
2025年5月13日、メディア向けにサンディスクの新製品発表会が開催されました。今回発表されたのは次世代の内蔵SSDです。
生成AIやPCゲームの需要が膨らんでいくなか、一体どんなSSDが売り出されるのか注目です。
まずは、ウエスタンデジタル合同会社のジャパンセールスディレクターである牛島氏から、昨今のSSD市場やサンディスクの販売戦略について説明がありました。
今まで「あらゆるゲーミングや制作に対応するソリューションを提供」してきたサンディスク。クリエイター向けのモデルから、ポータブルゲームに向けたものまで、様々なモデルを発表してきました。

現行のSSDでは、生成AIや3Dレンダリングなどのハードな使い方をすると、速度を維持するために高温になり、その結果サーマルスロットリングが発生してパフォーマンスが低下してしまっています。そのためにヒートシンクを用意しようにも、追加の電源ケーブルが必要になったり、そもそもPCケースのサイズやマザーボードに適合するか怪しかったりもします。
その他、250GB程度の容量ではもはや大作ゲームを数本入れることもままならないというのが現状です。
また、牛島氏いわく2027年までにPCIe GEN5.0への移行が進むと考えているようです。今後あらゆる需要を満たすために、低消費電力かつ高性能SSDの採用は加速していくでしょう。

そんな現状において、サンディスクが打ち出す新製品が「WD_BLACK SN8100 NVMe SSD」です。
読み出しは最大14900MB/s、書き込みは最大14000MB/sを誇り、SN850Xモデルに比べて読み込みのパフォーマンスは2倍を記録しています。

容量はモデルによりますが最大8TB。230万IOPSを超えるランダムパフォーマンスも実現。そしてなにより最大の特長がその平均動作電力。7W以下という驚異の性能です。
また、モデルによってはヒートシンク付きのものもあり、徹底した熱効率を実現しています。ヒートシンクについては並々ならぬ情熱をもって作られています。

そしてこちらがパフォーマンスベンチマーク表です。あくまでサンディスク内で調べたものですが、現行モデルの倍以上の電力効率がなされています。

販売時期と価格についても公表されました。ヒートシンクありのモデルについては未定ということですが、それ以外のモデルの値段としては順当なラインではないでしょうか。

また、SSDの買い替えとなれば現在入っているデータ移行のほか、SSD性能のモニタリングやファームウェアのアップデートなども必須。そのため、こちらの公式ダウンロードページから無償でデータ移行用のクローンソフトや管理ソフトが導入できるようになっています。

ちなみに余談ですが、ウエスタンデジタルは今年の2月にフラッシュメモリ・SSD部門を分社化し、同部門をサンディスクが担当することになったため「WD_BLACK」というブランド名をいつまで使うのかという点にやや疑問が持たれるかもしれません。
その点について牛島氏は「まずはお客様にサンディスクのことをしっかり認知していただいて、然るべき移行期間が経ったら、ブランド名についても考えたい」と仰っていました。

以上、サンディスクの新製品発表会レポートでした。今後激化するであろうSSDの競争において、フラッグシップを取れるかどうかは本製品にかかっていることでしょう!
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