最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は、2021年5月11日にFocus Home InteractiveがPC(Steam / Epic Gamesストア)向けにリリースしたオンライン専用PvPvEアクション『Hood: Outlaws & Legends』です。海外向けにはPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S版も配信されているためクロスプレイでも楽しめます。また、全プラットフォーム向けに「Year 1 Battle Pass Pack」も配信されています。
『Hood: Outlaws & Legends』とは
本作はロビンフッドをモチーフとした中世を舞台に、8人のプレイヤーが2つのチームに分かれて、NPCが守る財宝を強奪し合うPvPvE形式のゲームです。プレイヤーが選べるクラスは「レンジャー」「ハンター」「ブロウラー」「ミスティック」の4つ。それぞれのプレイヤーは好きなクラスでプレイできます。
ルールはシンプル、城内の何処かにいる総督から宝物庫のカギを「盗み」、宝物庫を「探し」、最後に宝箱を「回収」したチームが勝利します。3つそれぞれの目標を達成したプレイヤーが、より多くの経験値とお金を獲得できるシステムです。ただし、宝箱の回収を「完了」したチームが結果的に勝利となるため、「盗み」「宝物庫探し」「回収」の場面で負けていても、大逆転のチャンスあり!
獲得した財宝で新たな武器を手に入れるもよし、市民へ分配し隠れ家のランクを上げるもよし。プレイを重ね経験値を積むことで、新たなスキルが開放され戦略に幅が生まれます。
はじめはソロ~リ・ソロリ、最後の回収活劇は大乱闘!?
はじめてゲームを起動した際は、チュートリアルからスタートします。ゲームの基本動作は、身をかがめながらのしゃがみ移動。茂みや物陰に隠れながらNPCを暗殺して進みます。「暗殺」はしゃがみ状態で、敵の背後に回り込めば、ボタン1つで実行可能。
もしNPCに見つかってしまうと、城内は警戒態勢となり、主要なルートが封鎖され援軍を呼ばれていまいます。しかも、敵チームにも位置がバレてしまうオマケ付きなので要注意!最初の目標は、NPCの「総督」が持っている宝物庫のカギ。総督は、体力と防御力が異常に高いためほぼ無敵です。また、プレイヤーを一撃で倒す力を持っているため、背後から忍び寄ってカギを盗んだら、サッと身を隠して宝物庫探しへ。
もし倒されると時間を置いて復活します。5つあるマップは思いのほか広いため、いかに早く目標地点に戻れるかが勝敗に大きく影響します。そこで重要なのが拠点の制圧です。マップにはスタート地点の他に3つ拠点があり、制圧できればリスポーン地点を増やせます。拠点を制圧し続けることも勝利の秘訣です。
カギを盗んだら次は宝物庫探し。総督や宝物庫の場所は多少ランダム性があるので、見つけるまでに時間がかかることも。敵に見つかってピン止めされると、プレイヤーの位置が周知されてしまうため、奇襲に遭いカギが奪われることもしばしば。
宝物庫を開けたら、宝箱を回収ポイントまで運びます。宝箱を運ぶプレイヤーは、移動速度が遅くなり、攻撃や防御もできませんが「アビリティ」の溜まる速度が増します。回収ポイントはいくつかあり、できるだけスタート地点に近い場所まで運びたいところ。回収地点にたどり着き宝箱を「回収デバイス」にセットしたらそこで試合終了!とはなりません……。
勝利条件は、ウィンチで荷揚げを「完了」させること。巻き上げにはチェックポイントが6つ設けられおり、1つ進む度にゴールドを獲得します。最後の7つ目に到達すると荷揚げ完了です。また、荷揚げは最大2人で素早く巻き上げでき、近接戦闘の「ブロウラー」「ミスティック」であれば、より早く巻き上げ可能。
仮に荷揚げで6つのチェックポイントを他のチームに取られたとしても、最後のひと巻きを奪い返し「荷揚げ完了」さえできれば逆転勝利となります。そのため最後はウィンチの取り合いで大乱闘。倒された際は、マップを猛ダッシュして現場に復帰、NPCに見つかろうが構っている暇はありません。
クラスの特徴と報酬の再分配
それぞれのクラスには、異なる「アビリティ」「ギア」「特性」「武器」が割り当てられています。「アビリティ」は敵を倒すと、アビリティメーターが溜まり特殊攻撃を行えます。ハンターのアビリティ「覆い」は、全身半透明になり行動できる能力。オープンスペースで不意を突くのに有効です。
「ギア」はマップに点在するギアボックスから、それぞれのクラスに応じた投てきアイテムを1つ手に入れ使用できます。ミスティックのギアは、毒薬を散布しスタミナを奪い、視界に悪影響を与えるガス。ウィンチの巻き上げをしている敵のスタミナを奪うのに打ってつけ。
「特性」は特定の条件の下で発動できる能力で、ブロウラーであれば落し格子を持ち上げたり、宝箱をより早く運ぶことが可能です。レンジャーとハンターは「遠距離攻撃」、ブロウラーとミスティックは「近接攻撃」に長けた「武器」を装備しています。
それに加えて同じキャラクターを使用し、一定の経験値が溜まるとキャラクターランクが上がり、レベルに応じた「パーク」と呼ばれるスキルを装備できるようになります。1つのキャラクターに対して3つの異なるパークが可能なので、様々な組合わせで強力なキャラクターを育てましょう。
マッチ終了後は獲得したゴールドを、「自分の所持金」とするか「人々のため」使うか分配率を選びます。「人々のため」に多くのゴールドを分配すれば、隠れ家がアップグレードされ、新たな武器や外見のスキンが開放され購入できるようになります。
チーム「ハンター」出陣!
本作はそれぞれのプレイヤーが好きなクラスを選べる様になっているため、全員同じクラスを選択することも……。まさかの全員ハンターで出陣。ステルス能力に優れるハンターですが、とても撃たれ弱いのが弱点。ハンターの特性は、茂みに隠れていれば敵が何処を向いていようとも暗殺できること。この能力を全員が持っているだけに思いのほか強力です。
正直、どのクラスでもしゃがみ状態で敵の背後を取れば暗殺できるので、ステルス状態でなくとも背後の取り合いになりがちでした。全員ハンターだと、茂みに隠れながらのステルスをするプレイヤーが多く新鮮でした......。
拠点の取り合いをしつつ、宝箱を有利な回収ポイントへ運び思いのほかアッサリと勝利!大体30分程度の試合ですが、すんなり行ってしまうと10分程度で決着が着くことも。
結局面白いのか?
最後の宝箱回収を巡る高揚感や、一撃死もありうる緊張感とゲーム性は筆者としては楽しめました。が、しかし顕著に強い「ブロウラー」や、最後のひと巻きで大差がつくルールなど、ゲームバランスの悪さは目立ちます。さらに、ゲームのマッチングが余りよくないため、5分以上待たされたり……。
PvPvEモードがメインですが、もう1つ「訓練」と称したPvEモードもあります。こちらは、プレイしている人が少ないのか10分以上待ってもマッチングせず、時間を置いて一度だけプレイ出来ました。ルールは全く同じで、相手チームが居ない代わりにNPCが財宝回収時に攻めてきます。これはこれで、PvEというかCo-opプレイ専用で少し長めのステージを用意すれば案外流行りそうな気はします。
戦闘面では、相手の攻撃を見極めて回避又はガードの激しい攻防戦という理想はありますが、大抵の場合はいつの間にか別のプレイヤーに背後を取られて暗殺ENDを迎えます。
最後に短所を載せましたが、『Hood: Outlaws & Legends』はまだ発売したばかり!観光している暇はありませんが、舞台となるマップの作り込みはとてもよく、今後のバランス調整に期待が掛かります。シーズンパスもあり、アップデート次第では大きく化ける可能性も秘めています。ソウルライクな一面も垣間見える本作、最後のひと巻きに賭ける戦いはまだ始まったばかりです。
タイトル:Hood: Outlaws & Legends対応機種:PC(Steam/Epic Gamesストア)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日: 2021年5月11日
記事執筆時の著者プレイ時間:5時間
価格:3,680円