アメリカのストロング国立演劇博物館(The Strong National Museum of Play)は、ビデオゲームの殿堂「World Video Game Hall of Fame」の2023年殿堂入り作品4本を発表しました。
『Barbie Fashion Designer』
1996年に発売された『Barbie Fashion Designer』は男性向けゲームが多かった時代に登場したヒット作。
2ヶ月で50万本以上の売上を記録し、女の子をターゲットにしたコンピューターゲームが成功することを証明した。(当時市場でトップとされていた『DOOM』や『Quake』といったタイトルよりも売り上げていた)
このゲームはビデオゲーム史上の大幅な拡大に貢献するとともに、現在まで続くゲームにおけるジェンダーやステレオタイプに関する重要な議論を引き起こした。
また、プレイヤーがバービー人形の服をデザインし、それを特殊な布にプリントできるという、デジタルと物理的なギャップを埋めるという点も革新的だった。
『コンピュータースペース(Computer Space)』
1971年に登場した『コンピュータースペース』は世界初の商用ビデオゲーム。
初期のマイクロコンピューターと過去の殿堂入り作品『スペースウォー!(Spacewar!)』にインスパイアされた、硬貨投入式の『コンピュータースペース』はビデオゲームがコンピューターラボの外の聴衆にも受け入れられることを証明した。
ベストセラーにはならなかったが、ビデオゲーム界の草分け的存在かつ多くのクリエイターが本作の影響を受けた。また、本作の開発者であるノーラン・ブッシュネルは、本作発売後の1972年にアタリを設立し、後にゲーム業界を一気に産業を勃興させることになる。
『The Last of Us』
2013年に発売された『The Last of Us』はポストアポカリプス・ゾンビゲームという飽和状態の分野に飛び込み、その深いストーリーテリング、人間性への親密な探究、スリリングなゲームジャンプやカットシーン、記憶に残るキャラクターたちによって瞬く間に際立つ存在となった。
200以上の出版物が2013年の年間最優秀ゲームに『The Last of Us』選んだ。
その後、この物語はハリウッドに進出して2023年にHBOでドラマ化。毎週何百万人もの人が視聴した。
『Wii Sports』
『Wii Sports』は2006年に任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」とともに発売され、モーションベースの技術を世界中のリビングルームに導入した。
コントローラーを振るだけというシンプルな仕組みにより、小さな子供から年配者まであらゆる世代の人がゲームを楽しむことができ、誰が「ゲーマー」であるかという概念を再定義するのに影響を与えた。
最終的にこのゲームは任天堂が世界で1億代以上のWiiを販売するのに貢献した。
なお、殿堂入り4作品の他には次のような作品が候補として挙げられていました。
『エイジ オブ エンパイア(Age of Empires)』
『アングリーバード(Angry Birds)』
『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア(Call of Duty 4: Modern Warfare)』
『FIFA インターナショナルサッカー(FIFA International Soccer)』
『ゴールデンアイ 007(Goldeneye 007)』
『NBA 2K』
『Quake』
『ウィザードリィ(Wizardry)』