情報公開で“勝ち筋”が見えた「スイッチ2」─ゲームタイトル・価格・新展開と、前世代機の不満を潰すパワースタイルで期待感増

4月2日に行われた配信番組「Nintendo Direct: Nintendo Switch 2 - 2025.4.2」にて、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」（以下、スイッチ2）の詳細や関連情報が判明しました。

この発表を通して、好意的な反応から否定的な意見まで様々な声がSNSで飛び交っており、全体的な傾向としては肯定的なものが多い印象を受けます。

今回明らかになった新情報は、スイッチ2のヒットを予感させるものばかり。この狙いがハマれば、スイッチ以上の成功も決して夢ではありません。今回の発表で、どんな“勝ち筋”を見せてくれたのか。話題になっている要素の数々にご注目ください。

◆国内ユーザーが歓喜に湧いた「スイッチ」の価格

今回は、スイッチ2の詳細な性能や新たな機能、豊かなラインナップなどが判明しましたが、その中でも特にインパクトがあった情報のひとつは、なんといっても「価格」でしょう。

前世代機にあたる「ニンテンドースイッチ」（以下、スイッチ）は、32,978円（税込）でデビューを果たしました。そして今回のスイッチ2は、税込みで49,980円（※国内専用版）。任天堂のゲーム機としては、かなりの高額です。

しかしここ数年、円安に物価高、生産に必要なパーツの価格高騰などゲーム市場にも厳しい波が訪れており、それは多くのユーザーも理解しています。ライバル機として語られることも多い「PlayStation 5」の段階的な値上げも、実例としてその理解を広める形となりました。

こうした状況の中、スイッチで不満の多かった性能面を大きくパワーアップ（120fpsに対応、ストレージ容量256GBなど）させた上で、価格は約5万円に収めたことで、ユーザーの反応は「思ったよりも安い」「妥当な範囲で嬉しい」と好意的な姿勢がほとんどです。

国内の反応が良好なのは、6万9,980円で販売される多言語対応版と比較し、いっそうお得感を覚えたというのも一因でしょう。国内専用版は日本語および日本のニンテンドーアカウントにのみ対応するものですが、この違いだけで2万円の差なら大半の国内ユーザーにとって大きな問題はありません。

海外向けのスイッチ2は、現状の為替を踏まえて考慮すると、多言語対応版と概ね同じ価格帯です。海外と比べて2万円もの差があると分かれば、49,980円を安く感じるのも不思議ではありません。

◆ついに来た『マリオカートワールド』！同梱セットも魅力的すぎる

『マリオカート』シリーズの最新作『マリオカートワールド』が、スイッチ2ソフトとして発表されました。また本作は、スイッチ2と同日の6月5日に発売予定。いわゆるローンチソフトとしてデビューします。

『マリオカートワールド』が実際にどれほど面白いのかは、蓋を開けて見るまで分かりません。しかし『マリオカート』はシリーズ作を重ねるごとに大きな注目と支持を集めており、その流れを継承する『マリオカートワールド』も大ヒットするのでは、といった声が多数を占めています。

スーパーファミコンソフトとして始まった『マリオカート』シリーズは、近年だとニンテンドーDS・Wii・3DSの時代に大きく躍進しており、それぞれ約2,360万本（『マリオカートDS』）、約3,738万本（『マリオカートWii』）、約1,899万本（『マリオカート7』）と、世界的な大ヒットを叩き出しました。Wii U向けの『マリオカート8』がやや落ち込んだものの、それでも約846万本の実績を誇っています。

そして特に見逃せないのが、スイッチ向けにリリースされた『マリオカート8 デラックス』の約6,735万本です。完全新作ではなく、Wii U向けソフトのバージョンアップ版ながら、スイッチ史上で最も売れたゲームソフトの座も獲得するほどの人気ぶりを見せました。

これだけの大ヒット作を経た後の完全新作となれば、まさに『マリオカートワールド』は満を持しての登場といえます。しかも、ソフト単体だけでなく、スイッチ2の同梱版「マリオカートワールドセット」も登場予定です。

『マリオカートワールド』単体の希望小売価格は、ダウンロード版が8,980円（税込）、パッケージ版が9,980円（税込）です。そして「マリオカートワールドセット」の価格は、53,980円（税込）。スイッチ2本体の価格である49,980円を引くと、単体版の半額以下となる4,000円ほどで『マリオカートワールド』が手に入る計算になります。