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レトロゲーム復活に情熱注ぐ「新成人」―「消えていくゲーム、もったいないな」語る熱意の源泉

レトロゲームの権利調査に情熱を注ぐ新成人の若者。その熱意の裏側にあるのは。

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Marco_Piunti/iStock Unreleased/ゲッティイメージズ
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氏がXで名前を出している権利捜索中の会社タイトルのうち、数少ない現在も配信中の『エアロブラスターズ』

1月12日、多くの新成人が晴れの日を迎えました。その「新成人」のなかに、レトロゲームの復刻へとむけた活動に情熱を燃やすひとりの若者の姿がありました。

「イーストテクノロジーの代表者の方の住所がわかりました」

そうXで力強く語るのは成人式を迎えたばかりの小山莉寛(こやまりひと)氏です。氏はアーケードSTG作品を中心とした、既に存在していないゲーム会社の現権利元の探索にその情熱を注いでいます。

レトロゲームの復刻への最初の大きな障壁となるのが、「現在の権利者がわからない」というシンプルかつ重大な問題です。多くの年上の業界人たちもチャレンジしつづけているであろう、この問題の解決へと自ら踏み出したわずか20歳の若者は何を想っているのか。今回弊誌では氏へとお話を聞きました。

――自己紹介をお願いします。

小山莉寛氏(以下、小山):小山莉寛と申します。あくまで個人として趣味の範囲で、レトロゲームの復刻に繋がればうれしい、と思って活動をしています。「十九旋争」というバンドでベースも担当していたりします。

小山氏が所属しているバンドの楽曲MV

――活動を始めたのはいつ頃からですか?

小山:高校の時からなので、もう数年前からになりますね。とはいえ、本格的に表立って調べを進めているのは比較的直近のことです。

――このような活動を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

小山:昔からレトロゲームやアーケード的なシューティングゲームが好きだったのですが、ゲームセンターなどで遊ぶ機会があったタイトルの少なくない数が、面白いのに復刻や再評価の機会を得られずそのまま消えていってしまうことについて「もったいないな」と思ったのが、趣味としてこの活動を始めたきっかけです。

自分がその状況に、消えていくサブカルチャーに何かできることがあれば、と思い立った感じです。マイナーゲームが好きなので、そういったタイトルに巡り合う機会も多かったからなんですけども。

――いったいどのようにして、権利元を特定していっているのでしょうか?

小山:自分の場合はまず、該当の会社の最後の登記を取り寄せるところから始めることが多いですね。そこに書かれている関係者や住所などにコンタクトが取れそうなら、試してみる、という感じです。もちろん、関係者の発言など、インターネットに残された情報を取り掛かりにすることもあります。

――いままでの活動で具体的な成果や嬉しかったことはありますか?

小山:まだまだ本格的に始めたばかりなので目覚ましい成果というものは得られてないのですが、それでも自分が生きているうちに可能な範囲で埋もれて消えていってしまう版権を救う手助けのようなものが何かできたらと思って活動を進めています。

もちろん、ある程度の情報が得られたからと言って、良い結果がその先に見えないときもあります。最終的にそれを「復刻」という形につなげるための現権利元からの権利取得がおそらく現実的でないケースや、もちろん最終的な製品の採算性が問題になるケースもあるかもしれません。

それでも、それを含めた権利情報をきちんと編纂して保持していくことは重要だと思っています。最終的に何も残らなくなってしまうのでは当時の制作者も報われないのではないかと思ってしまいますし、ゲーマーとしても作られた作品は後の世に残ってくれたほうがいいです。その感情だけで突き進んでます。

――ゲームに限らず、今後の夢を教えてください。

小山:ひとつはもちろん、消えていくゲームの権利の情報を残して、正しく使える人々のところになるべく伝えていくことですね。

ほかには…音楽活動で大成したいです(笑)特に、一般向けのゲームだけでなく、同人ゲームや成人向けの美少女ゲームなども含めて、ゲームの音楽に携われたらと思っています。


実際のところ、権利元の特定というのは復刻への第一歩でしかありません。権利元が当時のソフトウェア資産を保全しているか、またさらにそこからイラストであったり音楽であったりシナリオであったりタイトルごとにある多種多様な権利が具体的にどのように権利処理されていたかの確認などなど、「レトロゲームの復刻」とひと言に言っても、そこには多くの課題を残します。

それでも、その最初の一歩を恐れず踏み出す新成人のその姿が、新たな復刻タイトルの登場に繋がることを願わずにはいられません。

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《ライター:Arkblade,編集:Akira Horie》

ライター/関連業界のあちこちにいたりいなかったりしてる人 Arkblade

小さいころからPCゲームを遊び続けて(コンソールもやってるよ!)、あとは運と人の巡りで気がついたら、業界のあちこちにいたりいなかったりという感じの人に。この紹介が書かれた時点では、Game*Sparkに一応の軸足を置きつつも、肩書だけはあちこちで少しづつ増えていったりいかなかったり…。それはそれとしてG*Sが日本一宇宙SFゲームに強いメディアになったりしないかな。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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