小学生から社会人まで『ドラクエ3』に熱狂!抱き合わせ販売やカツアゲさえも社会現象にもなった伝説の発売日を振り返る【UPDATE】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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小学生から社会人まで『ドラクエ3』に熱狂!抱き合わせ販売やカツアゲさえも社会現象にもなった伝説の発売日を振り返る【UPDATE】

当時ゲームソフトとしては異例の前評判で注目度も高かった『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(以下、ドラクエ3)』。『HD-2D版 ドラゴンクエストIII(以下、ドラクエ3リメイク)』の開発がされるなど、現代でも伝説的作品となっています。

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小学生から社会人まで『ドラクエ3』に熱狂!抱き合わせ販売やカツアゲさえも社会現象にもなった伝説の発売日を振り返る【UPDATE】
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当時ゲームソフトとしては異例の注目を集めた『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(以下、ドラクエ3)』。2021年には『HD-2D版 ドラゴンクエストIII(以下、ドラクエ3リメイク)』の開発が発表されるなど、現代でも伝説的作品として語り継がれています。

『ドラクエ3』の発売日は1988年2月10日。その日は平日にも関わらず、家電量販店などでは『ドラクエ3』を買い求める学生・社会人たちが長蛇の列を作っていました。

しかし、『ドラクエ3』発売にあたって二つの問題が浮かび上がります。一つは特に当時の小学生たちを悩ませた、「いらないカセット」との抱き合わせ販売でしょう。この日、多くの小学生たちがお年玉等の大切なお金を持って、おもちゃ屋に駆け込みました。

ところが一部の店は在庫処分をするために、『ドラクエ3』と売れ残ったゲームをセットで購入するよう迫ったのです。現代では考えられない、ムチャな要求を無理やり押し付けられ涙を飲んだという方も多かったことでしょう。『ドラクエ3』の発売を切っ掛けに、そうした小売り店の姿勢や抱き合わせ販売そのものが問題視されるようになりました。

もう一つの問題は、『ドラクエ3』を買うために学校をサボった学生や会社を欠勤した社会人が少なく無かったというものです。少し異常とも捉えられるほど苛烈だった『ドラクエ3』発売日の様子は、後に映像等で見たことがある人も多いのではないでしょうか。

こうした問題もあり、その後『ドラクエ』シリーズのナンバリング作品は概ね、週末に発売されるようになります。

現代ではダウンロード販売が普及したこともあり、特別な初回限定版等を除けばゲーム発売日でも確実に入手できるようになりました。しかし『ドラクエ3』発売時は、予約をしていても店側の入荷数が足らず、手に入らなかった人が多かったと聞きます。

異様なほどに盛り上がった『ドラクエ3』の発売日。1つのゲームソフトがこれほどまで社会に影響を与えたということが、いかにその人気が凄まじかったかを示しています。

◆恐ろしかった“ドラクエ狩り”と、自宅で名曲「冒険の旅」が聴けた時の感動

さて、購入が難しいとされた『ドラクエ3』ですが、筆者自身は幸いにもおもちゃ屋の知り合いがいたため、難なく発売日に入手できました。しかし、その帰り道が怖くてソワソワしたことをよく覚えています。

当時は通称“ドラクエ狩り”と呼ばれる、『ドラクエ3』を買えなかった人たちによるカツアゲが至る所で発生し、テレビのニュースにもなっていました。筆者もそういった人たちに絡まれて、取られてしまうんじゃないかと変な想像が止まりませんでした。

幸い無事に帰宅し、念願の『ドラクエ3』を遊んだ時は、痺れるような感動がありました。マイナーな話ですが、当時は『ドラクエ3』のフィールド曲「冒険の旅」を発売前に先行して聴ける、特別な電話番号が存在しました。しかし、その番号に繋がる確率はプラチナコンサートチケットを当てるくらい難しかったのです。黒電話のダイヤルを何度も回し、諦めかけた瞬間に繋がって「冒険の旅」が耳元で流れた時は感無量でした。

それほどまでに苦労して聴いた「冒険の旅」が、目の前のテレビから鳴り響いている。その喜びは今も鮮明に、記憶に残っています。(※)

【※5月25日 20時15分追記】記事初出時、「オープニング曲」と記載しましたが、フィールド曲「冒険の旅」の誤りです。謹んで訂正します。

◆素早い攻略で、クラスのヒーローになれた!

学校ではいち早く『ドラクエ3』を手に入れて、素早く攻略することで話題の中心になれました。いつもは人気のテレビ番組やアイドルの話などで盛り上がっていたクラスも、この時ばかりは『ドラクエ3』がメインテーマに。滑稽な感じにも思えますが、当時はそんなこと微塵も感じていませんでした。

『ドラクエ3』をクリアするまでは、特別にゲームの時間制限を無くしてもらった友人さえいました。誰よりも早く『ドラクエ3』の謎を解くことに価値があったのです。

『ドラクエ3』発売から、はや36年。小学生から大人、もっと上の世代まで日本中のゲーマーが熱狂したタイトルはこれまで数えるほどしか出ていません。

それほどの伝説的タイトルである『ドラクエ3』を現代に甦らせる『ドラクエ3リメイク』は、当時この狂騒を楽しんだ方はもちろん、初めて『ドラクエ3』に触れるという人たちにとっても期待できる作品です。

当時のファミコン版をやり込んだ人は、リメイクによってどんな進化を遂げたのか。記憶に残っているシーンとの違いなどに注目してみると、“懐かしい”とはまた違った『ドラクエ3』を見つけられるかもしれません。

また、初めて『ドラクエ3リメイク』からプレイするという方は、当時の盛り上がりを知る親世代との会話も弾みそうです。

全ての人たちにとって、関心と期待が高まる『ドラクエ3リメイク』。かつての大ヒット作を受け継いだ部分と、リメイクならではの要素が絡み合った魅力あふれる作品として、幅広い世代にもう一度“伝説”を届けてほしいと、強く願っています。


《leopyi》
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