ロサンゼルスで「初めてのゲーム屋経営」に挑戦、兄弟で育てた店は今や観光名所に【異国ファストトラベル】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ロサンゼルスで「初めてのゲーム屋経営」に挑戦、兄弟で育てた店は今や観光名所に【異国ファストトラベル】

今回紹介するお店の名前は「World-8」。カリフォルニア州ロサンゼルスに構えた地元密着型の最終ワールドです。

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ロサンゼルスで「初めてのゲーム屋経営」に挑戦、兄弟で育てた店は今や観光名所に【異国ファストトラベル】
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不定期連載「異国ファストトラベル」では、地球をワールドマップとして捉えたファストトラベル的な体験を読者の皆様に味わっていただくべく、世界各国のリアルなゲーム文化を紹介していきます。回数制限なし、(ほぼ)ロード時間なし、もちろんジャンプ中にも使用可能です。

今回はアメリカ合衆国カリフォルニア州・ロサンゼルスの地域密着型ゲーム店が歩んできた道のりをお届け。前回に引き続き、米国で活動しているゲームライターのChris Hudakさんにレポートしてもらいました。




皆さんは「World-8」という名前に馴染みはありますか? レトロゲームが好きであればきっとピンときますよね。今回ご紹介するお店の名前は、『スーパーマリオブラザーズ』の最終ワールドに由来しています。ゲーマーにとってこれ以上なく分かりやすいネーミングですし、独特のコミュニティと親しみやすい競技イベントも備えた素敵なお店です。


カリフォルニア州ロサンゼルスに店を構える「World-8」は、イスラエル氏とエドガー氏の兄弟によって切り盛りされています。2012年にイスラエル氏がお店を出す前まで、そのテナントはレストランとして経営されていました。そんなわけで「World-8」の店内には当時の換気扇が残っています。今ではなぜかパックンフラワーが生えていますが。


テナントを引き継いでビデオゲーム屋に変貌させるときから、イスラエル氏は“地元で愛されるフレンドリーなゲーム屋さん”を志していたそう。彼の家族もゲームが大好きで、実際「World-8」の開店直後は家族の個人的なゲームコレクションがそのまま販売されていたのです。当初はレトロゲーム専門店だったのですが、学校からほど近い場所ということもあり、すぐに新世代のハード/ソフト/関連機器が常連客から求められるように。「World-8」はお客さんの声に応えながら守備範囲を広げていきました。


写真ではマリオ像が飾られていますが、実際に店内を仕切っていたのはエドガー氏と、パックンフラワーオブジェの制作者・モンス氏(実はエドガー氏&イスラエル氏の妹だったりします)。イスラエル氏はあくまで裏方に徹して、お客さんが望む新作ゲームやハードを張り切って追い求めていました。モンス氏は現在お店の経営から離れているとのことですが、パックンフラワーは8輪(?)以上のスペアが控えているそうなので安心ですね。

イスラエル&エドガー兄弟は仕事が上手くいくか、生涯をかける仕事として成立するかどうか、まるで想像がつかなかったのだとか。今でこそ繁盛していますが、なにせ「World-8」があるテナントではそれまで様々なお店が開いたり閉じたりしていたので、不安に感じていたのです。


しかし「World-8」は大きく成長し、地元規模の対戦会からゲームトーナメントの開催、有名ゲームイベントのVIPラウンジのスポンサーになるほどに躍進。ローカルテレビ局のニュースに登場するだけでなく、Hulu制作の長編映画の撮影にも使われました。この街の「足を運ぶべき注目スポット」リストでハイスコアを叩き出したり、世界中からの常連客を抱えるようにもなりました。


先述した通り「World-8」はトーナメントイベントを毎週木曜・土曜に定期開催しています。YouTubeチャンネルでもその様子が公開中。ちなみに、最近は『グランブルーファンタジー ヴァーサス』の大会が開かれていました。

更に、イラスト展覧会やコスプレコンテスト、体験型イベント(ピニャータの制作など)といった様々な催し物にも手を広げています。駐車場で屋外用プロジェクターを使い、野外映画館を開いたことまであります。毎週末にそういったイベントやセールを開催して更に地元民に愛されていき、ゲームと関わりのないお祭りやLGBTの祭典「LAプライド」などのスポンサーになったりもしました。


「World-8」の奇抜な取り組みはまだまだ続きます。Instagramではドンキーコングとクリボーの人形を使ったお芝居が公開されていて、ロサンゼルスコミコンの取材動画(?)なんかもアップロードされています。もちろん英語音声ですが、地元のゲーム屋さんがこんな感じでフレンドリーな動画を上げてくれたら嬉しいと思いませんか?

「World-8」はこれからも常連客やすべてのゲーマーのために、イベントを支援していきます。Anime Expoやロサンゼルスコミコンといった有名なイベントのみでなく、(スケジュールが許す限りは)小規模なショーにも顔を出すでしょう。ゲームでなく、アニメ&マンガをフィーチャーする「Animanga」と呼ばれる企画も動いています。



先ほどイラスト展覧会について触れましたが、「World-8」の店員たちは店内やお店の外の壁画を時々変更して、新作ゲームタイトルやその注目度を反映させることもあります。『ゼルダの伝説』シリーズや『ストリートファイターV』『Mortal Kombat X』が描かれたこともありましたし、インクで塗り潰される『スプラトゥーン』風アートが施されたりもしました。


ご想像のとおり、「World-8」には幅広いお客さんがいます。ポピュラーなチェーン店よりも「地域密着感」や「ゲーマー友達との付き合い」を好んだり、トーナメントや対戦イベントのために遠方からやってくるお客さんもいます。そしてもちろん、学校帰りの子ども達だって大事な常連客。この独創的なお店を応援しているお客さんの大半は、たとえ発売から1~2日ほど遅れたとしても、新作ゲームを「World-8」で買っています。お店のことが好きですし、地元のゲームコミュニティを支えるのに重要な行動でもありますからね。

ここ最近の「World-8」で最も人気なゲーム機はニンテンドースイッチ、次点はPS4といったところです。「いつものやつで対戦しよう」と言えば『スマブラSP』のことを指す時期もありました。『モンスターハンター』『ポケモン』『星のカービィ』各シリーズのぬいぐるみやフィギュアなんかも売れ行き好調。今や「World-8」限定販売となった「ブランカちゃん」ぬいぐるみも注目商品です。


イングランド・ダービーシャー州の「異国ファストトラベル」でも述べたように、世界中のゲーム屋さんは低迷の傾向にあります。しかしこの「World-8」のように、ゲーム文化を愛するコミュニティやファンにとっての“基地”は今でも賑わっています。読者の皆様もロサンゼルスを訪れる機会ができたら、ぜひ足を運んでみてください。パックンフラワーには要注意で!
《Chris Hudak/Game*Spark編集部》

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