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『ヘブンバーンズレッド』はなぜ大ブレイクしたのか―2周年を迎え、まだまだ盛り上がりをみせる本作の魅力に迫る!

2024年2月10日に2周年を迎えた『ヘブンバーンズレッド』。日頃から『ヘブバン』をプレイし続けているライター(シャロ推し)が、これまでの歴史とこれからの『ヘブバン』に迫っていきます。

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ライトフライヤースタジオ × KeyがおくるドラマティックRPG『ヘブンバーンズレッド』(以下、「ヘブバン」)。本作は、原案・メインシナリオを『AIR』『CLANNAD』『リトルバスターズ!』『Angel Beats!』を手がけた麻枝 准氏が担当し、50人を超えるキャラクターデザインは全て『アトリエ』シリーズや、『マギアレコード 魔法少女まどか マギカ外伝』などを手がけたゆーげん氏が担当しています。

そんな『ヘブバン』は、宇宙から飛来した謎の敵「キャンサー」に立ち向かう少女たちの日常を、シリアスでありながらコミカルにも描く、麻枝節全開のシナリオが魅力の1つです。さらに、スマートフォンゲームながらに“Keyと言えば泣きゲー”の根源的なエッセンスをしっかり踏襲した立派なKey作品としても高い人気を確立しています。

時の流れは実に早いもので、2024年2月10日にサービス開始から2周年を迎えました。昨今数多くのスマートフォンゲームが登場しては立ち消えてゆく難しい時代のさなかにあって、根強いファンを獲得し、ゲーマーたちを魅了し続けている本作ですが、一体なにが私たちをここまで惹きつけているのでしょうか。

さて、本稿ではサービス開始初日からすっかり『ヘブバン』の虜になってしまったいちプレイヤーの筆者が、これまでの軌跡を辿っていくと共に、現在開催中の注目の周年イベントとキャンペーンをご紹介。新章を控え、さらに加熱していく本作の魅力を少しでもお届けできれば幸いです。

『ヘブンバーンズレッド』公式サイトはこちら

◆ 2度目の延期でも大ヒットを飛ばした“スマートフォンRPG”。発表からリリースまでの過去を今一度振り返る

『ヘブンバーンズレッド』第1弾プロモーションムービー

ゲームの第一報が発表されたのは2019年11月28日。開設されたばかりの『ヘブバン』公式Twitter(現X)が、Key公式Twitterと共に【#麻枝准復活】のタグを付けてティザーサイトを公開したのが始まりでした。麻枝氏にとっては『リトルバスターズ!』以来、約13年ぶりの完全新作ゲーム(リリース前には約15年ぶりに更新)という触れ込みで紹介され、当時はSNSでも話題沸騰に。

しかしティザーサイトを公開してからおよそ2か月後の2020年1月20日、『ヘブバン』公式Twitterの投稿により、ゲームのリリース時期が2020年から2021年に延期されることが発表されます。ユーザーからの非常に大きな反響を受け、現在の開発体制や企画内容、そしてファンの声を踏まえた上での総合的な判断により、この決断に至ったとのことでした。

延期発表にはかつてKeyのPCゲーム作品で鍛え抜かれたと思わしき熟練のファンから、数多くの見守るスタンスのリプライが寄せられており、リリース前のかなり早い段階から根強いKeyフォロワーたちに支持されていたことがわかります。

この発表以降、公式SNSを含めて1年半以上動きがありませんでしたが、2021年8月31日にオンライン形式での発表会が改めて告知され、同年9月11日にはYouTube、ニコニコ生放送にて『ヘブンバーンズレッド』新作ゲーム発表会【WRIGHT FLYER STUDIOS × Key】が放映されました。

発表会では、主人公・茅森月歌役の楠木ともりさん、和泉ユキ役の前川涼子さん、キャラクターデザイン・原案/メインビジュアルを担当するゆーげん氏、ビジュアルアーツ/Key創業者にして現在は相談役の馬場隆博氏、そして『ヘブンバーンズレッド』プロデューサーの柿沼洋平氏と、かなり豪華な顔ぶれで2時間近いタイムスケジュールの中、たっぷりゲームコンセプトや開発秘話までを紐解き、情報解禁を心待ちにしていたユーザーたちを沸かせました。

『ヘブバン』のプロジェクトは、Keyにとってあらゆることが初めての挑戦だったと馬場氏は語ります。中でも“協業でゲームを作る”というのは特に大きな挑戦だったとまで言われており、2つのゲーム会社がお互いの長所をすり合わせる苦心惨憺の積み重ねが続いた上で、現在の『ヘブバン』が出来上がったことが想像に難くありません。

過去、PC向けの恋愛ノベルゲームを数多く世に送りだしてきたKeyと、ハイクオリティなモバイル向けRPGを得意とするライトフライヤースタジオ。両社で異なる文化を持つのは当然の帰結であり、そういった事情から来る開発中の苦労話や、ゆーげん氏のキャラクターデザインにまつわるエピソードなど、今現在動画を視聴しても中々興味深い内容になっています。

その後は発表会を皮切りに公式SNSも精力的な活動を見せ、『ヘブバン』リリースに向けて再始動のプロモーション展開が始まるようになります。2021年11月4日からは、iOS&Android向けに合計3,000人と限られたプレイヤーたちを対象にクローズドβテスト(CBT)も実施。短い期間ながら積極的なユーザーフィードバックが多数寄せられましたが、公開されたCBTレポートは概ね好評の結果となっていました。

しかし、ここで妥協を見せなかったのがライトフライヤースタジオのモノづくりと言えるでしょう。安定したゲームリリースに加えて、ユーザーフィードバックをできる限り反映させるため、正式リリースの時期を2022年2月に改める2度目の延期を発表します。

ですが、今回の2度目の延期においてもユーザーたちの反応は「むしろ2、3か月で大丈夫?」といった、逆に心配するリプライが数多く見られ、再び調教されたKeyファンたちの練度を垣間見ることとなりました。

「ヘブバン情報局Vol.3」に出演した開発統括/ゲームデザインを担当する下田翔大氏によれば、CBTの時点から目立ったバグもなく、比較的安定した状態でのゲームプレイが楽しめていたそうです。しかし、だからといってゴーサインをすぐに出すのではなく、さらに安定したゲームリリースを目指して開発を続けるその献身的な姿勢には、ゲームづくりに対する並々ならぬ熱意が伝わってくるというものでしょう。

2022年2月10日にようやく正式リリースを迎えた本作は、App Store&Google Play Storeの両プラットフォームにて、見事無料ダウンロードランキング1位を獲得。このとき筆者の周りやSNSにおいては、「コンシューマーゲームのような体験」「麻枝 准のシナリオ」「Keyのスマホゲー」などなど、さまざまな口コミが瞬く間に広がっていったのを記憶しています。作中のプロローグを終えた頃にはすっかり『ヘブバン』にのめり込むプレイヤーたちで溢れ、数多くのゲームファンを魅了していました。

スマートフォンゲームなのにフルボイスでいて過剰なほど密度の濃いシナリオボリューム、麻枝氏がかつて世に送り出した「Girls Dead Monster」を想起させる新たなガールズバンド「She is Legend」とその音楽性、47人+1匹ほぼ全てのメインキャラクターを、ゆーげん氏1人が表情差分付きで描き上げる狂気的なこだわり(発表会よれば実は300人近く描いた中で選抜されたのが現在のメインキャラクターだと言われています)。

シナリオ&音楽どちらも麻枝氏の作風は色濃く反映されていますが、それを3Dゲームに昇華したライトフライヤースタジオの作り込みなど、全部が噛み合ったことで生まれた革新的な一作品でした。プレイヤーの中には噂を聞いて遊んでみたけど、“今までのスマートフォンゲームでは体験したことがない重厚さを誇るRPG”である、そんな確かな手応えを感じて、夢中になってプレイしていた方もいたのではないでしょうか。

少なくとも初めて『ヘブバン』をプレイしたときの衝撃は、到底忘れられないほどのものでした。国産スマートフォンゲームとしては前例がない“異様に濃いゲーム体験”と“Keyブランドのシナリオ”は、ヒットに繋がる大きなきっかけを作ったといちファンは思うのです。


《そりす》

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