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GDC 13:[番外編]ゲーセンさがして3マイル

GDC開催日前日にサンフランシスコ入りして、諸手続きが始まるまで多少時間がありました。そこで真っ先にやったのがゲームセンター探しです。わざわざアメリカまで行って一体なにをしているのだと思われるかもしれませんが、海外のゲーセンには味があるのです。

ゲーム文化 カルチャー

GDC開催日前日にサンフランシスコ入りして、諸手続きが始まるまで多少時間がありました。そこで真っ先にやったのがゲームセンター探しです。

わざわざアメリカまで行って一体なにをしているのだと思われるかもしれませんが、海外のゲーセンには味があるのです(といっても数えるほどしか行ったことはありません)。具体的には、大型筐体を中心とした大規模な店舗が多い、日本にはないゲームがあったりする、国産タイトルが英語で稼働している、など。そもそも"arcade"の概念自体が違うのではないかと思うこともしばしばです。

さて、最初に足を運んだのはGDCに会場のMoscone Convention Centerの近くにある複合型商業施設Metreon。4年ほど前に個人旅行でサンフランシスコにおとずれたときには、「TILT」という名前の大規模なゲーセンがありました。ビデオゲームからガンシュー、音ゲー、はてはピンボールまで揃った、かつ微妙にうらぶれた感じが印象的だったのです。

Metreonへ辿り着き外観を確認したとき嫌な予感がしました。記者は昔、デパートかどこかで「ゲーセンの匂いがする」と両親へ言い放ち教育方針を顧みさせたことがありますが、つまりゲーセンの匂いがしなかったのです。より具体的に言えば、なんだかキレイになってしまっていました。

燦然と輝く『Battlefield 4』の広告

これでは「TILT」は……と思ったら案の定、跡形もなく消え去っていました。代わりにできていたのは映画館などの小奇麗な店舗たち。片隅にひっそりと暇潰し用の大型筐体ゲームがいくつか設置されているだけで、あの古風なゲーセンは見る影もありません。照準がズレまくっていてゲームにならない『サイレントスコープ』、一人でやっていたら乱入される『The House of the Dead』、やたら広々としているのに誰もおらずなかばホラーめいていたプライズコーナー、すべては過去のものです。

とはいえこの程度で折れるはずがありません。このご時世、海外でもインターネットは(ほぼ定額で)使い放題です。地図を片手にうろうろする必要などありません。GoogleとGPSに感謝しつつ検索したところ、近場にもう1件あることがすぐわかりました。即座に向かいます。

けれども、探しても探しても見つからない。場所を間違っているのか、と疑い始めたときにようやくある書き込みに気づきます。「潰れた」とありました。徒労にもほどがあります。文字化すると至極あっさりしていますが、これだけで3時間くらい重い荷物を背負って歩きました。足は痛いわ時間切れだわで散々です。何の実入りもなく退散。GDC期間中はほとんど外出する時間がなかったため何もできません。ですが、計画はあったのです。

サンフランシスコにはフィッシャーマンズワーフという観光名所があります。その名の通り漁港で、新鮮な海鮮料理とくにクラムチャウダーや、やたら密集したアザラシなどが見所。土産物屋もたくさんあります。そうした場所のゲーセンは潰れません。これは理論ではなく歴史です。

クラムチャウダー、11ドル。美味。

GDC閉幕後、1日猶予があったので(仕事を放棄しつつ)路面電車で一路北へ。Powell駅など中心地からは直線距離はさほど遠くないものの、海岸沿いを大回りに進むので30分くらいかかります。着いたとき、4年前とあまり変わりがないことに気づきました。これはゲーセンの匂いがすると。

昔、フィッシャーマンズワーフにあったゲームセンターは「TILT」に負けず劣らずの規模で、『デスクリムゾン』ばりに破綻した攻撃が飛んでくる海外製ガンシューなど(正式名称失念)が置いてあったのが忘れられません。さすがにそこまでは期待していませんでしたが……やはりありました。

しかし現実は非情です。サイズは大幅縮小され、レストランの1コーナーになり果てていました。それでも、Metreonよりはマシです。かろうじてゲーセンといっていいでしょう。大勝利です。

ゲーセンです。この空気は。

日本のゲームセンターと"arcade"には決定的な相違点があります。州によって違うのかもしれませんが、少なくともカリフォルニアでは「メダルゲームとビデオゲームのクレジットが混在している」のです。最初に1ドルから20ドルほど突っ込むことでトークンを得て、それで各種ゲームで遊びます。たとえば、『DanceDanceRevolution SuperNOVA』には8トークン、『タイムクライシス4』には8トークン、射的には6トークン、メダルゲーには1トークンずつといった具合。

トークン両替機。そこそこ景気よくジャラジャラ出てきます。

また、いわゆるビデオゲームでなければ、ゲームのスコアに応じてチケットが出てきます。このチケットを一定枚数集めることで、賞品と交換することができるのです。いかにも日本では厳しそうなシステムですが、現地では子どもたちが大量のチケットを握りしめ駆けまわっていました。また、射的ゲームを得意とするであろうおじさんが子どもたちにノウハウを教える光景も。

そのチケット。
誰かにあげるつもりが忘れていて持って帰ってきてしまいました。

クリアする気満々でトークン8枚突っ込んだ『TC4』の照準とペダルが完全に調整不足でゲームにならなかったり、なぜかクレジットをゆずられた『DrumManiaV』の椅子がなかったり、長居する暇がなかったりしましたが、北米のゲーセンの空気を吸って最低限は満足できました。少し移動すればほかにも店舗はあったようですので、次に何か機会があれば足を運んでみたいところです。潰れていなければ。









帰り道での心境(イメージ)。
《Gokubuto.S》
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