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娯楽産業の「顔」になれない原因とは?元EAのCEOが語った、ゲーム業界の現在と未来

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海外のゲームビジネスは、経済の一旦を担っている。日本とは異なる状況である海外では、今や代表的なエンターテインメントのひとつとして、その頭角を現している。

先日行われたGaming Insiders Summitにて、元EAのCEO、John Riccitiello氏はこう語っている。「『Call of Duty』、『FIFA』、『World of Warcraft』、『Grand Theft Auto』はあっさり100億ドルを突破している。そして『Call of Duty』は年間18億ドル、『FIFA』も年間10億ドル以上生んでおり、そこから予測と算出をするに、エンターテインメント業界の歴史においてもっとも売れた知的財産に5つから多くて7つのコンソールゲームと1つのPCゲームが名を連ねている」と。

実際に『スーパーマリオ』や『Grand Theft Auto』、『Call of Duty』などは野心的で、作品を追うごとにクオリティの向上を見せ、今や海外では多くの人間が知るタイトルとなった。Riccitiello氏曰く「これらのタイトルはただビッグネームなだけでなく、残り続ける」と語っている。

1859年に発刊され、154年後の今までで累計2億冊以上を発行した「A Tale of Two Cities(邦題: 二都物語)」と比較すると、彼のEAでの任期の間に発売されたタイトル数はこの歴史的な作品の発行数を有に超える出荷本数になっている。しかしながら作品として比較すると、今なお演劇などでも愛されている作品とゲーム作品とでは明らかに違う点がある。それは、ゲームという作品が現状「使い捨てられながら楽しまれている」という点が一般的であるということ。

今やブランド化されたタイトルが並び、続編に続編が重なっているゲーム作品は「何かを伝よう」といった作品としての本質の一部よりも「過去の作品より良いものを」といった指向の方が強い。しかもこのブランド化問題により、実際には続編に何かが加わるのではなく、ただ過去の失敗を改善していることも多い。ゲーム業界は今、デザインや革新的な個性を生むより、激しく進化する技術的進歩についていくのが精一杯な状況、といった側面がある。

「例えば『GTA』シリーズは、ベストドライビングゲームでもなければベストシューティングゲームでもなかったが、優れたストーリー性と優れたオープンワールドが、常にこのシリーズを良いものにしてきた」とした上で、「やはり側面だけを見るとギリギリの完成度」とRiccitiello氏は語っている。確かに、今となっては『GTA: Vice City』などはどうしても最新作と比べると見劣りしてしまう点は氏の意見には同調できる。これは作品が回を追うごとにブラッシュアップされ、『GTA V』が新たな記録を打ち出したことを見れば、最新作こそがベスト、といった判断になってしまう。しかし『GTA: Vice City』は魅力的なストーリー性の部分において、今なお評価されてもおかしくはない。

多くの人にとって大事なゲームは、時が経てば、多くの人にとってどうでもよいものになる。確かに過去のいくつかの歴史的な名作は語り継がれており、その価値は多くの人にとっても大きいものである。しかしながら大多数は氷の彫刻と比較できるほどの一過性のものであり、作品のスタッフクレジットが流れている頃には、既に他の作品へ目が向いており、いずれ自分の棚に並べられるだけか、無くすかのどちらかである。

最後にIGNの今回の記事の著者は「ミリオンセールを記録している続編には今後期待しない。共感できる、世代を超えて興味を持たれる体験をしたい。なぜならブランドの延命は決してビデオゲームの歴史に刻まれるものではないからである」と締めくくっている。

ゲーム作品の魅力的な新規IPは、もしかすると映画などの他の娯楽と比較すると生まれにくいのが現状なのかもしれない。今年から来年にかけて次世代機PS4とXbox Oneが姿を表すこととなり、グラフィックを中心とした大きな進化がゲーム業界には訪れる。それはそのハードに見合った作品が出ることと同じことであり、ユーザーはきっとその作品をプレイし、いつか辞める。そのような選択肢しかない、とは断言できないが、少なくとも歴史から見るにその道を辿る可能性は大いにある。

Game*Spark読者の皆さんはどの様な意見を持っているだろうか。筆者個人としては、使い捨てとも言うべき状況は製作者側にとっても大いに感じている部分と思っており、それに伴ってこの飽和状態から革新的なタイトルが生まれる可能性があるとも考えられる。
《ハンゾウ@編集部》

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