カルト要素をスパイスに!『Cult of the Lamb』はローグライトと教団運営シムを奇蹟の比率で融合させたACTストラテジー【特選レポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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カルト要素をスパイスに!『Cult of the Lamb』はローグライトと教団運営シムを奇蹟の比率で融合させたACTストラテジー【特選レポ】

不安感と可愛さを両立させた上質なグラフィックに秀逸なストーリー。

連載・特集 プレイレポート
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GameSparkで日々紹介される採れたての注目Steamインディーゲームたち。

その中で、このゲームあのゲームの内容が知りたい、そう思う方は少なくないのではないのでしょうか?そこで本記事ではそんなゲームの中から1本をピックアップ。実際の内容をスッキリスピーディにお届けしたいと思います。こってりなプレイレポ類が見たいなら爆速プレイレポもお忘れなく。

今回取り上げるのは、「不安と可愛さを両立させた上質なグラフィック」「繰り返しが苦にならないスピーディーな展開」「重すぎず軽すぎずほどよい味付けのカルト要素」などが魅力のアクションストラテジー『Cult of the Lamb』です。

Cult of the Lamb』とは

あなたは哀れな子羊です。気がつけば森の奥深く、儀式用ナイフをもった謎の集団に取り囲まれています。仕方なく一本道を奥にいくと待っていたのが、魔法陣やら大斧をもった幹部格、それに見るもおぞましい4人組。どうやら“旧き信仰”を守る司教とのことですが、何の事やらさっぱりです。結局なす術なく殺されるあなたでしたが…。

で、あの世で謎の存在との邂逅をはたします。例の4人の司教が出会いたくないという謎の存在こと“待ち受けし者”ですが、なんと生き返らせてくれるとのことです。ただしその代わりに、かの者の名のもとに教団をつくれとのまさかの交換条件つき。かくしてあなたはカルト教団の教祖として奇跡の復活を遂げたのでした。

Cult of the Lamb』はMassive Monster開発のアクションストラテジーです。主人公はカルト教団の教祖として自教団の拡大に奔走することになります。各種素材や信者集めのためのローグライクのアクションパートと、教団運営のストラテジーパートを行き来しつつ、自勢力の拡大に励むのが主な目標です。

教祖様直々に建材となる石や木を集めつつ、同時に信者の食事となる肉や木の実を集め、ついでに信者も増やしていきましょう。

さぁ皆さん、教会堂に集まってください。もうすぐ説教の時間ですよ。

ステキポインツその1!「不安感と可愛さを両立させた上質なグラフィック」

ゲーム開始直後のこの場面、ちょいと出来心で信者に体当たりすると「ワニャワニャワニャ!」と怒られます。…カ、カワイイ。右の居眠り中の方も同様です。

大斧をもった幹部もちょっかいかけると「ゴニョニョ!」といい反応。「ゴニョニョ!」「ゴニョニョ!」「ワニャワニャワニャ!」うーん、こんな事しているから殺されるのでしょうかね?

それに奥の4人の司教のお姿ときたら、なんとも不安になるデザインです。クモとかヘビは辛うじてわかりますが、あとは何?イカ?エイリアン?いやまぁ、筆者自身リアルでもクモとかヘビとかは嫌いじゃないのです。現在進行系で眼前を同居人のアシダカグモさんが歩き回っているぐらいですからね。でも断言してもいいでしょう。この4人には現実世界ではお会いしたくはありません。

ステキポインツその2!「繰り返しが苦にならないスピーディーな展開」

このゲームですが、教団運営シムのパートとローグライトアクションのパートを何度も繰り返すことになります。正直、どちらも作り込み次第では単体でも十分ゲームが作れそうなものです。「何度も繰り返していたら途中で飽きたりダレるんじゃないか?」と心配されるかもしれませんが、その点心配ご無用です。

ローグライトアクションのパートは、複数の小部屋からなるステージが複数組み合わさって構成されています。まだ初めのほうですが、1回あたり4分から6分程度で1パートをこなせています。なのでサクサクと進めることができなかなか快適です。

道中で新武器発見。ダメージや攻撃速度が変化します。ものによっては特殊効果も!
こっちは遠距離用の呪い攻撃です。マウスで狙ってショット!

アクションパートは、近接攻撃と遠距離攻撃、そして回避アクションが主な操作となります。道中で剣や斧といった武器や遠距離攻撃である「呪い」を獲得したり、またキャラクターをそれぞれのパート限定で強化できるタロットを入手しつつ進めていくこととなります。

もう一方の教団運営シムのパートは、多少腰を据えて取り組むことができます。各建築物の設置に必要な木材や石材などを獲得しつつ、信者のためのテントやトイレ、医務室、それに教団運営の要となる祭壇や教会堂といった施設を整えていきます。

アクションパートとシムパート、緩急の差も面白さの秘訣ですね。

ステキポインツその3!「重すぎず軽すぎずほどよい味付けのカルト要素」

このゲームのユニークなところ、それはカルト教団の運営というテーマもその一つです。カルト教団と聞いて、皆さんは何を連想されるでしょうか?変わった儀式?それとも教祖様直々の説教?およそそういった“THE・カルト”的な要素がこのゲームにはてんこ盛りです。

カルト教団である以上、信者の信仰心は重要です。そしてこの信仰心を高めるためにはいろいろな手段があるのです。

ご覧ください、説教をされる教祖様のお姿を。なんとも神々しいお姿ではないですか。いやが上にも信者たちの信仰心は高まります。

あるいは火を囲んで踊り明かすというのもいいでしょう。これも立派な宗教行事です。

気になる信者がいる?なら、教祖様が直接出向いて個人を祝福したりプレゼントなんてすれば、信仰の芽がいともたやすく芽吹きます。

信者を生贄に捧げると、どこからともなくニュルッと触手が出てきます。

そうそう、信者全体に特性を付与する教条というものがあります。なかには信者の誰かを生贄に捧げると、全員の信仰心が向上するなんていうなかなか興味深いものも。教団運営にとって厄介な「無能な働き者」なんてのには、ちょいと犠牲になってもらいましょうか。邪魔者がいなくなって教祖様はハッピー、信者も信仰心が芽生えてハッピー。ついでに犠牲になった人もその信心を証明できてハッピー、とまさにいいことだらけです。

海外レビューでもなかなかの高評価を得ているCult of the Lamb』ですが、実際に遊んでみるとこの評価にも頷けます。確かに、インディーゲーム故に滲み出るシンプルさが多少目立つ部分もありますが、むしろいい味出しているように思えます。

だいたいエゲツない見た目のボス。2Dだからまだ耐えられます。

グラもオーソドックスな2D、おかげでグロさもだいぶ軽減されていますし、本当に良い判断だったと思います。

アクションパートも教団運営シムパートも、胃もたれしない程度のあっさり度でサクサク快適に進めることができますし、ついつい寝る前に「あとちょっと進めておこうか」なんてしがちです。シンプルで面白い。正にインディーゲームの鑑と言えるのではないでしょうか?

ただ、どうしても粗があるのもまた事実。例えば難易度設定のこの場面でも、それぞれの設定がどうゲーム内容に影響するのかわからなかったりするのが微妙に不親切だったり。

教祖さまはやりたい放題。これだからカルト教団の運営はやめられないのよ。

でも、そういう部分も全体的な面白さを前にすれば霞んでしまいます。カルト教団なんて少し際どいテーマも、なかなかいいスパイスとして雰囲気を盛り上げてくれていますしね。

それに、ストーリーも秀逸です。なぜプレイヤーは初っ端から殺されたのか?予言とはいかなるものだったのか?「その者、世界を滅ぼす猛毒なり」なんて予言なり託宣なりでもあったのでしょうか?謎が謎呼ぶ出だしから、グイグイ引き込まれること間違いなしです。

なんと左のヘビっぽいのはお姉ちゃんとのこと。まさか兄弟姉妹で司教とは。…改宗する動機にはなりませんな。

さて、今日も寝る前に誰か生贄を捧げておきましょうか。

《K.K.》

SFとオープンワールドとミリタリー系が主食です K.K.

1990年3月の京都府生まれ。ゲーム好きのパソコン好き。ついでに言えば動物も好き。心理学部卒ゆえに人の心がわかると豪語するも、他人の心にはわりと鈍感で、乙女心となるとからっきし。むしろ動物の気持ちのほうがよくわかるが、本人は「尻尾と耳がないからだ」と弁解中。 2022年から「ゲームスパーク」で執筆中。パソコン代の足しにと始めるも、賃金はほとんど課金ガチャに消えている模様。

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