ケルンメッセがドイツ・ベルリンを拠点とするBIU(インタラクティブ・エンターテインメントソフトウェア連邦協会)の協力の下、2009年に立ち上げたgamescomは、今年で開催7年目を迎え、前年度のgamescom 2013で過去最大の来場者数を記録。両次世代ハード発売前の高い関心もあってか、88カ国以上から34万人を超えるゲームファンが詰めかけ、出展メーカー数や報道関係者の数も過去最高だったそうです。
■ 過去最大の成功を収めたgamescom 2013。要因は「4つの柱」
記者発表会でプレゼンを行ったケルンメッセのCOO カタリーナ・クリスティーネ・ハマ氏は、2013年のgamescomが見本市の歴史上最大の成功を収め、「まさにサクセスストーリーだった」とコメント。その成功の基となった「4つの柱」が要因として説明されました。
第1の柱は「ビジネスエリア」の存在。業界関係者だけが入場できるE3と異なり、gamescomでは一般来場者をメインターゲットとしていますが、商談やビハインドクローズドドアの製品展示で利用される関係者向けエリアが用意されており、年々利用者数や展示メーカーが増加しているとのこと。
第2の柱は「エンターテインメントエリア」。一般来場者が足を運ぶ展示エリアです。コンソールのファーストパーティー三社をはじめ、欧米の大小ゲームパブリッシャーが毎年こぞってブース出展やイベントを実施していて、レトロゲームから体感ゲーム、コスプレ・ビレッジまで内容も多彩。プラットフォームもオンライン、ブラウザ、モバイル、e-Sportsと分野を拡大しています。
■ 任天堂はじめ日本企業の出展も魅力のひとつに
2012年のgamescom出展を辞退していた任天堂が、昨年に続き本年度もgamescomに出展予定とのことで、「任天堂の出展は大きな意味があり、イベントの価値を高めている」とハマ氏。他にも、Namco Bandai Gamesやコナミといった日本の大手ゲームメーカーが2014年の出展を決めているのだとか。
第3の柱は、gamescomならではの特徴と言える、「シティ・フェスティバル」。イベントはケルンメッセ会場内だけで行われるのではなく、ケルンの市街地や観光名所を巻き込んだ催し物が用意され、街全体がお祭りムードに変わるといいます。最後の柱は、毎年gamescomの前座的に行われる開発者向けイベントGDC Europeの存在。本年度は8月11日から8月13日まで開催予定で、こちらも年々来場者数が増加しているそうです。
■ イベント規模拡大による問題点も報告
毎年規模を拡大し続けているgamescomですが、来場者から「ゲームの待ち時間が長すぎる」といった問題点も報告されているようで、ケルンメッセ側は、入場チケットの販売数を制限したり、ホールの収容人数をコントロールする等の対策を考えているのだとか。その結果、長期的に見てgamescomの魅力を維持するため、2014年度は来場者数が減少することも想定しているとハマ氏。
記者発表の最後で、ケルンメッセの日本代表取締役社長の宮崎元一郎氏は、「海外展開を考えている特に中小のゲームメーカーに対して、機会があればgamescomに出展ほしい」との旨を伝えました。gamescom 2014の入場チケットは、2014年4月中旬より公式サイト上で販売するということです。
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