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「Vector」から懐かしのフリーゲームをピックアップ!ダウンロードサイトに残る、まだまだ遊べる“フリゲ”の名作たち

“フリゲ”と略されることも少なくなりました。

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「Vector」から懐かしのフリーゲームをピックアップ!ダウンロードサイトに残る、まだまだ遊べる“フリゲ”の名作たち
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寂しいことに、昨今では“フリゲ”という略称を聞かなくなって久しくなりました。インディーゲーム隆盛のかたわら、Adobe Flash Playerの終了や(今思うとなぜ無料だったのかとも思えるのですが)有償タイトルの増加によって、無償タイトルの総称であった「フリーゲーム」という概念は薄まりつつあります。

しかし、それら多くのフリゲの数々は今もソフトライブラリ&PCショップ「Vector」にDL可能な状態で残っています。当時のフリゲ文化の中で誕生した名作の数々はもちろん、なんだかノリが「昔のネット」な一作まで、その気になればいつでもプレイ可能ということ!

そこで本稿ではフリゲのアーカイブとも言える「Vector」から、懐かしのタイトルをピックアップ。ごく一部ではありますが、懐かしいタイトルを実際にDLして“今も遊べる”タイトルを紹介していきます。

◆『らんだむダンジョン』

はむすた氏が2009年にリリースしたツクール製RPG。バトルシステムなどは、今ではツクール製作品でおなじみといった印象ですが、本作の魅力はキャラの掛け合いと豊富なフレーバーテキストにあります。懐かしいとは感じても、時間を経てもなお面白く感じられるキャラの個性は一見の価値ありです。「アナンタ」「シズナ」「ベネット」らを中心としたライトな世界観は、どこか「フリーゲームってこんなノリだった!」といい意味で思い出させてくれます。

本作の世界観が好きになればこそ、武器や防具などのフレーバーテキストも面白く感じられてきて……そこから生まれるコレクションの楽しみこそ本作の魅力でしょう。同氏の手がける『ざくざくアクターズ』も名作と名高いので、興味を持った方はあわせてチェックしてみてはどうでしょうか。

『らんだむダンジョン』(Vector)

◆『アクションモグラ』

『アクションモグラ』はやたらとかっこいいモグラが主役の横スクロールアクションです。馴染み深さすら感じるベーシックな操作感とハイクオリティなビジュアルが印象的です。システム同様ストーリーもとっつきやすく、わかりやすく漢気があるモグラの冒険譚がいい味を出しています。

KROBON STATIONが手掛けた本作の特徴は「本当にフリーゲームなのか」と思ってしまうほどの完成度。同世代のフリーゲーム群と比べると技術力が浮いて見えるほどでしょう。それはステージギミックや演出の数々にも垣間見え、今みても色あせないスタイリッシュな作風を作り出しています。インディーゲーム隆盛の今でも、十分に通用するのではと思えるビジュアルは一見の価値ありです。

『アクションモグラ』(Vector)

◆『片道勇者』

SmokingWOLF氏が手掛けた『片道勇者』は“強制横スクロール型のRPG”という、一風変わったシステムのゲーム。闇に飲み込まれていく世界で魔王を倒しに旅に出るストーリーですが、その「闇」は常に画面横に見えています。プレイヤーが何らかのアクションを起こすと闇が迫るため、限られた行動数で横へ横へと「片道」を進んでいくゲームです。

本作はコンシューマでも数多く登場しており、懐かしいと思う方は多いのでは?スパイク・チュンソフトによりPS4/PSVita向けに『不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ』としてリメイクもされ、ニンテンドースイッチからはPLAYISMより『片道勇者プラス』が販売中です。なお、現在は『片道勇者2』製作中とのこと。期待して待ちましょう。

『片道勇者』Vector

◆『Ruina 廃都の物語』

本稿執筆時には「懐かしの一作」をピックアップしていこうと思っていたのですが、フリーゲームの歴史は分厚く、“これを避けては通れない”という色褪せない名作が目白押し……。最後に紹介する『Ruina 廃都の物語』もそのひとつでしょう。

本作はゲームブックをイメージして作られた一作。戦闘より冒険をしているような、本格派ファンタジーの世界観が魅力です。本作は一度プレイした方よりまだプレイしていない人の方が楽しめるのではないでしょうか。

その世界観からノベライズ化も果たし、「TGS2022」では本作のリメイク版製作も発表されました。お盆休みにゲームをがっつり遊びたい方はぜひチェックしてみてはどうでしょう。

『Ruina 廃都の物語』Vector

◆『冠を持つ神の手』

サークル「小麦畑」が手掛けた『冠を持つ神の手』も長く語られ続ける名作育成シミュレーションゲーム、「かもかて」の愛称で親しまれました。本作は中世風の異世界「グラドネーラ」を舞台に繰り広げられる一作。突然“王候補”として王宮に住むことになった主人公を中心に話が展開します。本作のシステムで特徴的な点は、相手のキャラクター“への”好感度(印象度)を設定できるというところ。相手からどう思われているかのみならず、自分がどう思っているかが話を左右してきます。

本作の世界観も蠱惑的。この世界の人間は成人するまで性別がなく、自らの意志によって男となるか女となるかを選ぶという仕組みです。プレイヤーが男だと思ってプレイしていても、変わっていく人間関係から主人公の本質はどこかと……大前提が崩れていくかのような不思議な感覚を味わうことができるはずです。

『冠を持つ神の手』Vector


ここで紹介した以外にも「Vector」にはまだまだフリーゲームが盛りだくさん。リメイクや映像化を果たしたメジャータイトルはもちろん、当時のふざけたノリが黒歴史に刺さってしまうようなゲームまでが存在しています。この夏、「Vector」で“懐かしいフリゲ”を探してみるのもいいかもしれません。

《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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