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“非常に好評”無料ビジュアルノベル『Midnight Witch』―影響を受けたのは映画「バトル・ロワイアル」と『ドキドキ文芸部!』【開発者インタビュー】

プレイヤーによるフィードバックも反映されたとのことです。

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“非常に好評”無料ビジュアルノベル『Midnight Witch』―影響を受けたのは映画「バトル・ロワイアル」と『ドキドキ文芸部!』【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Crimson Moon Studio開発、PC向けに5月31日にリリースされた無料ビジュアルノベル『Midnight Witch』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、魔女をテーマとした学園ビジュアルノベル。ある時、美しい新任の教授がやってきたものの、その正体は血に飢えた魔女で、学生一人一人に襲いかかってきます。果たして生き残ることができるのか。記事執筆時点では日本語未対応。

『Midnight Witch』は、無料で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Bren皆さん、こんにちは。フランス出身の新人インディーゲーム開発者のBrenです!Steamで無料配信されているホラー/ミステリービジュアルノベルである本作を開発しました。幼い頃(おそらく6歳頃)からゲームで遊んでいて、いつか自分でストーリーを書くのが夢でした。

奥深いストーリー体験に魅了された私は、RPGというジャンルの大ファンです。大きな影響を受けたゲームはたくさんありますが、『ファイナルファンタジー』シリーズ(特に『FFX』)と『Warcraft』は、私の人生にとって本当のゲームチェンジャーだったと言えるでしょう。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Bren本作のストーリーは、メンタルヘルスに劇的な影響を与えかねない、非常に深刻で複雑な問題を扱っています。白か黒かの答えを押し付けるのではなく、本作はプレイヤーに難しい道徳的ジレンマを提供するのです。「どうするのが正しいのか?」「正しい解決策はあるのだろうか?」といったものです。

本作で描かれるキャラクターたちは、主人公を含め完璧とはほど遠い人物たちです。彼らにはそれぞれ欠点があり、間違いを犯し、物語を通して成長する者もいます…言い換えれば、彼らは本物の人間以外の何者でもないのです!

本作は、私が早朝に大学で講義を受けていた時に生まれました。まったくもってバカバカしいアイデアが頭をよぎったのです。もし教授が突然、(多くの)不注意な学生を魔法で殺し始めたらどうだろう?みんなはどう反応するだろう?私はどう反応するだろう?このアイデアは、拷問を受けた登場人物たちのギャラリーと、教授の狂気じみた殺人を説明する動機を書き上げるまで、私の頭の中で膨らみ続けたのです。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Bren本作は間違いなくバトルロイヤルというジャンルに影響を受けていますね。オリジナルの日本映画には特に衝撃を受けました!臆病者、英雄、裏切り者…人間の最高の部分と最低の部分が、よくある閉鎖的な設定の中で昇華し、信じられないほどインパクトのある道徳的ジレンマを生み出すことができるのです。

明らかに大きな影響を受けたホラー/ミステリーのビジュアルノベルもいくつかあります。有名な『ドキドキ文芸部!』は、私がインディーゲームを作り始める上で大きな励みとなりました。このゲームはとてもインパクトがあり、洗練されていたので、自分もインディーゲームを作って無料でリリースできるように頑張ろうと思ったのです。また、ビジュアルノベルというジャンルが、プレイヤーに深い感情を伝えながら、シャープでテンポの良い物語を語ることを可能にしてくれることにも気づかされました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Brenビジュアルノベルの開発は静かな楽しい船旅のようなものになると思っており、実際ほとんどの時間はそうでした。このジャンルは主に文章とアートを必要とし、コーディング部分はミニマルなゲームプレイのため、非常にシンプルです。それでもなお、私が強く打ちのめされたのは、Steamでのリリース日を決めた最後の2ヶ月間でした!このような小さなプロジェクトでこのような事態になるとは思ってもみなかったのですが、私は厳格な計画を必要としなければならなかったのです。毎日、本業が終わってから、できる限り本作を磨き上げ、バグやミスを追跡しては修正し、発売キャンペーンを計画し、本作をプレイすることに興味がありそうなインフルエンサーにメールを送り、最終的なビジュアル/音楽アセットを統合し…これは一人でやるにはタスクが多過ぎました!

このような小さなプロジェクトでこれほど大変なのであれば、チーム全体で開発するゲームがどれほど大変か、想像に難くありません。今となっては、バグだらけのゲームや急ごしらえのセグメントを見るたびに、その背後にいる開発チームを責めるのは難しいものとなってしまいました。ただ、「かわいそうに…こんな状態でリリースせざるを得なかったなんて、このゲームには非常識なクランチが必要だったに違いない…」と思ってしまうのです。ゲームを開発するのは間違いなく大変な仕事であり、なんとか市場にリリースできるゲームはどれも小さな奇跡以外の何物でもないのです!

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Bren全体的なフィードバックは非常に好意的で、Steamでの評価は90%を超えています。私の主な目的は、登場人物に共感してもらえるようなストーリーを書くことでしたが、いくつかのレビューを読むと、この目標は達成されたようです。もちろん、否定的な意見もいくつかありましたが、これらは私が本作を改善したり、一部の人が楽しめなかった点を把握したりするのに非常に役立ちました。批評家は厳しいかもしれないが、ゲームを改善するための最善の方法であることは間違いありません。

配信者がゲームをプレイしているのを見るのも、ゲーム全体を通して配信者とそのコミュニティの両方の徹底的なフィードバックが得られるので、非常に役に立ちました。どんなシーンやパートが評価されたのか、キーとなるドラマチックな展開はうまくいったのか、それとも心に響かなかったのか…クリアした後、私にメールをくれた配信者/プレイヤーもいて、これには非常に感謝しています。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Brenこれは非常に面白い質問です!もともと、フィードバックに基づいてゲームを修正するつもりはなかったのですが、いくつかのシーンが本筋(魔女の殺戮の背後にある理由)から注意を逸らしてしまうため、プレイヤーたちを少し混乱させてしまうようだと気づきました。初期の配信者たちがゲームをプレイするのを見ることで、より明確なメッセージを伝えていただき、本筋に集中してもらうために、具体的にどのシーンを改善すればいいのかを正確に特定することができました。リリースから数日後、私は関連する変更を加えることとしたのです(さらに2、3日かかりました)。その後ゲームをプレイしたほとんどの配信者たちが、私が修正したシーンに混乱している様子はなかったのを見て、非常に満足しました。

全体として、このフィードバックは非常に役に立ちましたし、願わくば次の作品ではこのようなミスを避けたいと思います。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Brenいつか本作を日本語に翻訳したいです!英語から日本語に翻訳ができるほど言語に流暢な人を知らないので、有志翻訳ができたら最高です。もしこの翻訳プロジェクトを始めることに興味がある人がいらっしゃいましたら、Twitterかメールで気軽にご連絡をください。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Brenもちろんです!本作はSteamで無料配信されているので、よかったらどんな動画でも配信・公開してください。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Bren欧米諸国の多くの人々と同様、私も長い間、日本文化が大好きであり、日本の皆さんに私の声を聞いていただけるこのような機会を与えていただき、大変感謝しています。日本のゲームやマンガを長年にわたって楽しんできましたが、その中には、複雑な登場人物による悲劇的なストーリー、ダイナミックな展開、難しい道徳的ジレンマなど、私の好きなものがすべて含まれていたのです。いつか自分も、このような複雑な物語を書けたらと願うばかりです。

本作は、ビジュアルノベルというジャンルへのささやかなお礼の形です。インパクトのある悲劇のストーリーを書き、無料で公開しましたので、英語が読める人は、ぜひプレイしてみてください。また、上記の通り、日本語翻訳についてお話したい方がいらっしゃいましたら、SNSでお気軽にご連絡ください!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。




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