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【コラム】「『GTAトリロジー:決定版』について何か書け!締め切りはなし」っていうからマイペースに『SA』を楽しんできた

アップデート後の『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』の『GTA:SA』をプレイしてきました。

家庭用ゲーム PS5
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!注意!本記事には、一部グロテスクな表現や残酷表現が含まれた画像があります。それらが苦手な方、または18歳未満の方は閲覧をご遠慮下さい。

Rockstar Gamesのオープンワールドクライムアクション『グランド・セフト・オートIII』『グランド・セフト・オート・バイスシティ』『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』の3作が収録されたリマスター版『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』は、2021年11月11日より発売されました。

しかし、発売当日に同社が運営するゲーム販売/配信プラットフォーム「Rockstar Games Launcher」のオンラインサービスが停止し、PC版が購入できないトラブルが起きます。その後、サービスは復旧したものの、「意図せず含まれていたファイルを削除する」としてPC版の販売開始までしばらく時間がかかりました。

そして肝心のリマスターのクオリティは、決して良いものとはいえず、不具合や手抜きと思われる一部表現が数多くみられたことで世界中のファンから酷評されます。加えて、Steamをはじめとした各デジタルダウンロードストアで配信されていたオリジナル版が本作の発売前に販売停止をしたこともより炎上した理由のひとつではないでしょうか。この事態を重くみた同社は謝罪し、今後の対応について説明しています。

そんな渦中、Game*Spark編集部から「本作について何か記事を書いてほしい。締め切りはなし!」という依頼が筆者に舞い込んできたのです。なんともふわふわした内容ですが、元々、筆者は『GTA IV』以前のシリーズは未プレイでどのようなものなのか興味があったので気軽にOKしました。

特に、シリーズ屈指の名作としてファンから愛されている『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス(以下:GTA:SA)』は、「食べ物を食べすぎると太る」「主人公のCJが常識人で笑う」「フィールドの規模がアメリカの州くらいある」といったネットの噂が気になっていて、いつかプレイしたいと思っていたのです。

早速、本作のPS5版をプレイするも……前述したリマスターのクオリティの低さは初見プレイの筆者でも分かりました。ゲームが進行不可になったり、左右のスティックの操作が効かなくなったりと、わずか数時間のプレイで何度も不具合が起きたのです。「締め切りもないことだし、アップデートがくるまで休止するか……」と考えるまで時間はかかりませんでした。

そして2021年12月1日、不具合の修正やリマスターの調整などが含まれた数GBにも及ぶアップデートが全プラットフォーム向けに配信されます。それ以降は、前述した不具合は起きなくなったので、筆者はようやくプレイを再開しました。

実際のところCJはそこまで常識人じゃなかった

母の悲報を知り、故郷のロスサントスに帰ってきたCJことカール・ジョンソンは、かつて自身が属していたギャング「グローブストリート・ファミリーズ」が弱小勢力に落ちぶれていたことを知ります。そこで過去の栄光を取り戻すために仲間とともに危険な仕事を請け負うことになるのです。

しかし、汚職警官に殺人容疑の濡れ衣を着せられるし、仲間の中に裏切り者が現れるし、仕事の依頼主はヤバい奴らばかりだし……CJは、次々に舞い込んでくるトラブルに頭を抱えていくことになります。

そうした環境下では、冷静な判断が求められるのでしょう。時折、CJが常識的な行動を取るのは、本人の性格が要因のひとつとしてあるのかもしれませんが、筆者は、トラブルを回避するために身に着けたスキルだと感じました。たしかに、妹の恋人のシーザーが人種が異なるヒスパニック系であっても、しっかりとシーザーの話に耳を傾けて妹との交際を認める聞き分けの良さもありますが、その一方で無用な殺人をいくつも犯したり、アパートを放火した犯人のくせに、炎上したアパートから女性を救い出してイイカンジの関係になるというマッチポンプのような行為を働いたりと、サイコパスな一面も持ち合わせており、とても常識人とはいえません。

とはいえ、本作に登場する性格破綻者のカタリーナをはじめとした強烈なキャラクターと比較すると、CJが常識人のように見えなくもありませんね。危険人物であることに間違いはありませんが。

『GTA:SA』は『GTA IV』よりゲームゲームしてた

多彩なミッションが用意されているのが本作の良いところだと思います。

ラジコンを操作して敵車両を破壊したり、標的を遠くからカメラで撮影したり、敵の屋敷に潜入して見つからずに目標まで進んだり、フォークリフトでものを運んだりと、銃撃戦やカーチェイスだけではないので、プレイ中は単調に感じることはありませんでした。

その中で特に驚いたのがCJの肺活量が求められる潜水ミッション。筆者のCJは、肺活量なんて全く鍛えていなかったため、ミッションが受けられず、仕方なく近くの海で潜水と浮上を繰り返して肺活量を増加させるトレーニングをすることにしました。この作業は、本当~~~~~~に単調でしたが、シュールというかハチャメチャ感があって逆に面白く感じたのです。

2008年に発売された続編『GTA IV』では、リアル路線に舵を切り、映画的な演出が用いられたり、本作と比べて銃撃戦とカーチェイスばかりのミッションになったりと、まるで別のゲームのようになってしまい、ファンの間で賛否両論が起きていました。

筆者は、『GTA IV』のストーリーや操作性がシリーズで一番好きなのですが、ミッションの面白さは『GTA:SA』の方が勝っていると感じました。

余談ですが、筆者は『GTA:SA』でチェーンソーの素晴らしさを知りました。なぜこの爽快感あふれる近接武器が続編に登場していないのか……やはりリアル路線になったからでしょうか?

また、本来であれば、筆者がマイナスに感じる蛇足の要素が、本作のハチャメチャ感によってプラスに転じていました。例えば、豊富に用意されたミニゲームです。

敵対組織から縄張りを奪うギャング抗争、CJの能力値を高めるスポーツジム、カジノのルーレット、ドライビングテクニックが求められる自動車教習所、競馬……これらのミニゲームは、あればあるほどどうしても本筋から離れてしまい、蛇足に感じてしまうものですが、本作の場合「こんなことも出来ちゃうんだ!」という驚きがありました。とはいえ、ストレスに感じるミニゲームもあったのは事実ですが、それもなんだかゲラゲラと笑いながらプレイできたのです。

加えて、過度な食事をすると太り、逆に食事を怠ると痩せて最終的に死ぬシステムは、最初は面倒だと感じたのですが、ストーリーパートで登場するCJの姿をみて「あれ?ちょっと太った?」「ガリガリじゃん……飯食ったのいつだっけ……?」とさながら世話焼きのお母さんの如く体調を心配するようになりました。これはバカバカしい要素ではなく、CJの愛着を深めるための要素だったんですね……。

そして一番魅力に感じたのが、この時代のゲームにあった大雑把さ。筆者は、コンバインに乗って敵をひき殺すミッションを遂行していたのですが、運転中のコンバインが敵の車に衝突した勢いで、クワガタと鍔迫り合いをしているカブトムシのようにせり上がった状態に。このせいで残念ながらゲームオーバーになりましたが……できればもう一度このような面白いアクシデントが起きてほしいと思ってしまいました。

いまだに本作のプレイ動画がYouTubeやニコニコ動画などでアップされている要因は、豊富な種類のModによるものもあると思うのですが、時折起きるアクシデントが楽しめるところも大きいのではないでしょうか。

近年では、家庭用ゲーム機に録画機能が標準搭載されているため、気軽にプレイ動画を編集し、SNSにアップできるようになりました。プレイ中、思いがけないアクシデントに遭遇したら、誰かとその驚きを共有していくのが今だからこそできる本作の楽しみ方なのかもしれません。

ただ、アップデートが配信された後も、フレームレートが時折低下するなどの不具合が起きていました。オリジナル版に愛着がある人や安定したゲームプレイを楽しみたいPCユーザーは、Rockstar Storeで販売しているオリジナル版の『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto:Vice City』『Grand Theft Auto:San Andreas』の3作が収録された『Grand Theft Auto: The Trilogy(英語版)』を購入したほうがいいでしょう。

前述のようなゴタゴタがあっても『GTA:SA』は、時代を越えても色褪せない名作であるのは間違いありません(銃の操作性に古臭さを感じましたが)。これからもシリーズファンから評価されるリマスター版になるまで持続的なアップデートを行ってほしいものです。

『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』は、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ/PCを対象に配信中です。

※UPDATE(2022/01/4 21:00)対応プラットフォームにニンテンドースイッチを追加しました。コメント欄のご指摘ありがとうございます。

《真ゲマ》

『ドラゴンフォース』が一番好き 真ゲマ

吉田輝和の絵日記やトイレオブザイヤー、ギャグ漫画「ヴァンパイアハンター・トド丸」、洋ゲー漫画「メガロポリス・ノックダウン・リローデッド」など、これまでゲームメディア業界に影響を与える様々な企画を立ち上げてきました。他社メディアでも活動中なので、気軽にお仕事の依頼をお願いします。 ちなみに、ユウキレイ先生が手掛ける4コマ漫画「まほろば小町ハルヒノさん」(まんがタイムで連載中)で教師役として出演中です。

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