【GC 2017】山岡晃氏によって『World of Tanks』の音楽はどう変わるのかー驚きコラボの裏側を取材 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【GC 2017】山岡晃氏によって『World of Tanks』の音楽はどう変わるのかー驚きコラボの裏側を取材

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【GC 2017】山岡晃氏によって『World of Tanks』の音楽はどう変わるのかー驚きコラボの裏側を取材
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山岡晃氏

Game*Spark編集部は、gamescom 2017に置いて『サイレントヒルシリーズ』の作曲などで知られる山岡晃氏と『World of Tanks(以下WoT)』などのゲームで知られるWargamingの担当者に話を聞く機会を得ました。

===== ===== =====

――まずは簡単に自己紹介をお願いします。

山岡晃氏:グラスホッパー・マニファクチュアの山岡と申します。オーディオ・サウンドのデザイナーをやっております。

オザン・コチョール氏:オザン・コチョールと申します。Wargaming JapanとWargaming APACのパブリックストラテジーディレクターであり、元々『World of Tanks Blitz』のプロデューサーもやっていました。

オザン・コチョール氏

――山岡さんに質問なのですが、Wargamingでどういったことをされる予定なのでしょうか?

山岡晃氏:今回『WoT』のゲーム中で、日本マップの中の楽曲を提供するというだけでなく、コラボレーションという形で『WoT』のミンスク(ベラルーシの首都)のオーディオチームと一緒に、ゲームの中の楽曲を作り上げているという感じですね。

――ただ曲を書く、という単純なことではないと。

山岡晃氏:そうです。「楽曲をお願いします。はい、ありがとうございました」っていう感じではなく、もっと長いスパンで『WoT』というゲームに関わる予定です。この後オザンの方から話があると思うのですが、とりあえずまずはゲームの中で楽曲のコラボレーションをします。昨日もSabatonっていうバントとのコラボレーションを実施しました。何かしらこのゲームで、僕が持っているものと、『WoT』チームで進めていきたいな、というのが今回の始まりですね。

――まずどういったアプローチで山岡さんにその話が来たのでしょうか?

山岡晃氏:ちょうどですね…(笑)

オザン・コチョール氏:半年ほど前に山岡さんがロシア、ウクライナ、ベラルーシといった弊社のオフィスがある地域にライブで来ていたんです。するとうちのスタッフが「山岡さんが来てるよ!」ってSNSで拡散しだして「ライブ一緒に観に行こう」って話になったんです。みんな山岡さんのファンだったので。それと、『WoT』のデザインがされた飛行機があるのですが、それを山岡さんが写真に撮って「このゲーム大好き」という投稿をSNSでしたものですから、こちらから「今度ランチしませんか?」という流れになりました。すると山岡さんから、実は『WoT』をプレイしていると聞かされまして、だったら一緒に何かやりましょうということになったんです。

――『WoT』をプレイされていたということは、ミリタリー系にも興味があるのでしょうか?

山岡晃氏:ん~、ミリタリー系というよりは昔からストラテジーゲームが好きで、『WoT』のようなシミュレーションストラテジーアクションみたいなの大好きなので、『WoT』はもちろん知っていましたし、その中で自分も1ユーザーとして楽しんでいました。それにミンスクに行った時、『WoT』デザインの飛行機を見つけて「すげぇ!飛行機持ってんだこの会社!」と思って、勝手に社員の人はこの飛行機に乗って世界中行ってんだなとか思ってましたね(笑)

オザン・コチョール氏:プロモーション用です(笑)。普通にミンスクのあたりを旅客機として飛んでいますよ。


――Wargamingはミンスクの会社ということで、山岡さんのお仕事はどう行った感じでされるのでしょうか?

山岡晃氏:一回ミンスクを訪問させていただいて、オーディオチームのメンバーと一緒にディスカッションしてこういう方針でいきましょう、と。僕は基本的に日本にいて、ちょこちょこ連絡を取りながら一緒に作り上げているという感じですね。まぁ全然ベラルーシに住んでもいいんですけどね(笑)。(ミンスクは)本当にいい街ですよ。

――山岡さんはゲームデザイナーとしても活躍されていますが、そういった面でも何か活躍される予定はあるのでしょうか?

山岡晃氏:今回は「Music 2.0」っていう企画がありまして、そこの中でSabatonと僕が参加して、まずは音楽っていうか、音という面でフォーカスしてスタートしています。でも長い間、もっとミンスクのメンバーとも仲良くなりつつ、コミュニケーション取りながらゲームの中のもうちょっと入り込んだところで音以外のコラボレーションとかも出来ればいいなとは思っていますね。自分が好きなゲームにここまで関われるというのは最高に嬉しいです。

――ちなみに今回のコラボレーションが意外だなと思っている人も多いかと思いますが。

山岡晃氏:昨日からそんな声ばかりですよ(笑)。しかし音楽が意外なのか、自分がやって来たホラー作品と比べて意外なのか…自分の中では全然意外ではないですね。自分では自分のことを音楽家だとも思ってないですし、ゲーム音楽家とも思ってないです。あくまでゲームを作る中のたまたま音担当というか。ゴールはゲームが面白くなって、ユーザーが喜んでくれること。だからいい音楽やいい音を作ることが僕のミッションじゃないと思っているんですよね。やっぱりゲームが面白くなるための一員、みたいな。それがたまたま音担当だったと。はたから見ると音楽ミュージシャンみたいなところもあると思うんですけど、自分からしたらミンスクのオーディオチーム、実際にゲームを作っている『WoT』のチームとゲーム作りができています。そこを知らない人から見たら「いきなりホラーから戦車か」ってなるかもしれませんが、自分はそのつもりは全然ありません。『WoT』っていうゲームも今回「Music 2.0」で参加して、自分がこのゲームをより面白く、より楽しんでもらえるものが作れればなと気持ちではあるので、意外ということはないですね。まぁ、みんな意外って言いますけどね(笑)

――Wargamingとしても、山岡さんとのコラボレーションに違和感みたいなものは感じなかったと。

オザン・コチョール氏:そうですね。私個人としては全然感じていませんし、しっかりとチームとの連携もできています。今やろうとしていることは音楽周りですし、そのクオリティが一番大事です。弊社のゲームで最高のものを提供するのが仕事なので、何より高いクオリティを望んでいます。今回山岡さんから許可をいただいて光栄ですし、絶対にプレイヤーさんたちが喜べる体験を提供できるという自信があります。ただ意外性という意味では、おそらく多くの人にとって山岡さんの音楽が『サイレントヒルシリーズ』で止まっているんですよね。あれ以来山岡さんは様々なことを行なっていますし、例えば『Let It Die』のサウンドトラックは全然違う音楽です。大事なのは、ゲーム音楽はゲームプレイをサポートしているものなので、毎回新しい発想になりますし、それ以上は深く考える必要はないのかなと思っています。これから山岡さんとやろうとしていることは、もちろん音楽はありますが、それ以上に他のいろんなこともこれから発表していきますので、(山岡さんとのコラボレーションの)意味が出てくるんじゃないかなと思っています。東京ゲームショーに向けて準備しているので、もう少々お待ちいただければと思っています。


――『サイレントヒル』以降、どういった活動を行なって来たのか簡単にご説明いただけますか?

山岡晃氏:結構すごい数の仕事しているんですけど(苦笑)。まぁ最近だと『Let It Die』というゲームを運営しているので、そこに携わっているのと、ゲーム以外でもテレビとか映画の音楽も作ってたりしてます。『サイレントヒル』からもう10何年経ってますよね…その間ずっと無職だと思われてたのかなぁ(笑)。これはちょっとやばい、何か策を打たないと、と昨日からちょっと思いましたね。

――そういう意味でも今回の発表はインパクトがあるものになったのではないでしょうか?

山岡晃氏:『WoT』とWargamingっていうことで、今回は事前に少し情報が出たんですけど、いろんな方から連絡が来ましたね。その間、僕別にニートじゃなかったんだけどなぁ…とも思いながら。まぁ、そういう意味で反省はありますね。

オザン・コチョール氏:山岡さんのやっていた活動はゲーム業界以外のものが多かったので、単純にゲーム業界の人には知られていなかったんでしょうね。

山岡晃氏:まぁそれだけ『サイレントヒル』のインパクトがすごかったんでしょうね。そういう意味でも『WoT』のインパクトもすごいんだなと実感しました。

――それでも山岡さんのことを「サイレントヒルの人だ!」って思う人は多くいるかと思うのですが。

山岡晃氏:『サイレントヒル』を遊んだ人たちに届けるのはもちろんそうなんですけど、ゲームをやりながら音楽を聴くぞ!っていう人はあまりいないですよね。やっぱりゲームがあって、音がなってる、みたいな。そういう意味で『WoT』の日本マップで僕の音楽が入っていて、ゲームを遊んで自然に楽しめるような人たちがいると思うんですよね。それは僕の音楽が入っているから、サイレントヒルの作風とか、期待してもらっても全然いいですし、ただでもゲームが面白くなっているのは確かだと思うので、そこを含めて『WoT』を遊んでもらえるといいなと思ってます。音楽をずっと作ってますけど「音楽絶対聞いてくれよ!」っていうことは全く思っていないので。まずはゲームが楽しい。ゲーム面白いな。というところで初めて音楽が生きるというか。「あ、この音楽いいよね」って始まるわけで、音楽を聴いて欲しいとか、音に対してこだわった部分はいくらでも言えますけど、別にそんなの言っても僕も興味ないので、まずは『WoT』の「これからのゲームを見ててくださいよ!面白いですよ!」ってところだけですね。


――『World of Tanks』のジャンルは今まで扱ってこなかったかと思いますが、それに対して難しさみたいなものはありましたか?

山岡晃氏:それが意外とそんなに新しいジャンルではないんですよ。オーケストラっぽい曲をやって来てはいたので。『サイレントヒル』みたいな曲以外も作っているので、そんなに自分的には負荷はないですね。初めてではない、という感じです。

――今回のプロジェクトのロードマップみたいなものは決まっているのでしょうか?

山岡晃氏:大体今ほぼ完成形が見えて来ています。

オザン・コチョール氏:ただ音楽だけをお願いしても、意味がないと思っていますので、これからはもっと深い意味でのコラボレーションを発表する予定です。音楽以外の活動を『WoT』と山岡さんがしていく予定です。これも東京ゲームショーでの発表を目指しており、長期コラボレーションを考えています。年内には大きな部分を達成し、2018年にはどうするのか大々的にプッシュしていきたいと思っています。東京ゲームショーでは山岡さんの作品を皆さんに聴いていただく機会を作ります。

――最後に、『WoT』ファンの皆さんに期待して欲しいことを一言お願いします。

山岡晃氏:そうですね。今回、音楽を個別に作ったというよりも、ミンスクのオーディオチームと一緒に『WoT』っていうゲームの中でのオーディオを一緒にコラボレーションさせていただいたんですね。新しくもありつつ、『WoT』のユーザーさんが聴いても、さらに面白くなっているという演出も含めて、提供させていただければなと思っています。個人的にはミンスクのオーディオチームと一緒にやれた経験はすごく素晴らしいものだったので、それが活かされた作品に今後なっていくと思います。ぜひ期待して欲しいです。

オザン・コチョール氏:今回のコラボレーションは大きなものですし、特にアジアから世界に向けてこのコラボレーションを広げていきたいです。音楽だけではなく、これから先実装するアクティビティに参加していただきたいですし、応援していただきたいです。

――ありがとうございました。

《シュナイデル関》

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