2015年7月30日に発売予定の、Logicool Gシリーズの新型ゲーミングキーボード「ロジクール G310 コンパクト メカニカル ゲーミング キーボード」。フラッグシップモデルの「G910」からテンキーを取り除き、ユーザーからのフィードバックを反映させたというコンパクトな本製品のレビューをお届けします。
■G910と変わりのないパーツを採用
本製品に採用されているパーツは、G910と同様に高速入力が可能な「Romer-Gメカニカルキー」、手元を見ずにポジションが判別可能な「ファセットキーキャップ」を備えています。メカニカルキーとは言えども浅い位置で入力でき、クリック感は薄いため軽快に入力が可能です。また、キートップは滑りやすいわけではなく適度な引っ掛かりを持っているため、きっちりと指先をホールドしてくれます。しかし、爪を伸ばしている方の場合、黒板を爪で擦ったような感覚を覚える場合があり、苦手な人は注意が必要です。
■ファセットキーキャップのデザインは継続
ゲームにおけるホームポジションとなりやすいWASDキーや、キーボードの左端にあたるTABキーやShiftキーにはそれぞれ傾斜が付けられており、ファセットキーキャップはG910と全く同じように見えます。また、左端に存在したマクロキーが本製品では搭載されていないため、より通常のキーボードに近い感覚で使用可能です。スペースキーも手首に負担がかかりにくいよう傾斜があり、G910よりもコンパクトな製品が欲しいと思っていた方には最適です。
■イルミネーションは簡素化、輝度変更ボタンが搭載
約1,680万色から任意の色で発光が可能だったイルミネーションは、本製品ではLogicoolカラーの青1色のみの発光に変更されています。キーボードの右上部に存在する太陽を模したマークが描かれているキーを押すことで、輝度を最大から消灯までの5段階で選択が可能。その横には誤操作を防止するキーロックボタンがあり、よりゲーミング向けになった印象です。コンパクト化に伴いファンクションキー方式が採用され、ひらがなキーの右側にファンクションキーが配置、押下しながらの操作でキートップ側面に描かれたメディア操作用の機能が有効になります。
■ARXドックは取り外しが可能に
製品上部にある青いパーツは、iOS/Android対応のアプリケーションを使用し、ゲーム中に情報をスマートフォンに表示させる際の置き場所となるARX DOCKです。G910と違って、本製品では取り外して任意の場所に設置できるようになりました。G910のように充電しながらのプレイはできませんが、配置の自由度が高くなったのはメリットと言えるでしょう。
■裏面にも光るこだわりの数々
本製品のゴム足は大きめで、手触りはかなり滑らか。一見ホールド性は高くないように見えますが、デスクの上はもちろん、布製のマウスパッドの上でもきっちりとホールドし、多少のことでは本体がずれることはありませんでした。チルトスタンドにもゴム足が貼られているため安心です。
■キーの押下は非常に滑らか、しかしコンパクト化の弊害も
以前のレビューで筆者が使用したG910の個体には、一部のキーが押下した際にひっかかりを感じることがありましたが、今回はそういった現象はどのキーでも発生せず、より滑らかに押下ができるようになっています。さらに、G910と比べると、打鍵音はいくらか小さくなった印象です。
しかし、コンパクト化を計ったため、アームレストが非常に小さく、左手は実質的にアームレストに手がきっちりと乗り切らず、右手はそもそも乗らないという中途半端な状況になっており、実使用ではあまり意味を感じませんでした。手が中途半端にアームレストに乗ってしまうことで、操作のしやすい位置に手が固定できなくなるため、手の大きさにより使用感は大きく変わりそうです。より大きくするか、いっそなくして欲しいと思う人も多いのではないかと思います。この点に関しては、フルサイズであるG910に大きく差を付けられてしまっています。
■スペースが狭い環境や、頻繁に持ち運ぶ人向け
本製品はテンキーレスということもあり、デスクが狭くてマウス用のスペースが欲しい方、ゲーミングイベントなどで持ち運びを頻繁にする方に向いているように感じました。しかし、前述のアームレストの仕様が気になる場合や、キーボードのイルミネーションにこだわりたいなら、フルサイズのG910を選んだ方が満足度は高いでしょう。
「ロジクール G310 コンパクト メカニカル ゲーミング キーボード」は、2015年7月30日に14,630円(税抜)で発売予定です。
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