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『MOTHER3』のファンメイド英語ローカライズデータ、任天堂に無償提供へ

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ゲーム史に残る難産で知られる2006年のGBA『MOTHER3』は、『1』や『2』と多少毛色が変わったものの根底にある(いささかブラックな)ユーモアや雰囲気作り、ゲームシステムなどで根強い人気を誇る作品です。しかし、じつは本作は日本国外で未発売。先日『EarthBound』(『MOTHER2』)がWii U向けバーチャルコンソール配信がアナウンスされたものの、『3』は今のところ動きがありません。

日本国内ではふっかつさいが打ち出され、また来年にはシリーズ生誕25周年を迎える時期。ついに業を煮やしたか、海外の熱烈なファンにしてプロの翻訳者であるClyde Mandelin氏が『3』の全文翻訳データを任天堂に提供する声明を発表しました。ローカライズを切望するにあたりこれほど雄弁な意思表明もそうそうありません。

じつはMandelin氏による翻訳作業はかなり前からおこなわれており、トレーラームービーのような形で2008年末に動画がアップロードされています。


今回の規格外ともいえるファン活動について、Mandelin氏いわく

『MOTHER3』のような規模のゲームをローカライズをするにあたり多大なコストがかかることはわかっています。だから、微力ながらも貢献できるのなら、私は自作の翻訳テキストファイルをあらゆる使途において完全無償で喜んで任天堂に提供します。また、コンテンツやフォーマット、メモリーサイズなどにかかる新たな基準に適合させる必要があるならば、その編集作業も無償でおこなうつもりです。必要とあらば、最初からすべての翻訳をやりなおす意志もあります。それが公式リリースにあたり必要とあらば、何でもです。

まっとうな企業がファンの手による翻訳を使用したり、そうしたもので仕事したりすることは、疑いの目を向けられてもしかたのないこかもしれません。しかし、最近ですと『イース−フェルガナの誓い−』という前例 もあります。また、ビジュアルノベルゲームの人気が上がってきている昨今ですが、こうしたことにより一層認知度がじわじわと高まるであろうと考えています。ただ言うまでもありませんが、出来上がった成果物が一定の品質基準を満たしているときに限ります。

ローカライズに苦戦するケースは日→英/英→日問わず散見されますが、これほど豪胆なスタンスを採るファンが登場してくるシチュエーションは稀でしょう。なかなか一般化はできそうにないメソッドです。

Mandelin氏のプロフィールやこれまでの実績なども紹介されています。プロとしての実績はアニメでは『はぐれ勇者の鬼畜美学』『グラップラー刃牙』『バジリスク』『名探偵コナン』『ドラゴンボール』『ガンスリンガー・ガール』など多数。ゲームでは『バーニンラバー』『キングダムハーツ2』『ワンピース アンリミテッドアドベンチャー』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(GBA)』。さらに、趣味で翻訳したのはFC『悪魔くん 魔界の罠』、FC『ラグランジュポイント』、SFC『バハムートラグーン』、SFC『ライブ・ア・ライブ』、SFC『スターオーシャン』、そして『マザー』全作ほか多数。もはや実力を疑うほうが難しいキャリアです。

「任天堂の会議でもなんでもかまわないから、『MOTHER3』のローカライズの話題が出てきて誰かがコストの問題を俎上に載せたとき、少なくともどなたかが私のオファーについて言及してくれて、そして拒絶されないことを望むばかりです。」と締めたClyde Mandelin氏。ファンとして究極の在るべき姿にいちゲーマーとして思わず惚れ惚れしてしまいます。

筆者個人的には、『3』屈指の名シーン「ガキっぽいかた と イヌてきなおにいさん」あたりをどう対訳したのかが気になります。
(ソース: MOTHER 3 Fan Translation via Joystiq)
《Gokubuto.S》

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