちょっとヘタレな感じ



本作の特長となっている「リアリティ溢れる超美麗グラフィック」。光と影の表現が良いです。時間の変化と天候の変化を感じさせてくれる“リアルタイム演算処理”というのがどれだけ意義深いか、川のほとりにたって時間の経過を眺めていると実感できます。少しずつ影に覆われていく岩辺。水面は光を反射し、風に揺れる木の葉は光と影の様相を微妙に変化させていく。川からはせせらぎの音、ほのかに流れるBGM、遠くで聞こえる鳥の鳴き声。そうしている間に空は雲を朱に染め、闇は村を覆い、たいまつは火の光を強めていく……。

単純に“グラフィック”や“演出”という意味では、スクリプト重視の作品でいくらでも勝る作品はあると思います。ただ、太陽の照らすところは明るく、影のあるところは暗い。その当たり前の感覚を、都会の街並や荒廃した世界ではなく、自然豊かなファンタジー世界で感じられるというところが重要で、オープンワールドに大事な「生きた世界」は確かにあるといえます。ゲーム開始時にまっさきに映像設定(明るさ、コントラスト、彩度、ガンマ)が推奨されるあたり、ベストな光加減を感じてほしいという制作者の意図があるのでは。

画像では伝えづらいこのリアルタイム演算処理。刻一刻と影の長さが変わっていきます

天気も変わるので、快晴の朝や驟雨の夜といったいろんなパターンの世界を楽しめます



……と、景色を堪能している主人公がやっていることは、モグラを退治したり、ゴブリンを退治したり、道端でハーブを集めたりといったこと。ファンタジーってどういう意味だっけ? と自問しつつ、リンゴやニンジン(食材)で飢えをしのぎ、イノシシから狩った「やわらかい肉」と採取した「ミント」でつくった「肉シチュー」(アイテム生成では料理もつくれます)で体を温める日々。見渡せば大自然、耳をすませば鳥の声。スローライフとはこういうことか……と感じ入りながら少しずつクエストを進めていきます(本来スローフードの肉シチューが1秒で無くなるのはご愛嬌)。RPGとしてもスローライフで、ゲームの進行は比較的ゆっくりとしたもの。

その数300以上、コンプリートには80時間程度を要するというクエスト群。これはやや凡庸な仕上がりと言わざるをえないかも。特にメインクエストに関しては「Aを手に入れるためにはBへ行かなければならない、Bへ行くためにはCに会わなくてはならない、Cに会うためにはDへ行かなければならない、Dに会って協力してもらうためにはEを手に入れなければ(以下略)」という流れで進んでいくパターンが多く、プレイヤーが能動的に動くという場面はあまりありません。

モグラ退治とか、ハチミツ採取とか迷子探しとか


海に囲まれており(泳げません)、先へ進むための道が閉じてあるなど、メインクエストをこなさないとエリアが広がらないこともあり、セミ・オープンというか、リニア・オープンというか、オープンワールドのようでオープンワールドでないというか。サブクエストも、何かを取ってきたり探したりといった文字通りの“おつかい”的なものが多い印象。クエストクリアでも経験値が入るので、やらないわけにもいかないしなあ……というジレンマもあります。

この世界の住人との交流には制限があり、攻撃できないのはもちろん、会話も制限されています。剣術の師匠や恋人にすら「今忙しいから!」と邪険にされてしまう始末。ただイスに座ってるだけじゃん! という言葉をぐっと抑えてその場を離れざるをえず。そんなつきあい方の割に、クエストでは主人公にいろいろ頼んでくるのだからいい気なものです。


アクションRPGの本作、基本は攻撃・防御・回避。防御と回避(ロール)はいつでも入力可能。で、攻撃キャンセル回避や攻撃ヒット確認後フォロー動作キャンセル回避、相手のタメ攻撃(タメ中は光ったり音が出たりするので確認可能)を見てから回避など、雑魚戦でもちょっとテクニカルに戦えるのが楽しいです。アクションRPGとRPGを分つもの、それは操作テクでステータス不足を補えることだと思いますが、何体かの敵に囲まれても回避を駆使してノーダメージで倒すことも可能です。

近接攻撃以外にも弓矢・魔法ももちろん搭載。難易度は「イージー」から最高難度の「ゴシック」まで用意されており、難易度が上がるほど敵の動きが速くなるようです。

複数の敵に囲まれつつ、いかにダメージを押さえるかがポイント


魔法は炎・氷・雷の三系統


手に入れた装備(宝箱、店での購入、剥ぎ取り、合成)で、少しずつ強くなっていくのが実感できるのはこのゲームの一番の楽しみ。始まりが羊飼いの青年ということもあって、いわゆる「木の棒と皮の服」から「○○な剣と○○な鎧(○○には荘厳な言葉)」に至る過程をビジュアルで感じられます。

スキル取得&パラメータ強化一体型のスキルツリー。コンボ数増加やズーム射撃など重要なスキルもいくつか


インベントリーではアイテムの説明欄が充実。アイテム解説文のローカライズがいちばん大変だったのでは?


本作の特長のひとつ、装備、回復薬、料理などのアイテム生成。回復薬も高価なので自分でつくってしまうのが吉



今風にビジュアライズされたクラシカルなRPG、という言い方ができるゴシック4。クエストの進め方や世界観は懐かしさすら感じさせるもので、それをリアルタイム演算処理の風景で再現したらこうなった、という感じがしました。強烈な新鮮味や独特の世界観などを期待するとがっかりするかもしれません(とはいえ、こういうファンタジーRPGでそれを期待する人はあまりいないかも)が、物語を進めながら少しずつ主人公を強くしていく、というRPG本来の楽しみ方という点では、安定の一本かと思います。

なお海外では既発のPC、Xbox 360に加え、2011年にPS3でもリリース予定。またスタンドアローン拡張となる、ArcaniA: Fall of Setarrifも用意されています。


アルカニア ゴシック4
機種:Xbox 360/Windows
発売日:2011年 3月24日(木)/4月14日(木)
価格:7,140円(税込)
ジャンル:ファンタジーアクションRPG
※PC版は4月14日へ発売延期。PC版の動作環境については公式サイトをご確認下さい。


Arcania - A Gothic Tale (c) 2009 by BVT Games Fund III Dynamic GmbH & Co.KG,Germany. Published by JoWooD Entertainment AG, Austria. Developed by Spellbound Entertainment AG.Germany. The JoWooD design and mark are registerd trademarks of JoWooD Entertainment AG. The Dreamcatcher design and mark are registered trademarks of Dreamcatcher. All other brands. product names and logos are trademarks or registered trademarks of their respective owners. Gothic und Piranha Bytes sind eingetragene Marken der Pluto 13 GmbH. All rights reserved.

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