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うきうき魔王ライフは意外と管理社会!『Ruinarch』で自称親愛なる隣人が尽くす嫌がらせの限り【プレイレポ】

これも全て快適な魔王ライフのためなんだ。許してくれるだろうか。許してくれるね。

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今回はSqueaky Wheel Studio Incがパブリッシャーを、Maccima Gamesがデベロッパーを担い、2023年4月25日にSteamにてWindows PC向けに正式リリースした魔王系ゴッドシム『Ruinarch』をご紹介したいと思います。

『Ruinarch』とは?

2020年8月に早期アクセスが始まり、2023年4月この度いよいよ正式リリースを迎えた本作。どんなゲームだよと問われれば、魔王系ゴッドシムと矛盾に満ちた表現にせざるを得ず、しかし言わんとするコトは伝わると信じております。本作は例えるなら、シムゲームで手塩にかけて発展させた街をあえて災害で滅ぼす……そんな愉悦部所属な方々に刺さるかもしれません。

本作において我々プレイヤーは魔王としてこの世界に君臨し、自分たちの拠点を作り、近隣住民へ嫌がらせの限りを尽くしてエネルギーを回収し、目標を達成しつつさらなる発展を目指していきます。今回のプレイレポでは、わかりやすく「破壊者」の魔王を選び、徹底的な暴力で人類を蹂躙していきました。

そんな本作の特徴でもあり面白い部分は、前述の目標達成ですね。ゲーム中にいくつかの目標が設定されており、それらがプレイのマンネリ化を防ぐ一助にもなっています。

気の毒なくらい雷に打たれて地面に横たわる黒焦げの物言わぬ何かを前にした時、筆者はサディスティックな気分のピークが過ぎつつあり、通常であればそこで電源を落とすところでした。しかし目標が存在してくれるおかげで、それまでのシンプルな暴力から、少しずつ考えながら管理を行うようになったのです。ただ倒すのは簡単、しかしどうやって倒すのかに頭を使う……そういった本作のエッセンスが巧みにゲームの中でデザインされていると言えます。

前置きが長くなりましたが、早速やってまいりましょう。

操作・設定・言語

本作はコントローラーにも対応していますが、クリックによる選択実行がメインなので、筆者はキーボード&マウスにてプレイしています。キーボードは配置設定もできますね。設定画面ではオーソドックスな項目から、ゲーム体験に変化をつけるための項目などが並びます。MOD導入の機能もあるようですが、今回は通常のままプレイ。

またご覧の通り、言語は日本語にもばっちり対応。一部が英語のままで面食らったりしますが、筆者がプレイする範囲においては、大きな支障を感じることはほぼありませんでした。

本編開始

名前はランダム選択または手動入力が可能

さあ本日はお日柄もよく世界を滅ぼしましょう。タイトルから新規ゲームをクリックすると、ワールド選択画面に移ります。ここでは、「侵略したい世界」を調整していきます。この世界には人間やエルフ、動物やモンスターが存在し、マップの規模によりそれら勢力がいくつ存在できるかといったことに影響が出ます。

クールダウン、コストといった項目は、低く設定することにより短期間で圧倒的な魔王ライフを送れますし、ちょっと難度を下げたいという方にとっても非常にありがたい。とはいえゲームに慣れるまでは特にいじらず、デフォルトのままで良いかも知れません。

アスタリスクの記号が入力できなかったので、「Gamespark」勢力として「Supakun」村がこの世界に誕生しました。前世においてインターネットで悪さをした咎人たちが連れてこられる流刑地。鬼も裸足で逃げ出す地獄の一丁目とはここのことです。

見下ろし型なこの世界のマップはプロシージャル生成で、「侵略したい世界」を選択ごとにまったく異なる地形が現れます。今回は小規模にまとめたものの、それでもマウスを結構動かすくらい広めのマップ。人間勢力は鉱山の隣でほそぼそと暮らしているようです。

快適な魔王ライフを送るための第一歩、まずはポータルを設置していきましょう。ポータルは、その名の通り魔界からちらへアクセスするための玄関です。ここから我々は人間さんこんにちは死ねと登場するわけですが、この場合悩みどころは位置関係。あまり遠い場所だと状況が把握しづらそうです。

土地の価格が地の底へ落ちた瞬間です

というわけで人間村の目の前にポータルを設置しました。魔界から通勤時間徒歩1分の素敵な立地。人間からしたらたまったもんじゃありません。

ポータル設置の際に、どのタイプの魔王になるのか選択することができます。このアーキタイプと呼ばれる画面では「人形遣い」「死者の王」「破壊者」といった三種類から選択でき、要はゲーム開始直後から使用できる能力などが異なります。それぞれデバフに強い、絡め手が得意などといった大まかな特徴がありますが、今回は前述の通りわかりやすさ重視で破壊系スキル特化型の「破壊者」を選びます。

チュートリアル画面はこのようにゲーム進行に合わせてポップアップしますが、別画面にリストでもまとめられているため、いつでも好きな時に確認可能。改めて本作の基本ルールは、上記画像の通り、カオスオーブを集めることで、そのためには一にも二にも村への嫌がらせが必須です。我々は今日も親愛なる隣人として、悪逆非道の限りを尽くしてまいりましょう。

村を物色していると、各人を個別にクリックすることで詳細なステータス等を確認できることがわかりました。情報、気分、関係、ログといった項目にはさらに詳細な情報が並んでおり、それら情報は後々の嫌がらせに際して、特定の人物を狙うといったことを可能にします。とはいえ、いきなり細部にまで気を配ってプレイするのは難しいので、後述の呪文を連発しながら雰囲気をつかむのが良いかも知れません。

さてこちらの画像は、我らが拠点を拡張してインプ小屋でも置こうかなというタイミングで村人に襲撃を仕掛けられている様子です。ポータル周辺に魔王関連の建物をこさえる際には、「堕落したタイル」をまず配置する必要があり、建物はそのタイル範囲内でのみ作ることが可能(緑色で表示されたら設置可能)なのですが……画像をよく見ると、一部でもエリアに重なってる部分があれば作れてしまう……何故だ。

デーモンがその自慢の二の腕で村人を返り討ちにしたので、その隙にインプ小屋を建てます。

ところが村人は目ざとくそれを見つけるとただちに小屋を破壊。ただただ無駄に魔王のリソースを使ってしまいました。

その後も何度か建設を試みたのですが、本当に建ててすぐ撤去という漆原教授VSカラスみたいな応酬が始まってしまったので、一度世界そのものをやり直すことにします。

地獄の二丁目

今度はそこそこ離れた場所にポータルを設置してみました。インプ小屋が堕落タイルなしで建造できているのは本当に何故なんだ。

ポータルから選択できる画面では、ランダムなパワー取得とポータル自体の強化があります。それぞれカオスエナジーとスピリットエナジーと呼ばれるゲーム内通貨(?)を支払うので、その通貨を稼ぐためには、やっぱり近隣住民への嫌がらせでオーブを入手しなくてはなりません。ポータル強化をするほど嫌がらせレパートリーが増えていくので、なにはともあれまずは強化することを活動の指針にすると良いでしょう。

もちろんパワー取得も便利な機能です。回数制限はありますが、場合によってはポータル強化後に使用可能なものも使用できたり。今回は毒の雲を取得し、寝ている住民の家へ直接放ちデバフを与えました。

このパワー……「呪文」こそが、我々魔王が近隣住民に対して仕掛ける数々の嫌がらせの正体であり、発動にはマナとカオスエナジーが必要です。マナは時間経過で一定量回復するので、連発してガス欠になっても大丈夫。

ある程度エナジーが溜まってきたのでポータルをレベル2へ強化してみます。強化を選択するとしばらく時間経過した後にパワーアップ画面が表示され、その進捗状況については、画面右端の情報ウィンドウを確認すると良いでしょう。

魔物も召喚していい感じに拠点が禍々しくなりました。インプもスケルトンも召喚して賑わう楽しい我が家。襲撃計画所という施設も作ったので、せっかくですし村に襲撃を仕掛けてみましょうか。指導者にデーモンをたて、その下に魔物をいくつかつけます。コストはかさみますが、数が多いほど襲撃は成功しやすくなるので今回はスケルトン2体とインプ1体のチームでいきます。

大混乱に陥る村の様子

襲撃を仕掛けるからといって、わざわざ魔王の拠点からえっちらおっちら村に向かう必要はありません。マップ内の任意の場所に襲撃部隊を放つことができるストレスフリー仕様です。夜間など村の活動が静かな時、皆が寝入ったときを狙って攻撃すると良いでしょう。

鉱山まで逃げ延びた村人も猛追によってあっけなく死亡。怒涛の勢いで村人が倒れていきました。そのうちの一人のログを確認すると3時間におよぶ戦闘の末、夜明けとともにスケルトンに殺されたことがわかります。なんだかこれだけで一本かけそうなドラマが……。

魔物ばかりにいい格好をさせてられません。魔王たる私もさらに直接手を下すこととします。とりあえず先の襲撃を生き残ったウィーズリーなる男性に雷を落としました。しかしまだ生きている。しぶとい。

続いて別の住人には獣の群れをけしかけて大ダメージを与え続け、ついに全滅させることに成功しました。

いや全滅したら駄目なんだって!

サブ目標も達成できるものの、ゲームクリアにはメイン目標達成が条件

どういうことかというと、冒頭でも少し触れましたが、本作には達成スべき目標があり、そのためには一定量の村人や勢力が必要なのです。つまるところ面白がって根絶やしにしてしまえば、目標達成のための資源(?)がなくなってしまいクリアできません。

しかしそんな「詰んだか……?」と世界をリセットしかけていた筆者に朗報。村には一定期間経過ごとに新しい入植者がやってくるため、全てが干上がってお手上げという状況にはなりません。ポータルが破壊されない限り。

その後も軽快に家を破壊し、作物をイナゴの大群で終わらせ、順調にポータル強化を繰り返す筆者。

そこへ流石に村人たちも怒り心頭になったのか、報復ゲージが溜まったことで「魔法天使」が召喚され、我らが魔王の拠点を攻撃し始めました。この天使たち、デーモン筆頭に魔物を皆殺しにしてくる上、周辺にある魔王印の施設も全て破壊するため、早々に撃退してお帰りいただく必要があります。

なんとか凌いだので腹いせにそこらへんを歩いていた住人に隕石を落としてやります。

力尽きて地面で寝ている住民

そうこうしていたらさらに新しい住人たちがやってきて、マップ内の別エリアに家を建て始めました。先住民として魔王も挨拶をしなければ。

今回は住人に直接「苦難の付与」を施すことにします。これは、いわゆるバッドステータスを与えることで村に混沌を招きます。いま与えた「吸血症」というのは対象の住人をヴァンパイアへと変えてしまう恐怖の苦難。血を求めてさまよい始めます。

また別の住人には魔物をぶつけて、魔王軍の拠点に連れ去り幽閉してみました。こちらの管理下に置かれている間は、拷問や洗脳など様々な非道を与えることで、解放後に村へさらなる混乱を招くキッカケを作ることができます。

ちなみに住人の人口が増えてくると、その分彼らの行動範囲も広がるので、我々の拠点が発見されてしまうことがあります。そうなるとこちらが襲撃を受けてしまうことになるので、発見者は早々に討ち取ってしまいましょう……って、いかん!報復ゲージがたまってまた拠点が襲われてる!拠点が!

うおおおお呪文の乱れ撃ちで撃退だ!

……あれ?ポータル壊れた?

おわりに

世界に!平和は!!おとずれなぁい!!!……違うゲームですね。

破壊の限りを尽くしていたらきっちり因果応報な結末を迎えた今回のプレイレポ。魔王として単純な破壊活動に勤しむのも良いですが、目標達成するためにも、また返り討ちに合わないためにも、ある程度は管理ゲームの要領で駆け引きを心がけてプレイすると良いのかもしれません。

強いて惜しい点を挙げるとするならば、正式リリースにも関わらず、言語対応が少し甘い部分。一部項目で特定の単語だけが翻訳されていなかったり、文章含めた全体が英語のままだったりするのは少々いただけない。

とはいえ繰り返しになりますが、全体的に完成度は遊べるようしっかり作り込まれているので、序盤のゲームに慣れる過程さえ乗り越えてしまえば、いくらでもプレイすることができると感じますね。

  • タイトル:『Ruinarch』

  • 対応機種:Windows PC (Steam)

  • 記事におけるプレイ機種:Windows PC (Steam)

  • 発売日:2023年4月25日

  • 著者プレイ時間:3.5時間

  • サブスク配信有無:なし

  • 価格:2,570円(2023年5月2日まで2,313円のセール中)
    ※製品情報は記事執筆時点のもの

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《麦秋》

お空の人。 麦秋

仕事であちこち渡り歩いては飛んでます。自分が提供するものが誰かのお役に立てれば幸い。編集部および他ライターさん達のこくまろなキャラに並べるよう頑張ります。

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