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32年続くアクションRPG『イース』シリーズ… 挑戦と意外性が織りなす歴史を振り返る

同じ主人公の活躍を、30年を超えて描き続けているアクションRPG『イース』シリーズ。それは、数多くの驚きとチャレンジが織りなす歩みでもありました。最新作『イースIX』の発売を機に、その歴史を振り返ってみたいと思います。

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32年続くアクションRPG『イース』シリーズ! 新海誠氏が映像を手がけたことも─挑戦と意外性が織りなす歴史を、最新作の発売を記念して振り返る
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他の娯楽などと比べるとコンピュータゲームの歴史は比較的浅いものの、1970年代に本格的な動きを見せ始め、1980年代にはファミコンや様々な家庭用ゲーム機が登場。PC向けゲームと共に、日本のゲーム市場を盛り上げていきました。

そんな黎明期に産声を上げ、今も活躍を続けている名シリーズはいくつもあります。アクションならば『スーパーマリオブラザーズ』、RPGだと『ドラゴンクエスト』に『ファイナルファンタジー』など、枚挙に暇がないほどです。


30年を超える歩みを続けるシリーズ作はいくつもあり、今も高い人気を集めています。しかし、一人の主人公の活躍を30年以上に渡って描き続けてきたアクションRPGシリーズは、非常に稀です。時系列のある物語を同一主人公で描き続けるのは、かなり大変な試みなのは言うまでもありません。そして、32年もの歴史を持つ『イース』シリーズは、この例に当てはまる稀有な作品として知られています。

近年でも展開が続いているため、『イース』の名前を耳にする機会は少なくありません。ですが、長年に渡る本シリーズの歩みや、各作品については知らない方もいることでしょう。そこで今回は、最新作『イースIX -Monstrum NOX-』の発売を記念し、本シリーズの歴史を振り返ってみたいと思います。

◆アクションRPGと言えば『イース』! そんな時代を作り上げた『I』と『II』


画像は、PCエンジン版『イースI・II』です。

原点となった1作目『イース』が初めてリリースされたのは、1987年。赤毛の冒険家「アドル・クリスティン」が、始めてプレイヤーの前に姿を現しました。昨今ではすっかり当たり前となった3D描写も、当時としては夢のまた夢。ドット絵で描くトップビューの画面構成で、アドルの冒険は描かれます。

ゲームシステムはシンプルで、基本は敵への体当たり。しかし、身体を半分ずらして敵にぶつかると有利な状態でダメージを与えられるため、シンプルながらもテンポと爽快感を両立したシステムで好評を博しました。また、ダメージを与えた時や撃破した際の効果音が非常に心地よく、耳から届く刺激が爽快感を倍増。この感触は、以後の『イース』シリーズ全般に渡って受け継がれていきます。

画像は、PCエンジン版『イースI・II』です。

1作目の『イース』と2作目の『イースII』は連作となっており、感覚的には前後編と言って良いほど。そのため、それぞれ単独でもリメイクを果たすと共に、『イースI・II』のようにセットとなったバージョンも複数登場しました。

そのセットの中でも特に衝撃的だったのは、PCエンジン版の『イースI・II』。CD-ROMだったため、その容量を活かしてビジュアル面が大きく強化。『II』のヒロイン・リリアの振り向くシーンでは、表現力の高さを見せつけ、多くのユーザーに衝撃を与えました。

画像は、PCエンジン版『イースI・II』です。

また、『イースI・II』の転機として押さえておきたいのが、リメイク作『イース エターナル』『イースII エターナル』のOP。この映像には、当時日本ファルコムに務めていた新海誠氏が関わっています。今や、日本アニメ界を代表する映画の一人として知られている新海氏ですが、その原点のひとつを『イース』の映像で窺うことができます。


心地よいアクションとストーリーを融合させ、ビジュアル面を含めた飽くなき挑戦を始めた『イース』。この勢いが、更なるシリーズ展開を迎えることになります。

◆3作目はサイドビューとしてデビュー!『イースIII -ワンダラーズ フロム イース-』



『イース』(1987年)、『イースII』(1988年)の展開を受け、3作目となる『ワンダラーズフロムイース』が1989年に登場。今現在とは作業環境なども異なるとはいえ、3年連続のリリースは見事と言えますが、驚きはそれだけではありません。

シリーズの展開と言えば、基本的なゲームシステムを受け継ぐものが多い中、この『ワンダラーズフロムイース』はゲームシステムに大きくメスが入り、サイドビューのアクションRPGに変更。『I』と『II』が実質的な前後編だったため、ある意味ではこの3作目が『イース』におけるシリーズ展開を決定付ける存在でもありましたが、この大胆な舵取りに当時のシリーズファンは驚きを隠せませんでした。


前2作を気に入っている方にとっては、大きな変化は受け入れがたく、賛否両論も呼んだ作品となりましたが、新たな刺激を与えるという点では、間違いなくその役目を果たしたと言えるでしょう。その結果、ファミコン版やスーパーファミコン版が登場したほか、2005年にはPS2版も発売。最初の『ワンダラーズフロムイース』から数えると、PS2版のリリースは16年を経るロングパスとなりました。

ですが、『イース』3作目の展開はまだ終わりません。『ワンダラーズフロムイース』を元に、トップビューのアクションRPGとしてリメイクした『イース -フェルガナの誓い-』が、PC向けとして2005年に登場。奇しくもPS2版と同年のリリースです。


サイドビューとして展開した『イース』の3作目は、後にトップビューの『イース -フェルガナの誓い-』という新たな装いを纏いました。ちなみに2010年には、『フェルガナの誓い』のPSP版も発売。3作目だけを見ても、実に長い道のりを歩んだことが分かります。



シリーズ中期を支えた『IV』~『VI』は、それぞれ独自の展開を遂げる

32年続くアクションRPG『イース』シリーズ! 新海誠氏が映像を手がけたことも─挑戦と意外性が織りなす歴史を、最新作の発売を記念して振り返る

《臥待 弦》
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