
インドネシアのインディーゲーム開発・販売スタジオToge Productionsは4月1日に開催されたXbox Asia Developer Sessionにて、メカ戦術RPG『Kriegsfront Tactics』をゲームプレイ映像を交えて紹介し、質疑応答を実施。『コーヒートーク』開発元が全く違ったジャンルの本作を手掛ける理由が語られているほか、土田俊郎氏からのコメントも紹介されました。
『コーヒートーク』開発元による新作メカ戦術RPG
本作は東南アジア紛争時代の1970年代を舞台に、メカ部隊を指揮する戦術RPG。手掛けているToge Productionsは、ファンタジー世界の住人たちから悩みを聞き、心を安らげる飲み物を提供する『コーヒートーク』を開発したインドネシアのデベロッパーとして知られています。
打って変わって巨大な金属がぶつかり合う戦いが描かれる本作ですが、2024年7月には無料で序盤の1時間程度を体験できるプロローグ版がSteamにて配信されています。
多くの要素を盛り込んだ新作に土田俊郎氏からのコメントも
同イベントにてそんな本作のゲームプレイ映像が披露。木々や建物に隠れたりそれらを破壊したり、あるいは高所をとったりといった環境要素があり弾道の物理演算までされているという戦術ゲームですが、パイロットやメカの成長要素といったRPG的な部分もあるとのこと。また物資だけでなくパイロットの健康状態まで気にしながら紛争を戦い抜いていくという、部隊管理要素もあるようです。
さらに本作のインスピレーション元である『フロントミッション』に関わった土田俊郎氏(現ジークラフト代表取締役)からのコメント映像も紹介。土田氏はメカカスタマイズが多様でありながら複雑過ぎずに適度にシンプルであることや、コマンド選択肢の多さとAPシステムが戦場の霧とあわさって接敵前から緊張感があり接敵後も創造力が求められて楽しいと説明。加えてストーリーとリンクした消耗を強いられる状況で補給を考えながら行動するエリアマップも、濃いプレイ体験に繋がると称賛しました。



Toge Productionsが新作にメカ戦術RPGを選んだ理由とは

質疑応答を実施したプロジェクトマネージャーIvander Emlingga氏には、まず『コーヒートーク』などの過去作とは違う方向性のジャンルが選ばれた理由が質問されました。その理由は非常に単純で、開発者が元からこうしたジャンルが好きであったため、同社が始まった時から作りたいと思っていたとのことです。
またストーリー面の質問には、複雑で曖昧さを維持したまま興味深くなるよう作ったと、単純な勧善懲悪ではないとの説明もされました。

そんな本作がインスピレーションを受けたものとして『XCOM』の名前も出ましたが、あわせて興味深い発言も。「99%の命中率だったのに、1%で弾が外れるのは合理的でない」として、そうした理不尽な感覚をなるべくなくすために、弾道の物理演算を採用していると明かしています。

ほかにも、紛争を経験してきた東南アジアを舞台とするからこそ興味深いストーリーを作れるということや、パイロットのパーマデス要素があること、ゲーム全体のボリュームは20~30時間を想定していること、プレイヤーの選択によって固有のストーリーとなる「ナラティブエクスペリエンス」という要素があることが語られました。
『Kriegsfront Tactics』は、PS5/Xbox/ニンテンドースイッチ/Windows(Steam)向けに発売予定です。
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