奥深さと癒しの鯉繁殖シミュレーション『Koi Farm』―大学で専門としていた遺伝的アルゴリズムをシステムに投影【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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奥深さと癒しの鯉繁殖シミュレーション『Koi Farm』―大学で専門としていた遺伝的アルゴリズムをシステムに投影【開発者インタビュー】

低価格、そして癒されます。

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奥深さと癒しの鯉繁殖シミュレーション『Koi Farm』―大学で専門としていた遺伝的アルゴリズムをシステムに投影【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Job Talle氏と3xBlast開発、PC/Linux向けに2月26日にリリースされた鯉繁殖シミュレーション『Koi Farm』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、鯉の泳ぐ池を眺めたり、鯉の品種改良を楽しむシミュレーション。鯉を交配させ、様々な模様の鯉を誕生させます。シンプルで癒されるグラフィックも特徴。鯉はコイコードにして友人に送ることもできます。日本語にも対応済みですが、本インタビューは日本語対応前に質問が送付されたため、それに関する回答もいただいています。

『Koi Farm』は、310円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。

Job Talle氏(以下Job)オランダのフリーランスグラフィックプログラマー兼ゲーム開発者のJob Talleです。人工知能のコンサルティングやそのプロトタイプ開発も行っています。本作は私が自分でパブリッシングする初のゲームではありますが、これまでにもいくつかのゲーム開発に携わってきました。

――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?

Job本作の開発はおよそ1年前に始まりましたが、当時はまだゲームと呼べるものではなく、ブラウザのウィンドウ内でただ魚が動くだけの実験的なものでした。

大学では遺伝的アルゴリズムを専門としていましたので、この魚に継承的遺伝パターンを追加してみようと試みたのです。そしてこのプロジェクトが徐々に大きくなり、SNSでも好意的な声が聞かれるようになりました。そういったこともあり、実際に遊べるゲームにしてみようと思ったのです。当初はほとんどゲーム的要素がなく、デジタルおもちゃと言った程度だったので、ゲームプレイ要素とコレクション要素はすべて後になって付け加えられたものです。

――本作の特徴を教えてください。

Job本作を最も特徴的なものとしているのは、異種交配システムでしょう。ゲームとして出来ることはあまり多くなく、シンプルなゲームプレイが特徴の本作ですが、このシンプルなシステムにより、プレイヤーが望んだ見た目の鯉を作り出すことが出来るのです。すごくきれいな魚を作り出すのはとても大変ですよ。プレイするのは簡単なものの、極めるのが難しいというゲームが私は大好きなのです。

他の実験的な要素ですと、本作には「コイコード」というカラフルなQRコードが登場します。

鯉はコイコードに変換することができ、コイコードは鯉に戻すことができます。プレイヤーは友達と鯉を交換することができ、実際にたくさんのプレイヤーに使用されていますよ。

また、私には本作を「デジタル庭園」のようなものにしたいという目標がありました。風、植物の揺れ動き、常に変化がある水、と言ったものに力を入れ、生き生きとした環境作りを目指しました。例えプレイヤーが何もしなくても、スクリーンの中ですべてが生きているのです。チョウチョはまったくゲームプレイに影響しないのですが、天候の影響なども受けながら、自由気ままにやってきたりいなくなったりします。チョウチョの役割は、本作の「絵作り」なのです。プレイヤーによっては、仕事中に作業していないディスプレイで本作をつけっぱなしにし、本作の穏やかな雰囲気を楽しんでいるみたいですよ。

本作が人気を得ることができましたので、今後も新しいゲームをリリースしていきたいと思っています。大学では遺伝学とシミュレーションを学んだということもあり、これらを使ったニッチなゲームを作っていきたいです。まだ世に登場していないような、面白いコンセプトが残されていると思うのです。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Job本作は何か特定のものから影響を受けたということはありませんが、カードを集めるという要素は「ポケモンカード」からインスパイアされました。子供の頃、私が住んでいた小さな村で「ポケモンカード」が大人気だったのです。毎日村の中心部に集まってはカード交換をし、あるときカードをコンプリートすることができました。それから、集めたカードを何度も何度もすべて見返したものです。人によってゲームの好みは異なりますが、何かを収集するということは誰もが好きな気がします。ほぼすべてのSteamゲームに実績がありますので、プレイヤーにモチベーションを与えるきっかけになっているのではないでしょうか。

――本作の日本語対応予定はありますか?(注:本記事公開時には既に対応済みです)

Jobこのインタビューに答えている時点で(ローンチから6日目)、日本語翻訳は既に完了しています。予想よりも長くかかってしまったのですが、これは日本語の文字をインターフェースに落とし込むのが思っていたよりも難しかったためです。翻訳はプロに外注しました。最終的にはロゴも含め、すべて日本語訳することができました。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Jobありました。私は他のゲーム開発者たちとシェアオフィスで仕事をし、そこでクライアントと会ったり協業したりしていました。パンデミックが始まると、そこで作業をすることが不可能となり、以来自宅から仕事をしています。パンデミックは私の国で猛威をふるい、元に戻るにはまだまだ時間がかかりそうです。この仕事環境はソロ開発者にはぴったりで、他の人と共同作業がないことから、本作のようなプロジェクトにもちょうど良いと思います。パンデミックがなかったら、本作も誕生しなかったかもしれません。一緒に仕事をする仲間には会いたいですが、本作の開発はとても楽しかったので、今後も同じようなプロジェクトをやっていきたいと思っています。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?

Jobはい。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Job欧米の多くのゲーム開発者にとって、日本のゲーム文化というのはある意味伝説的なものです。しかし言語の壁があり、皆さんと交流することが難しいのも事実です。最近ではTwitterのように翻訳機能があるプラットフォームもあり、その壁が徐々に薄くなってはきています。こういったテクノロジーにより、私たちはお互いが作ったものに気づかないということがなくなるので、素晴らしいことだと思います。日本のゲームに今どんなことが起きているのか。日本人が今どんな素晴らしいゲームを作っているのか。そういったことを知るためにも、日本の皆さんとはもっと交流していきたいと思っています。いつでも、気軽にご連絡お待ちしております(Twitter)!

日本のインディーゲーム開発者の皆さんへ:どこに行けば皆さんと交流でき、皆さんの作品を見つけることができるのでしょうか?

本作に興味を持っていただいた皆さんへ:本作を楽しんでいただけると嬉しいです!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler》

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