
かつて『オーバーウォッチ』のディレクターを務め、現在は自身の開発スタジオKintsugiyamaを設立してマルチプレイヤーサバイバルシューター『The Legend of California』を開発中のジェフ・カプラン氏は、同ゲームの進捗を語る10時間超の配信にてゲームをプレイすることなくゲームへの批判を煽り立てる、いわゆる「エアプ」の存在について苦言を呈しました。
「あなた達は完全に常軌を逸していて、耳を傾ける価値すらない」……ゲーム開発者からの辛辣なメッセージ
『The Legend of California』の開発を手がけるジェフ・カプラン氏と、開発スタジオの共同創設者であるティム・フォード氏が行った10時間にもわたる配信の中で、「ゲーム開発者に向けられる批判」の話題に入るのは8時間55分30秒頃です。
カプラン氏は自身のキャリアの一部は『EverQuest』に対するデザイン批判から始まっており、「時々、辛辣なことを言ってしまうことがある」と認めています(カプラン氏はギルドリーダーとして『EverQuest』に意見を出していて、その経験からBlizzardに入った経緯がある)。
しかしながら同氏はそれについて、あくまでも自分がゲームを遊んだ経験に基づく、根拠のある批判であったと述べています。
カプラン氏の新作に対しては怒りを向けているゲーマーもいれば、気に入っている人もいるそうです。そうしたことを踏まえて、同氏はゲーマーの言論について以下のような旨のコメントをしました(抄訳)。
ゲーム開発者として、すべてのプレイヤーが参加したいと思うゲームを作ることはできません。「このゲームは面白い」という人もいれば、「このゲームはやりたくない」という人もいます。そういう人は、プレイしなければいいだけです。それでいいんです。誰もあなたに銃を突きつけてプレイさせようとしているわけではありません。自分の好きなようにすればいいんです。自分が楽しいと思えるゲームをプレイすればいいんです。
(噂を聞いて不満に感じたことについて)「オタクの怒り(nerd rage)をぶつけなきゃ!」というのは、インターネットに訓練されてそう思い込んでるだけです。
発売されたゲームをプレイしたくない、プレイしたことがないなら、黙ってろ。誰も気にしない。そのゲームを気に入らないなんて話を聞く必要はない。
もしそのゲームをプレイする気もなく、一度もプレイしたことがないんだとしたら、私の意見なんて誰が気にするというのですか。
「黙ってろ」のくだりは原文では卑語が使われており、カプラン氏の怒りが感じられます。同氏は、ネット上の憎悪を煽る人々の「オタクの赤ん坊のような怒り」は、相手にする価値すらないといいます。
チームを率いてきたゲーム開発者として、そしてそれに対して何らかの対応ができる立場にある者として、私はただあなた達を無視するだけだ。あなた達が成し遂げたことはそれだけだ……あなた達は完全に常軌を逸していて、耳を傾ける価値すらない。
配信に同席していたティム・フォード氏もカプラン氏の意見に同調し、「気に入らないものに対して、ひどい態度をとることは感心できるものではない」「何かをけなすのは難しくない」と述べました。
カプラン氏は「自分の発言が問題になるかもしれないが、もはやそのようなネット上の怒りを気にしなくなった」とも語ります。
昨今では3月12日にサービスを終了した『Highguard』の開発者に対して、非難が浴びせかけられました。同作はSteamにてチュートリアルを終えていないプレイヤーから低評価レビューが投稿され、SNSに投稿されたすべての映像に低評価が集まり、そのコメント欄がミームに溢れることになっていたと開発者が振り返っています。
ジェフ・カプラン氏の苦言は、こうした近年のゲーム業界に対して向けられるゲーマーの空気に対して、警鐘を鳴らすものでしょう。
匿名掲示板やまとめサイト、SNSにYouTubeと、ネットの各所には「憎悪を煽る」ことを生業にしている人々がいることは間違いありません。そんな不確かな憎悪に惑わされることなく、「自身が実際に触れ、感じたこと」を責任をもって発信するこそが重要ではないかと筆者は思います。










