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『エースコンバット7』VRモード発売後インタビュー!何故メビウス1は再び最前線へ復帰したのか?

『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN)』のVRモードディレクター夛湖久治氏とリードVRエンジニアの山本治由氏、そしてVRモードプロデューサーの玉置絢氏にインタビューしました。

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『エースコンバット7』VRモード発売後インタビュー!何故メビウス1は再び最前線へ復帰したのか?
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左から夛湖久治氏、玉置絢氏、山本治由氏

バンダイナムコエンターテインメントのフライトシューティングゲーム、『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN)』のPS4/Xbox One版発売から3週間ほど経過し、PC版もリリースされ全てが揃った2月上旬、編集部ではVRモードを開発したスタッフにインタビューを行いました(VRモードはPS4版のみに収録されています)。

このインタビューには、『エアーコンバット22』などアーケード3Dゲーム黎明期の開発に関わった歴戦の開発者で、本作のVRモードディレクター夛湖久治氏と、VRモードプロデューサーの玉置絢氏、リードVRエンジニアの山本治由氏の3名です。『エースコンバット 7』発売後の感想や、VRモードの物語背景、VR開発に重要な各人のレビュー、そしてVR疲労/酔い対策などのお話を聞いてみました

なお、本インタビューは、先日掲載したTXMセッションレポート「『エースコンバット7』VR開発TXMセッションレポ―VRは『ギャラクシアン3』から始まる約30年の挑戦」を相互に補完する内容が含まれていますので、あわせてお読みください。



■メビウス1が再登場した理由とは?


――『エースコンバット7』が発売されてからそろそろ3週間近く経ちますが、改めてユーザーの反応を見てどんな感想を抱きましたか?

玉置氏 「これぐらいの感じだろうな」と想像していたものをとても上回る反応がありました。VR機器を持っていない大半のユーザーからは当然反応が出ないことを見越していたのですけれど、多くのインプレッションとポジティブな反応を頂いて、「VRの普及が進んだんだな」という印象も持っています。特に色々なレビュー記事で「VRモードをやってよかった」と加点の理由にして頂けたことは凄く嬉しかったですね。

夛湖氏 私としては、VRとしてかなり作り込んだつもりではありますが、正直言えば細かいこだわりやテーマに関して「気づかないだろうな」と思っていました。そんなところも気づいていただいたようで、そういった部分が記事やSNSに載っていて素直に嬉しいですね。

山本氏 最近ですと、お客様の初見プレイの動画を見るのが楽しくて。開発側が仕込んだところに驚いてくれたりすると「上手く伝わったな」と思いますね。

玉置氏 前作の『エースコンバット インフィニティ』や『6』から明らかに違うのは、映像媒体が増えたこと。特にゲームプレイ動画をお客様がアップロードされるっていうのは、昔に比べて主流になっているのがインプレッションの違いを感じますね。どういう因果関係でどういった感想に至ったかすぐにわかる影響は大きいですね。


―― 2018年9月のVRモード取材/インタビューからずっと気になっていたのですが、何故VRモードでは「メビウス1」と「自由エルジア」が再び登場することになったのですか?

玉置氏 元々VRモードをやろうという話になったときに、私が関わる前から「メビウス1でやりたい!」という声があったのです。私自身公式サイトの開発者のコメントでも書いたのですが、やっぱりメビウス1としてもう一度空を飛んで頂く、ということをご提案するのは凄くハードルが高いというか……「下手なものを作れない」というプレッシャーを感じていました。

メビウス1というアイコニックな存在を汚すわけにはいかないので「生半可な気持ちで出したいと言っているならメビウス1でないほうがいい」と、私だけではなく多くのスタッフが思っていました。ただ「メビウス1でやりたい!」というスタッフの声を聞いているうちに彼らの思いが分かってきたんですね。

それは、VRをプレイしたことがない大半の『エースコンバット』ファンに対して提要するのなら、「新しい体験はVRに集中すべき」だろうという考えです。また、そこ以外の「こういう世界設定で……」というような重厚な世界観とかストーリーテリングは本編のキャンペーンで語られる事に面白さがあるので、VRは違う道を行こうと。だったら、「『エースコンバット04』と『5』、オペレーション・カティーナの続きのメビウス1がわかりやすいよね」というやりとりもありました。

そして、その中でも、『5』のブレイズや『ZERO』のサイファー、そして他のキャラクターでもなく、なぜメビウス1にしたのかという理由は、「自分自身がパイロットとしてかつて飛んでいた……」という感覚を多くの人がわかりやすく持った最初のタイトルが『04』だっただろうし、『エースコンバット04』のシンプルかつ洗練された世界というのが「VRに一番向いているだろう」ということから来ています。


さらに、『5』のアーケードモード「オペレーション・カティーナ」があったことが良かったんですよね。VRモードは規模的に『エースコンバット04-2』ではないんですよ。「VRモードにメビウス1というタレントにお越しいただく!」という形で、「オペレーション・カティーナ」と同じぐらいの規模、「メビウス1のその後…」という枠組みにおける一つのラインナップなんです。VRモードは、当時チャレンジした「アーケードモード」と同じぐらいの規模だから、ちょうどいいんじゃないかな、という感じですね。

(メビウス1を出すことに)結構不安もありましたが、『エースコンバット04』を作っていたベテランスタッフ達が「やるべきだ」と背中を押してくれました。私個人にとっても、そのスタッフの諸先輩方が『04』で感動を与えてくれたおかげで『エースコンバット』が好きになれたわけですから、「その人たちが良いって言うんだから良いだろう!」と思って、決断することにしました。

――そういった理由があったのですね、メビウス1がVRモードで再登場したことにやっと納得できました!続いての質問は、VRモードのストーリーに関わるものです。最後のミッションをクリアした後のデブリーフィングで「自由エルジアとの戦いは新たな段階に入ったのかもしれん」と決着が付くこと無く締められていましたが、結局再興した自由エルジアとIUNの戦いの結末は考えられているのでしょうか?

玉置氏 そうですね。なかなか、どこまで言って良いのか難しいですが、ハッキリ言えるのは設定として『ZERO』から『3』まで繋がってるということです。ということは、『7VR』を経てIUNに所属した状態で終わっているメビウス1が自由エルジアと戦っている状態から、『7』本編の2019年までの間の流れは考えられているということですね。様々な事があって『7』本編のエルジアや、ユージア大陸の状態になっていると。

『7VR』単体でのエピソードとしては、ベテランパイロットだけれど戦うのが久々過ぎて、とくに新しく入ってきた世代のパイロット達からは実在自体を疑われてすらいるようなメビウス1が、新世代のパイロット”ヴァイパー2”に認められるまでを描いたのがVRモード3ミッションのストーリーです。歴史のお話と言うよりか、メビウス1を取り巻く話ですね。


――どうりで、ミッション3でゴースト部隊を倒した後ヴァイパー2から「俺が知っているどんな英雄とも違う」とメビウス1を認めた様な発言があったのですね。VRモードにおいての操作がエキスパートのみなのはどんな理由からだったんでしょうか?

玉置氏 スタンダード操作も入れてはみたのですが……ただダメでした。

山本氏 開発初期の頃はスタンダード操作もありました。しかし、VRモードを遊ぶ時にコックピット視点で見ると、レバーを横に入れているだけなのに視点がグラグラしたり、ちょっと自分の操作に対して、想定とは異なる動きが発生したんですよね。それらのズレが解消出来ず、感覚と合わないためエキスパートに絞りました。

玉置氏 バンナムのVR研究の中で大きな知見というのは、「これから何かが起こる」ということをお客様が理解して「身構えている状態とそうじゃない状態で、酔いの度合いは全然変わる」という大きなファクターがあります。

「これからこう動くぞ」と思っている時は酔いにくいということです。それを考えた時に、スティックを倒して「右に傾くぞ」というのはわかりやすいのですが「傾きつつ、横滑りもするぞ」というのは事前の想像に難しく、特に「遊んだことがないお客様にこそスタンダード操作があるのに、遊んだことない人には理解出来ない動きをしてしまった」ので逆効果でした。

もちろんテスターさんや外部会社の協力を得ながら内部調査を事前に多くはしていました。そこでわかったことは「プレイ経験がない人に比べたら、プレイ経験がある人の方が酔いにくい」ことなんですよね。

そう考えたら、プレイ経験がない人向けに作られているスタンダード操作は、VRにおいては矛盾してしまうため、全部エキスパート操作に割り切ろうとという形になりました。エキスパート操作に慣れる必要がありますけどね。そもそもVRモードは『エースコンバット7』に含まれるという構成なので、以前からお話していた通り「『7』本編をプレイしてからVRを遊んでください!」というのはそういうことなんです。


やっぱり発売されてからの感想を見ていても、最初にスティックを倒してロールする瞬間が凄く重要で「あのときにどれぐらい倒したら、どれぐらいのスピードで、どう回転するか」という感覚を理解しているか・理解していないかによって、身体的な印象を含めて違うなと思っているんです。機体の回転率はプレイしているとわかる。そういう意味を含めて「まずキャンペーンから、一回機体に慣れてくださいね」ということですね。


次ページでは、VRミッション3に登場するエース部隊「ゴースト隊」の解説を聞く!
(ミッション3のネタバレ注意)

《G.Suzuki》

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