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ボクサーコーチシム『Victory Road』3月11日早期アクセス開始!プログラマーの死を乗り越えて…

2017年にSteam Greenlightを通過し3年の時を経てリリースされる本作。単純なシミュレーションではない盛りだくさんな要素に注目です。開発中にはメンバーの死という悲しい出来事もあり、早期アクセスに至るまでのエピソードも伺いました。

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アメリカ・カリフォルニアのインディデベロッパーStrange Journeyは、新作ボクサーコーチシミュレーター『Victory Road』のSteam早期アクセスを3月11日より開始することを発表しました。


本作はプレイヤーがコーチとなってボクサー達のトレーニングと食事を計画的におこない、ボクサーを育てるボクサーコーチシムです。三つの異なるボクシングスタイルに加えスキルツリー、コンボシステム、熟練度システムにより自由度のある育成ができます。


全5種類のリーグ、150人以上の敵ボクサーが用意されており、様々な戦略やビルドを駆使し、コーチとしてボクサーをチャンピオンへと導きます。


また、シミュレーション要素に重きを置かれた仕様になっていますが、単なるシムではなく、試合パートも特徴的なです。格闘ゲームからインスピレーションを得たというビジュアルでリアルタイムに展開される、特殊なAIシステムを導入しており、ハイスピードなバトルを楽しむことができます。


プレイヤーはコーチとしてアイテムを投げて回復したり、指示を出して任意の攻撃をさせたり、スキルを発動させたりすることができます。順位があがるにつれて増える予想外な試合展開からボクサーを見守りながらプレイするのがより重要となっていきます。


そのほかにもランダム生成イベントや多彩な育成方法などの周回プレイ向け要素。ボクサーの生活資金のためにコーチ自らホットドック職人となったり、ギャンブル、鉱山などでお金を稼ぐなどの要素も盛り込まれており、リプレイ性の高さややり込み要素にも注目が集まります。


開発者曰く本作は『BOXER’S ROAD』からアイデアを得て開発し始め、今風により遊びやすいようにシステムを作り変えていき完成したとのこと。『BOXER’S ROAD』は一週間のスケジュールを立てて結果を待つシステムでしたが、今作のトレーニングは『ときめきメモリアル2』のような仕様となっており、ステータス強化時の〇×表示などが似ているとコメントしています。


他にも全体を通して似たゲームとして「独自の要素を盛り込んだTiny Buildの『Punch Club』」のような作品とも語っています。







なお、本作は以前Game*Sparkでも紹介したように2017年にSteam Greenlightを通過し開発が進められていました。しかし、開発中の2019年にプログラマーであったMatt Gersak氏が亡くなるという悲しい出来事に見舞われました。2人で開発を進めていたということで、その悲しみやプロジェクトへの影響がどれだけのものであったかを考えると言葉もありません。

開発者であるくるこぶ氏から、Matt氏の死と本作に懸ける思いについて以下のコメントをいただきました。

『Victory Road』開発中に様々なトラブルがありました。その中でも、ゲームの元プログラマーのMatt Gersakが、脳腫瘍にかかってしまったことについて書いておきたいと思います。

彼はゲームを作りたいという思いで大学を中退し、絵やプログラミングの勉強をしていましたが、結局一年間何を開発しどこから始めればいいのか分からず、ただひたすら勉強をしていました。そしてくるこぶに出会い、本格的にゲーム開発をし始めましたが、『Victory Road』の開発中期に彼は、2度目の脳腫瘍にかかってしまったのです。初めて脳腫瘍になったときは、彼は希望に満ちており、抗がん剤治療を受けながらも開発に励み、手術後に奇跡的に回復しました。

ですが、2度目にかかった時は、様子が違いました。プログラム関係の開発が停滞していたものの、私は、Mattに無期限休暇を勧め、一人で開発を続けました。そんな状況の中、Mattは度々私に『Victory Road』の発売日について質問をしてきたんです。私は度重なる質問に疑問を覚え、Mattに何故そんなに発売を急ぐのかと聞くと彼はこう言いました。

このゲームが世に出る前に俺が死んじまったら、人生で何も成し遂げてない俺は世界一の負け犬になってしまうだろ」と。

Mattは2019年の12月に闘病の末、突然死去しました。

正直に言って、諦めかけていました。プログラミングをし始めて間もない私が、彼が唐突に残したコードを最後まで仕上げるのはともかくとして、どれだけ努力して時間を費やしてもこのゲームがリリースされた時に必ずいい結果が待っているとは限りません。一時期は普通に今まで培った経験をもとに就職することも考えましたが、そういった考えをするたびに彼の「世界一の負け犬になってしまう」という返答が頭に過り、最後の瞬間に彼が何を考えていたのかを想像しながら恐怖と同情に震えました。一週間後、私は『Victory Road』を一人で完成させる事にしました。そしてその最大の理由は、Mattの今までの貢献を無駄にしたくなかったからです。このゲームが人々の手に渡ることによって、少しでもMattの名前が知れ渡れば、彼も報われるし、私もほんの少しでも安らぎを得られると思います。何故なら彼は負け犬ではなく、『Victory Road』の半身だからです。

映画の「ロッキー」や漫画「あしたのジョー」など、ボクシング物の主人公はどんなに屈強な敵が立ちはだかろうと、諦めずに戦い続けるのが特徴です。そういったところを、見ると、Mattが最後まで諦めずに闘病していたのを思い出します。『Victory Road』も、気付いてみればそういったゲームになっていたんです。負けても諦めずに、戦略を立て直したり地道にトレーニングをしたら、必ず勝利につながる。ゲームではありがちな事かもしれませんが、開発中の私とMattの気持ちが直にゲームに影響した気がしてしまうんですね。人は、しんどい時って、周りの人の応援があるからこそ前に進めると思うんです。『Victory Road』のボクサーにとってコーチは、彼に勇気をくれるかけがえのない相棒なんですよ。そう、私がMattに対してそうだったように。今は立場が逆転してしまいましたね。彼を弔うために作っているわけですから。


くるこぶ氏とMatt氏が二人で作り上げた『Victory Road』は、3月11日にSteamにて早期アクセス開始予定で、3月17日までは10%OFFのセールが行われるとのこと。「まだ先になる」ということですが、日本語対応も予定されています。
《Fryingpolyp》
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