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【e-Sportsの裏側】e-Sportsの本場「韓国」での盛り上がりに迫るーNEXON ARENA担当者独占インタビュー

第3回目の【e-Sportsの裏側】は、国全体でe-Sportsが盛り上がりを見せている韓国・江南(カンナム)にて、オンラインゲーム企業ネクソンが運営する「NEXON ARENA(NEXON E-SPORTS STADIUM)」に訪問。担当者にインタビューを行いました。

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―――日本でもe-Sportsの波が昨年から徐々に来てはいますが、日本と韓国のe-Sportsの大きな違いはなんでしょうか?

Jinyoung氏:日本と韓国でユーザーの考え方の違いにはひとつの大きな要因かと思います。日本のユーザーさんはe-Sportsのイベントや試合があった際にゲーム内容に非常に注目をしていると思います。具体的には、大会等でe-Sportsプレイヤーが披露するプレイに対して「自分がゲームをプレイする際に、実用的に使えるか?」といった観点で試合を観覧している人が多い印象があります。「自分に得かどうか?」「シンプルであるかどうか?」といった部分を日本のユーザーは見るのに対して、韓国のユーザーは「イベント自体の規模」や「盛り上がり」を気にするユーザーが多いです。韓国のe-Sportsの大会はエンターテインメントの要素がかなり強く、大会の決勝戦ともなると著名な芸能人やアイドルをゲストとして招いて、歌って踊って場を盛り上げるといった一種のお祭りのような部分もあります。日本の大会はゲームプレイそのものをフィーチャーしている点と規模が小さいという点に違いがあるかと。考え方が違うので、難しいところですね。

―――韓国の方は「お祭り」が好きなんですかね。G-STARも非常に盛り上がっていますし。

Jinyoung氏:もちろんそういった側面はあるかもしれませんね。G-STARもいろいろと開催前に準備をして、規模もそれなりに大きいかと思いますが、日本のTGS(東京ゲームショウ)の方がゲームイベントとして、より意義があるものだと思っています。

ゲーマーの方は基本的にゲーム機やPCと向き合っているわけですから、自宅やネットカフェで過ごすことが多いかと思いますが、G-STARやTGSといったオフラインイベントを通じてゲーム会社の開発者とユーザーとのリレーションがより強くなっていくのは非常に良いことだと思います。それによって、ゲーム産業自体がより良い方向に進んでいくのかなと考えています。

―――近年、日本でもe-Sports専用スペースが設立されています。そこではユーザーがe-Sportsのタイトルをプレイできたり、NEXON ARENAと同様に大会なども行われます。こういったe-Sports専用施設運営のコツとかありますか?またスタープレイヤーはどのようにして育成をしているのでしょうか?

Jinyoung氏:スタープレイヤーについて先にお話をさせて頂きますと『StarCraft』が非常に人気があり、e-Sportsが認知され始めたというお話をしましたが、それとともに実力のあるプレイヤーが出てきました。台頭してきたプレイヤーの容姿が芸能人のような顔立ちの方が非常に多く、アイドルのような形でユーザーから支持をうまく集めることができました。そういったいろいろな要素がうまく噛み合って、韓国ではe-Sportsのスタープレイヤーが輩出されたと考えています。

また、現在成長期であるものの、プロゲームチームを企業がスポンサーする形(SamsungのLoLのチームやKT LoLチーム)が増えてきていることから、いろいろな企業がスタープレイヤーの育成に力を入れ始めているといった背景もありますね。

e-Sports専用施設の運営については、アドバイスになるかはわからないのですが、韓国のe-Sportsの場合はイベント性が非常に高く、アイドルや芸能人を呼んでイベント化していることと、e-Sportsのイベントを観覧しに行くことで限定版のグッズやアイテムが貰えたりといったバリューを出す工夫をしています。日本のe-Sportsの場合は、「イベント化する」というよりはゲームや試合の中身(実用的であるかどうか、高度なプレイを見ることができるか)といった部分に着目していると感じています。あくまでひとつの案ですが、来場者には特別なグッズやアイテムをプレゼントするといったようなことを増やしていってもいいかもしれませんね。

韓国国内で「韓国e-Sports協会」というものがあるのですが、協会が目指す今後のe-Sportsの方向性として「e-Spotainment(イースポテインメント)」という言葉を用いており「e-Sports+Entertainment」といった形を目指しています。エンターテインメント性を持った催しものとしてイベントを盛り上げる方向性です。

―――最後にe-Sportsに対しての意気込みがあれば。

Jinyoung氏:韓国もそうですが、世界を見渡してみても「ゲームを通した文化」といったものに対して、前向きなイメージがないと考えており、e-Sportsを通して弊社をはじめいろいろな企業が協力しあうことで、ゲームを通した文化に対して、前向きな方向に持っていくことができると思っています。e-Sportsが一般のスポーツと同様に人気がでるように貢献をしていきたいですし、NEXON ARENAがそういった文化のスターターとして貢献できるよう頑張りたいと思います。

―――ありがとうございました。

Jinyoung氏:ありがとうございました。


実際にNEXON ARENAに足を踏み入れてみると、2階席も含め約1,000名以上を収容できるスペースが確保されており、イベント会場としての設備も非常に整っていました。




また司会者の控室はもちろんのこと、ケーブルテレビとも連携した放送室などの設備も完備されており、韓国内でのe-Sportsの盛り上がりを垣間見ることができます。



▲レポーターモデル

日本でも盛り上がりを見せつつあるe-Sportsですが、先駆者である韓国の成功事例も踏まえつつ、さらに大きな波を起こしてほしいものです。

《森元行》
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