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ピンボールアクション『XENOTILT: HOSTILE PINBALL ACTION』―アメリカでは手に入らなかったPC-98のゲームからもインスピレーションを受けた【開発者インタビュー】

『雷電II』スタイルのレーザーを再現。

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ピンボールアクション『XENOTILT: HOSTILE PINBALL ACTION』―アメリカでは手に入らなかったPC-98のゲームからもインスピレーションを受けた【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、WIZNWARとFLARB LLC開発、PC向けに8月18日に早期アクセスが開始されたピンボールアクション『XENOTILT: HOSTILE PINBALL ACTION』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、知る人ぞ知るカルト作『DEMON'S TILT』の続編のピンボールアクション。異形が蠢く宇宙船を舞台にした弾幕シューティングを想起させる斬新なデザインのピンボールが楽しめます。日本語にも対応済み。より詳しいゲーム内容については、プレイレポをご覧ください

『XENOTILT: HOSTILE PINBALL ACTION』は、1,700円で早期アクセス配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Adam Ferrando氏(以下Adam)『DEMON'S TILT』とその続編である本作を作っているAdam Ferrandoです。本作は私の2作目のゲームとなります。元々はアートとデザインを専門としており、まずは玩具業界に入り、その後イラストレーターやコンセプトアーティストとして数年働きました。

好きなゲームは、『ディアブロ2』とスーパーファミコンの『シムシティ』ですね。これらのゲームはほぼ毎年プレイしています。マウスとキーボードを使った対戦型FPSゲームも大好きです。もちろんピンボールも大好きですよ。

Ralph Barbagallo氏(以下Ralph)FLARBの創設者のRalph Barbagalloです。両ゲームの共同開発者でもあります。低レベルのソフトウェア・エンジニアリングと、ビジネス、マーケティング、パブリッシングを担当しています。FLARBを立ち上げたのは2001年で、元々は携帯電話向けのゲームを作るためでしたが、この業界にはそれ以前からいました!

正直なところ、好きなゲームがたくさんありすぎて、挙げるときりがありません。『Star Control II』『Discs of Tron』『エルデンリング』『バイオハザード4』『メタルギアソリッド3』…まだまだ続きますね。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Adam本作の特徴はユニークなタレットシステムで、ピンボールに銃を搭載しました。ボールが止まっている時にフリッパーを押し下げると、武器が発射されるのです。銃は敵や障害物を排除することができます。プレイヤーに余計なボタンを与えるのは理想的ではないと思いましたので、このアイデアを実現するには長い時間がかかりました。プレイヤーには、ナッジ/ティルトコントロールを指で操作して欲しいのです。このシステムは良いプレイに繋がります。格闘ゲームでレバーを後ろに倒すことでガードをするようなもので、奇妙に思えるかもしれませんが、ガードボタンを用意するよりも良いと思っています。

Ralphパークシステムを作る前は、その中のすべての要素が同時にアクティブになっていました。しかしこれは極端過ぎましたので、Adamがパークをアンロック可能なものとし、時間をかけて様々な要素を加えていくというアイデアを思いつきました。また、プレイ中に「これは何だろう?」と疑問に思うようなことのチュートリアルを行う、隠れた方法でもあります。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Adamそれには明白な答えがあります。でも、そうですね。私は様々なものが大好きです。ゲームをプレイすると自分のゲームの開発を終わらせなきゃいけないと思ってしまうので、開発中は映画をたくさん見るようにしています!

私たちは2人ともネオジオを集めていた時期がありましたので、それが私にとっての「基準」を作りました。

Ralph私たちは80年代や90年代のアニメ、90年代のドット絵ゲーム、古典的なSFが大好きです。ここアメリカでは手に入らなかったPC-98のゲームからもインスピレーションを受けていますよ。これらのゲームには素晴らしいアートがあるのです!

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Adam「雷電レーザー」を週末で完成させたことですね。私たちはいつもその話をしていました。ちょうど『ゴーストバスターズ/アフターライフ』を観たところで、やるしかないと意見が一致しました。システムを考える前に、最終的なビジュアルとサウンドデザインを作り上げました。

RalphAdamが『雷電II』スタイルの「歯磨き粉レーザー」をリクエストしてきたとき、私はちょっと緊張しました。どうすれば作れるのか見当もつかなかったからです。実際、探し回ってみると、登場から30年後にそのエフェクトをリバースエンジニアリングしようとして(そして失敗して)いるゲーム開発者が数え切れないほどいたのです。しかし、私たちは上手くいったと思っています!

――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Adam前作を上回ったというフィードバックです。面白くない続編なんて誰も望んでいませんからね!物事を本当に遠くまで押し進めることができ、それをプレイヤーの皆さんが受け入れてくれたことを嬉しく思います。やり過ぎたかなと少し心配していたのですが、PAX EASTやBitSummitで公開されたプレイテストで、その心配は解消されました。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Ralph早期アクセス期間中も、プレイヤーのフィードバックに応えて常にアップデートしています。すでにプレイヤーのフィードバックに基づいてゲームを大幅に改善してきましたが、まだリリースして数週間しか経っていません。社内で大規模なテストも行っていますが、ゲームはリリースされたときに何が起こるかはわかりません。私たちはフォーラムやソーシャルメディア、その他の場所でのフィードバックをモニターし、迅速にゲームをアップデートするようにしています。1日に数回アップデートする時もありますよ!

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Adam&Ralphもちろんです!VTuberの皆さんにも気に入っていただけているようです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Adam日本は私たちのゲーム文化にとってとても重要な国ですので、皆さんを感動させられるのは嬉しいことです!BitSummit 2023にも出展して、日本の『DEMON'S TILT』ファンに会えたことは本当に素晴らしかったです。

Ralph私はよく日本を訪れますが、毎回とても楽しいです!特にBitSummitに出展した、直近の出張は最高でした。本作を楽しみにしているファンや、『DEMON'S TILT』の開発チームに会うのを楽しみにしてくれていた日本のファンにもたくさん会いました。また来ます!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。




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