
元Valve所属の開発者Minh Le氏は、『Counter-Strike』に幻の続編が存在したことをPCGamesNとのインタビューにて明かしました。
リリース直後に開発されていた幻の『CS2』

Minh Le氏は20歳の時点で『Half-Life』のModとして『Counter-Strike』を開発した開発チームの一人で、その後同ModがValveに買い上げられるとともにValveの開発者へと雇用されています。現在では最新バージョン『Counter-Strike 2』がリリースされ、順調にプレイヤー数を伸ばしていますが、Le氏によるとValveへと入社した当時にはすでに同シリーズの続編の開発に着手していたのだといいます。
Valveを心から尊敬し、共に仕事ができることを「本当に素晴らしい機会」と捉えて『Counter-Strike 2.0』の開発を始めたLe氏達。彼らは新しいアイデアやメカニクスを実装したゼロから作り上げる作品を目指していました。しかしその思いと裏腹に、驚異的な成功を収めた初代『Counter-Strike』に対しそのバランスを崩しかねない革新的な続編はそぐわないのではないかとValveは考えたようです。
Le氏は「ゲイブ(Valve責任者)や上層部と話し合った結果、『Counter-Strike』を作り上げてきたようなやり方で続編を形作ることはできないという結論に至りました。」と当時を振り返るとともに、人気の絶頂を迎えコミュニティが慣れ切った作品の現状を踏まえ、Valveの判断に自身を含めた開発チームも同調していたことを語りました。それでも新しいものを生み出したいとの思いが捨てられなかったLe氏は、その後Valveを離れ現在開発中の作品に繋がるCo-opシューター『Tactical Intervention』の開発に携わったといいます。
後悔胸に開発者としての成長示す新作開発中

この決断をLe氏は「心のどこかで少し後悔しています。」と評価。決して強制された物でなく友好的な別れであったことを前置いたうえで、経済的に見て間違ったことだったとし、「Valveに残っていたら、今頃は引退できていたでしょう。」と後ろ髪惹かれる思いを吐露しました。そのうえで、選んだ困難な道から多くのことを学び開発者として成長できたと前向きな感想も語っています。

Le氏はこれらの経験を元に、執筆時点で早期アクセスを実施中のシングル/Co-opポリスアクション『Alpha Response』を開発中です。気になる方は一度ストアページを覗いてみてはいかがでしょうか。
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