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『絶体絶命都市4Plus』は待ってくれていた人へのお礼とお詫び――九条一馬氏のスペシャルトークショー

6月23日に開催された「絶体絶命都市4Plus 楽天ブックス最速体験会&スペシャルトークショー」。株式会社グランゼーラの九条一馬氏によるトークの内容と、PS4『絶体絶命都市4Plus』の最新情報をお届けします。

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『絶体絶命都市4Plus』は待ってくれていた人へのお礼とお詫び――九条一馬氏のスペシャルトークショー開催
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6月23日、東京・楽天クリムゾンハウスにて「絶体絶命都市4Plus 楽天ブックス最速体験会&スペシャルトークショー」が開催されました。『絶体絶命都市』シリーズ統括プロデューサーである、株式会社グランゼーラの九条一馬氏によるトークの内容と、PS4ソフト『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』に関する最新情報をお届けします。

写真左から、MCを務めた声優の村井理沙子さん、グランゼーラの九条一馬氏、村井さんとMCを務めたエレキコミックの今立進さん

◆『4』発売中止から7年、ついに『4Plus』の発売日が決定


絶体絶命都市』は、アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社より2002年に発売されたPS2ソフト。その4作目となるPS3ソフト『絶体絶命都市4 -Summer Memories-』は2011年に制作・発売中止がアナウンスされましたが、2014年にグランゼーラがアイレムから権利を取得して開発を再開する旨が発表された……という経緯があります。

九条氏はそんな経緯を振り返り「PS3で『絶体絶命都市4 』を準備していたのが約7年前。それから7年間、本作をずっと待っていてくれた方たちがいた。プラットフォームはPS3からPS4に変わってしまったが、(『絶体絶命都市4Plus』を発売することで)その方たちにお礼とお詫びをしなければならないと思いました」とあいさつしました。


続いて、最新のPVが公開。主人公の女性が巨大地震で横転したバスからやっとのことで脱出すると、そこには見るも無残な街並みが。九条氏はそのシーンに「巨大地震の直後にしては緊張感がないのでは、と思われるかもしれませんが、本当に巨大地震が起きた直後というのは、(恐怖や悲しみより)混乱が上回って状況が把握できないこともあり、そうした様子を表現しています」と解説。大災害に巻き込まれた者、それに乗じて悪事を働こうとする者など、さまざまな思惑が絡み合う人間ドラマが描かれるとのことです。また、このPVで発売日が2018年10月25日であることが告知されました。


◆ゲームと連動したコンパニオンアプリも無料で配信


話題が本シリーズ誕生の経緯におよぶと、九条氏は小説『日本沈没』や漫画『サバイバル』などの、"地震をテーマにしたエンターテイメント作品"に着想を得たとのエピソードを披露。こうした題材は、テレビゲームでこそいかせるのではないかと考えたそうです。災害への危機意識啓発や、防災知識を獲得する(プレイヤーに獲得してもらう)ことは念頭になく「ゲーム以外のメディアでやっているような、エンターテイメントになりうる怖さや臨場感」を表現したかったそうです。

しかし、シリーズをリリースして「このゲームを遊ぶと実際に役立つ知識が得られるのではないか」という声を聞くようになり「そう思ってくれる人に、間違った知識を与えてはいけない」と、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏に"弟子入り"。PSP『絶体絶命都市3 -壊れゆく街と彼女の歌-』では、正しい知識を得られる防災マニュアルがゲーム内に用意されましたが、PS4でリリースされる『絶体絶命都市4Plus』でも、スマートフォン用コンパニオンアプリを無料配信。ゲームの進行度に連動して、さまざまな防災知識を得られるようにするそうです。

監修を経た正しい防災知識が、スマートフォン用のコンパニオンアプリで確認できます

また、『絶体絶命都市4Plus』では排泄や空腹という生理現象や、デマの発生と拡散という要素も用意されているそうです。プレイヤーが得た不正確な情報を他のキャラに伝えることで、結果的にプレイヤーがデマの拡散にひと役買ってしまう……という展開も起こりうるとのこと。

また、PS VRへの対応も発表され、トークショーではMCの村井さんがひと足先に体験プレイ。作中に登場する崩壊した都市を、主観視点で見て回ることができます。村井さんが体験したのは、キャラクターは操作不能で視点だけがプレイヤーの首の動きに連動する開発中のバージョンでしたが、巨大地震の発生直後という緊迫したシチュエーションに村井さんは緊張しっぱなしで、大きな余震に驚きの声をあげる姿も見られました。

オートで移動するキャラが歩道橋を上がりはじめ「巨大地震の直後にはやらない方がいい行動ですね…」と九条氏

緊迫した世界観の中で異彩を放つ、シリーズ恒例の"ヘンな選択肢"に関しては「自分ではヘンな選択肢を入れているという自覚はないのですが」としつつ、「「はい」と「いいえ」だけしかない選択肢はやりたくないという思いを胸に、真摯に作ったらこうなっただけです。人助けなどせず、ときには人を押しのけてでも自分が助かるのも(よい・悪いではくくれない)ひとつの結末ではと思っています」と語りました。

歴代シリーズのキャラもさまざまな形で登場するとのことです

最後に九条氏は「先日も、私の実家がある大阪で大きな地震がありました。1月には阪神・淡路大震災の慰霊のため神戸を訪れましたが、今も災害による心の痛みがいえない方たちがいらっしゃいます。私はそうした光景を見て『絶体絶命都市4Plus』をきちんと作りあげようという思いを新たにして、制作にあたっています。これまで長いお時間をいただいてしまいましたが、ようやくここまでこられました。最後までやりとげたいと思いますので、これからもよろしくお願いします」とトークを締めくくりました。

◆体験版プレイインプレッション


最後に、体験会で試遊した感想を少しだけお届けします。体験会ではPS4による約10分間のプレイと、PS VRによる約8分間のプレイができ、筆者はPS4でプレイ。操作方法は以下のようになっています。


△ボタンの「叫ぶ」は、今回の体験版では使用できず。身動きが取れなくなったり、助けを呼びたいときなどに使うのでしょうか。□ボタンの「踏ん張る」は 、余震に襲われたときなどに役立つアクション。転倒によるダメージを防げます。

筆者はいつでも踏ん張れるよう、□ボタンの上に指を乗せてプレイスタート。余震がきても思惑通りに転倒をさけることができました……が、なんと倒れてきた街灯の下敷きに。転倒1回分どころではない、即死級のダメージをもらってしまいました(ゲームオーバーにならなかったのは、おそらく体験版だからだと思われます)。

その後、おっかなびっくりで入った近くの企業ビルの1Fで「非常持ち出し袋」を入手。中に入っていた救急セットで体力を回復できましたが、これは本来、その企業の従業員が使うべきもののはず。九条氏の言う「人を押しのけてでも自分が助かる」とはこういうことなのだろうか……と、約10分間のプレイでいろいろと考えさせられました。

選択肢の中には、利己的なものも

VRモードの体験者たちは倒壊した街の臨場感に見入っていました

PS4『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』は10月25日発売予定。7月には体験版の配信が予定されており、また、7月14日と8月11日には東京で体験会が開催されます。体験会は東京以外の地域でも開催を予定しているとのことです。最新情報は「絶体絶命都市4Plus イベントスケジュールサイト」にて随時公開されます。

また、今回のトークショーの配信映像は、グランゼーラによりYouTubeで公開されています。さらなる興味やお時間がある方は、こちらもご覧ください。


YouTube:https://youtu.be/4Cc67iRV-ik

(C)Granzella Inc. All rights reserved.

『絶体絶命都市4Plus』は待ってくれていた人へのお礼とお詫び――九条一馬氏のスペシャルトークショー開催

《蚩尤》
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