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Game*Sparkレビュー:『FINAL FANTASY VII REBIRTH』のゲーム性は、往年の原作ファンも楽しめるのか? 一変した「探索」と「バトル」で味わう新たな興奮

『FF7 リバース』が持つゲーム性の新要素や特徴を、原経験者の視点からチェックしてみました。感じ方はユーザーそれぞれで異なると思いますが、一例として参考にどうぞ。

連載・特集 Game*Sparkレビュー
Game*Sparkレビュー:『FINAL FANTASY VII REBIRTH』のゲーム性は、往年の原作ファンも楽しめるのか? 一変した「探索」と「バトル」で味わう新たな興奮
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■オープンワールド的“ではない”、指向性のある「連動型の探索要素」

筆者自身、オープンワールド作品で探索などにハマるタイプですが、『FF7 リバース』で時間が溶けた理由は、そうした作品とは少し感触が異なります。

オープンワールド系の名作は、何かありそうな場所へ行くと実際に発見があり、“苦労に対する報酬”が頻繁に発生します。しかし『FF7 リバース』の探索は、例えば小高い崖の上へと回り込んだり、路地の行き止まりまで進んでも、空振りで終わることが少なくありません。

しかしこの話だけで「『FF7 リバース』のプレイ密度は低い」と断じるのは早計です。本作の場合、イベントなり、レアな敵との遭遇なり、アイテムの発見なり、「何かが起こる場所」への導線が非常に明確で、アテもなく探索する時間はほとんどなく、大半は「あそこに行って通信塔を起動しよう」「次はあっちで討伐かな」と、目的を持って行動することが大半です。

しかも、その時その時で目的にできる「小さな目標」が同時にいくつもあり、該当フィールドで体験できる要素が尽きるまで、どれを進行するかはプレイヤーが自由に選べます。また、ひとつの小目標を達成すると別の要素が開放されるといった、各要素の連鎖的な繋がり「止め時を失う継続的なプレイ」に拍車をかけており、これこそがあっけなく時間が溶けたゲーム性の正体です。

『FF7 リバース』におけるゲーム進行の特徴を一言で表現するなら、「指向性の強い冒険」と言えるのかもしれません。広大なフィールドを未知のまま手探りで探索するのがオープンワールド系の醍醐味だとすれば、フィールドに点在する「何かがある場所」に向かい、そこをクリアすることで他の要素が連鎖的に作動し、小目標がさらに増えていくのが『FF7 リバース』の探索です。

この小さな達成感を積み上げていく楽しさは、やがて大きな成果へと結びつき、気が付くと最初のエリアを総クリアし、7時間が溶けていました。これが、『FF7 リバース』における探索の楽しさとその結果です。

オープンワールド系の探索や発見を楽しみたい場合、『FF7 リバース』だと少々物足りないかもしれません。しかしそれは、本作の作り込みが浅いのではなく、提供する面白さのスタイルが異なっているため。明確な目的をクリアしていくだけで、1エリアがこれだけ楽しめるのならば、密度という点でも十分以上のボリュームでしょう。

「探索要素が苦手」という人もOKな、自由度の高いゲーム進行

フィールド探索は、最初のエリアだけに限った話ではありません。ミスリルマインの先にある「ジュノン」エリアも同様のボリュームが待ち受けていますし、船で渡った後の「コスタ・デル・ソル」や「コレル」を含むエリアには、原作でも話題になった「ゴールドソーサー」もあるので、ここを丸ごと1エリアとするならば10時間どころでは到底納まりません

このボリュームと密度を喜ぶ人も多いものの、逆に負担と感じる方もいることでしょう。その体験が面白さに繋がっているとはいえ、原作のペースと比較するとあまりに膨大です。また、広大な世界の探索を、誰もが望んでいるわけではありません。広域の探索は気が重く、プレイ意欲を失う人もいます。

しかし『FF7 リバース』の探索は、その大半が必須項目ではありません。例えばカームからミスリルマイン到達までの範囲で、必ずこなさなければならないのは「チョコボの捕獲と騎乗時の操作方法の学習」ならびに「ワールドレポートのチュートリアル」のみです。

たっぷりの寄り道を用意する一方で、本筋だけをまっすぐ目指すこともでき、原作のプレイさながらに直進することも可能です。『FF7 リバース』のボリュームは、メインの1本がひたすら太いわけではなく、「肉付けされたメインストーリー」と「たっぷりの寄り道要素」が織り合わさって“太さ”を形作っています。

寄り道をどれだけ楽しむかは、全てプレイヤー次第。メインストーリーだけを追いかけると、レベルが足りずに苦労するかと思いますが、そこは『FF7』を含めたRPG全般に共通する部分なので、本作だけに見られる問題ではありません。自分のペースで「メインストーリー」と「寄り道」の配分を調整できるのは、原作ファンにも助かるとっつきやすさです。


前作よりも進化した「バトル」には、コマンド派も楽しい「クラシック」が健在
《臥待 弦(ふしまち ゆずる)》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦(ふしまち ゆずる)

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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