ユービーアイソフトが手掛けるアクションゲーム『アサシンクリード オデッセイ』を用いて歴史の授業を行う様子がTikTokに投稿され、9万いいねを超えるなど注目を集めています。
◆コントローラーを手に語る歴史の授業
映像は高校教師を名乗るMr Mahathey氏によって投稿されたもので、画面に『アサシンクリード オデッセイ』のワンシーンを映し、コントローラーを手に教鞭をとる様子が映されています。
話題となったこの授業では、ペルシア戦争におけるテルモピュライの戦い（映画「300（スリーハンドレッド）」などの題材にもなったことで有名）について説明されているようです。この戦いは、圧倒的な少数であったギリシア軍（スパルタ）がアケメネス朝ペルシアの軍に対し、地形を上手く用いて善戦を繰り広げました。
『アサシンクリード オデッセイ』ではこの戦いがストーリーの冒頭で描かれ、特徴的な地形もバッチリと再現。授業における地形の説明では高い位置から俯瞰していますが、これはゲーム内で敵を索敵したり地形を確認する機能「イーグルビジョン」と呼ばれるもので、地形を生徒たちに説明するにはピッタリの機能と言えるでしょう。
この映像はTikTokでの再生数が90万を超え「もし私の先生がこれをやってくれたらもっと話をきけるかも」など、ゲームを上手く用いた方法が賞賛を集めています。
◆時代考証に注力したゲームならではの教材としての価値
『アサシンクリード』シリーズはアメリカ独立戦争（『アサシン クリード III』）や、フランス革命（『アサシン クリード ユニティ』）など、歴史上のさまざまな出来事を舞台としていることが特徴のひとつ。爽快で緊張感のあるステルスプレイや、超古代文明の超常的なパワーなどフィクションを織り交ぜつつも、今回の映像のように“歴史の教材”としての一翼を担っています。
本シリーズが“歴史の教材”と呼ばれる所以のひとつが、今回取り上げられている『アサシン クリード オデッセイ』にも搭載されている「ディスカバリーツアー」モードです。これはそれぞれの歴史の舞台を自由に歩き回り、各地の歴史や日常生活について学べる専用のゲームモードで、歴史家や専門家によって監修されたガイドツアーが楽しめます。2018年には、大阪府立弥生文化博物館の古代エジプト文明がテーマとなった特別展にて『アサシン クリード オリジンズ』ディスカバリーツアーが展示された例もありました。
本モードが搭載されているのは、『アサシン クリード オリジンズ』『アサシン クリード オデッセイ』『アサシン クリード ヴァルハラ』の3作品。（最新作『アサシン クリード ミラージュ』では、ディスカバリーツアーにかわるコンテンツ「バグダッドの歴史」を通じて学ぶことができます）
インタラクティブに楽しめる特性と舞台背景をしっかりと表現するゲームの良さを上手く教育分野に落とし込んだこのモードは、ゲームに興味がない人でも歴史の勉強がてら散歩してみるのも良いかもしれません。
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