アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】

アメコミ風のビジュアルですが、実はトルコ産です。

連載・特集 特集
アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】
  • アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】
  • アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】
  • アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】
  • アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】
  • アメコミ風ベルトスクロールACT『Mayhem Brawler』―子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした30~45歳ぐらいの人がターゲット【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Hero Concept開発、PC/PS4/XSX/Xbox One/スイッチ向けに8月19日にリリースされたアメコミ風ベルトスクロールアクション『Mayhem Brawler』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、アーバンファンタジーがテーマのベルトスクロールアクション。スーパーパワーを持つ警官チーム「ストロングホールド」のドルフィン、スター、トラブルの3人はパトロールへと向かいますが、街全体の運命を変えてしまう数々の出来事が彼らを待ち受けています。アメコミ風のビジュアル、ロックなサウンドトラック、ローカルの最大3人による協力プレイ、3つに分岐するエンディングなどが特徴です。日本語にも対応済み。

『Mayhem Brawler』は、2,050円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Serkan Özay氏(以下Serkan)こんにちは!Hero Conceptの共同設立者で本作のクリエイティブ・ディレクターのSerkan Özayです。私は1998年からグラフィックデザイナーとイラストレーターをしており、2003年からゲーム業界で働いています。これまでに様々な会社で仕事をしてきましたが、2017年、私はパートナーのTurgut Hakkı Özdemirと一緒にHero Conceptを設立しました。以来、私たちは『Doughlings: Arcade』『Doughlings: Invasion』そして本作という計3本のゲームをリリースしてきました。

私はアーケードゲームやAmiga時代を経験していますから、好きなゲームを口にすると少し変に聞こえるかもしれません。しかし、最近のものですと『Darkest Dungeon』と『Stellaris』をたくさんプレイしましたね。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Serkan私たちの3作目となる作品について、いくつかアイデアがありました。元々、本プロジェクトはデジタルトレーディングカードゲームとなるはずだったのです。私たちはスーパーヒーローをテーマとした、アーバンファンタジーユニバースを作り、その中で起きる様々なストーリーを隅々まで描きたいと思いました。トレーディングカードゲームでは様々な伝承や場所、キャラクター、クリーチャーといったものがとにかく大量に出てきますので、まさにぴったりなジャンルだと思ったのです。しかし、資金面でこれが不可能であることがわかりました。開発にもとても時間がかかりますし、マーケティングも困難を極めます。Hero Conceptは、時を超えた古典的アーケードゲームを想像力豊かに再解釈(リイマジネーション)するのを得意としています。私たちのこれまでの作品でも、『Doughlings: Arcade』はブロック崩しですし、『Doughlins: Invasion』は『スペースインベーダー』のオマージュです。そんなこともあり、「本スタジオのモットーに則って、ベルトスクロールアクションゲームを作ってみてはどうだろうか?」と思い立ちました。

――本作の特徴を教えてください。

Serkan本作は他のどんなベルトスクロールアクションゲームよりも奥深いストーリーが特徴です。本作に登場するあらゆるもの、あらゆるキャラクターに物語があるのです。迷路のような分岐システムにより、ストーリーは3つのまったく異なるエンディングに分岐します。本作には12のステージが存在しますが、一回のプレイでは7つしかプレイできません。各ステージの最後で、プレイヤーによる選択によってステージが選ばれ、最終的にはプレイヤーに立ちはだかるエンディングが決定されます。各ステージはユニークな場所、ストーリー、敵、ボスなど、一つ一つがとても個性的なものになっていますので、プレイヤーには新鮮な体験をしてもらうことができ、リプレイ性も高くなっていると思います。

本作のもう一つの特徴が、「出血(bleed)」といったRPGのような状態システムです。これにより、プレイヤーのバトルパフォーマンスが上がったり、逆に苦しめられたりするのです。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Serkan子供の頃にゲームセンターで多くの時間を過ごした、アーケードゲーマーの方にプレイしていただきたいですね。30~45歳ぐらいの人がターゲットといっても差し支えありません。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Serkanクリエイティブ・ディレクターとして、本作は主に『キャプテンコマンドー』から影響を受けたと言えます。特に、本作のダッシュ、ダッシュアタック、ダッシュジャンプアタックはこのゲームから受け継いだものです。

本作はよく『Streets of Rage 4(ベア・ナックル4)』と比較されますが、正直言うと、私たちの過去2作品も同じようなビジュアルスタイルです。これら2作品のキャラクターが本作に登場したとしても、違和感はないでしょう。とは言え、人気が高いということと、このジャンルにおいては最新作ということもあり、『Streets of Rage 4』も少し参考にさせてもらっています。

本作は映画などより、コミックからの影響が大きいですね。「シャドウラン」のようなユニバースを目指したのですが、本作はそれほどダークだったり近未来的だったりということはありません。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Serkan新型コロナによるパフォーマンスへの影響は確かにありました。本作のプレイテストの準備を始めた時、パンデミックが始まってしまったのです。そして何より、私自身が新型コロナにかかってしまいました!でも心配しないでください。まったく問題なく治りましたので。

本作の開発には2年かかっており、うち15ヶ月間、開発メンバーは自宅から作業を行なっています。開発スピードは10%ほど遅くなってしまいました。一緒に同じ場所で仕事をして一緒にチェックしたりするのと、オフィスから離れて自宅で作業をするのはやはり違います。しかし正直言って、アニメーターの2人は別の街に住んでいるということもあり、リモートワークもそれほど悪くはありませんでした。パンデミックにより、リモートワークというものがポジティブに開発プロセスの中に取り入れることができた、ということもあるかもしれません。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Serkan本作の配信も収益化もまったく問題ありません。より多くの人の目に留まっていただけると、私たちも嬉しいです!本作に対する感想も聞いてみたいですね。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

SerkanHero Conceptの過去作も本作も、すべてローンチ時点で日本語に対応しています。日本のプレイヤーの皆さんに私たちのゲームを知っていただくのは難しいとわかっていますが、ベルトスクロールアクションというジャンルは日本で特に人気があると思いますので、私たちの過去の作品と比べても、本作は日本の方により気に入っていただけるのではないでしょうか。

実は、本作において日本語ボイスも実現したいと思っていたのですが、予算的な都合で断念せざるを得ませんでした。まぁ、プレイヤーの皆さんがアメコミスタイルのゲームで日本語ボイスを聞きたいかどうかはわかりませんが…。

私からは以上です。本インタビューを読んでいただき、ありがとうございました。皆さんが安全にお過ごしできることをお祈りしています。そして私たちの最新ベルトスクロールアクション、『Mayhem Brawler』を楽しんでいただけると嬉しいです!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top