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【クラフトサバイバル名鑑】ゾンビサバイバル『Project Zomboid』戦闘・探索・建築・そして死ぬことも…なんでもできる最高のサンドボックス!

「これはあなたが如何にして死ぬかの物語である」から始まるサバイバル生活!

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【クラフトサバイバル名鑑】ゾンビサバイバル『Project Zomboid』戦闘・探索・建築・そして死ぬことも…なんでもできる最高のサンドボックス!
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今や定番となったゲームジャンル「サバイバルクラフト」。Steamではジャンルとして「オープンワールドサバイバルクラフト」というタグもあり、その中には445個(2023/11/25時点)ものゲームが登録されています。

そんな定番ジャンルの中から代表的作品の魅力を紹介する特集企画として、前回はSteam早期アクセス開始から10年近い歴史を持つ『7 Days to Die』を紹介しました。今回は、ほぼ同じ時期にSteam早期アクセスに登場した『Project Zomboid』の登場です。


2011年に公開されるも多難続き

The Indie Stoneの手がける『Project Zomboid』が初めてリリースされたのは2011年のこと。当初は技術デモとしてリリースしており、『マインクラフト』のようにアルファ版で購入してもらい、何年もかけてゲームをアップデートしていく方式を採用したことが海外インタビューで明らかにされています。

同年にゲームプラットフォーム「Desura」のアルファファンディングに選出(アーカイブ)されるなど、大きく注目を集めた一方で『Project Zomboid』は、開発初期にさまざまなトラブルに遭っています。2011年6月には本作の最新版が更新できてしまう海賊版が広まり、同社ではやむなく公開版をオフライン向けに変更していました。

『マイクラ』のノッチもこの件についてコメント。

さらに同年10月には、開発者のPC2台が住居から盗まれるという事件が発生。このPCにはローカル保存のみだった開発中ビルドが含まれていたために、アップデート予定が大きく遅れてしまうことになりました。この件では、開発スタッフのコメントに対して一部コミュニティの反発を受ける事態にも発展しました。

同社はその後も開発を続け、2012年には「Steam Greenlight」の初期タイトルに選ばれ、2013年11月18日にSteam早期アクセスとしてリリースされています。現在はPC(Steam)/GOG.comにて早期アクセス配信されており、2021年末に配信されたビルド41が安定版として稼働、積極的な更新も行われています。

これはプレイヤーが如何にして死ぬかの物語

ゲームは1993年7月9日のアメリカ・ノックス地方という架空の地域が舞台。この地域は同年7月6日に“Knox Event”と呼ばれるソンビアウトブレイクが起こり、軍の指示によって閉鎖地域になっているという背景があります。2023年7月には、この事件発生30年を迎えた当時の様子を伝える公式Xも登場しています。


『Project Zomboid』のゲームの目的は非常にシンプルです。ゲーム開始時にはプロローグとして、終末を迎えようとしていること、生き延びる見込みがないことが伝えられ、最後に「これはあなたが如何にして死ぬかの物語である」という一文が添えられてます。そう、本作は「主人公が死ぬ」ことがひとつの作品なのです。

実際にゲームを始めてみれば、その言葉が決して誇張ではない事がわかると思います。プレイヤーはまずランダムでマップ内の地域に放り出されますが、初期状態では服を着ている程度で、サバイバルアイテムはほぼ何も持っていない状態。そして、家の外には無数のゾンビたちが徘徊しています。ゾンビはやがて、耳や目で生者の場所を嗅ぎつけてくるでしょう。

キャラクター作成時に特性なども選べます。
死んだらゾンビの仲間入り。

本作のゾンビは感知範囲がそれなりに広く、また、一度見つかればかなり長い距離で追跡してきます。騒ぎを起こせば他のゾンビも追ってくるので、気がつけば10体以上のゾンビに囲まれるかもしれません。こうなれば家の中に隠れても、彼らは窓を割って侵入して来るでしょう。

もし逃げおおせたとしても、今度は食料が足りなくなるかもしれません。転んだり接触で怪我をするかもしれません。もしゾンビに噛まれていたら、そこからすでに感染しているかもしれません。ゾンビウィルスに感染した場合、人間に対抗できる術はないのです。さらに、本作では日数の経過で“ライフラインが枯渇”していきます。なにしろ閉鎖地域ですので。

ゾンビに殺されるか、サバイバルできずに死ぬか。ゲームに慣れないうちは、どうやっても待ち受けているのは速やかな死です。しかし、決して悲観することなかれ。「これはあなたが如何にして死ぬかの物語である」のですから。

何でもできるサンドボックスで生き延びろ!

もちろん、ただ死ぬだけではゲームになりません。世界はゾンビだらけで、いずれライフラインが死に絶えていき、どんどんプレイヤーの環境は追い込まれていきます。しかし、本作は自由度の高すぎるサンドボックス要素があるので、知恵を振り絞れば生き延びることもできるのです。

本作には食料や食器、薬、衣服、ツール、雑誌、中間素材など無数のアイテムが用意され、その多くが役割を持っています。マップ内を探索してアイテムを集めることで、さまざまなクラフトや環境整備を行えるのです。また、ハサミや鉛筆などのアイテムであっても、手に持つことで武器としてゾンビとの戦いにも使えます(簡単に壊れます)。

本を読むことも大切。
1vs1なら倒して踏みつければ勝てるのですが。

ゲーム内でできることは料理や工作、栽培、建築といった基本的なサバイバル要素のほか、金属加工や電気技術などの専門的技術を扱うことも可能。スキルさえ上がれば栽培や釣り、ハーバリズムで食料や薬を確保するなど、ある程度の自給自足も決して不可能ではありません。車両整備ができるようになれば、車を運転して遠くまでアイテム集めもできるようになります。

特に料理が楽しく、例えばスープを作ろうとしたら鍋に水を張り、具材や調味料を自由に入れて自分だけの料理を作ることも可能です。完成した具が沢山の料理は飢えだけでなく悲しさのステータスも減るのです。ちなみにゲーム内には「栄養素」の要素があり、スキルがあればカロリーやタンパク質などの数値も見られます。

とうもろこしのホットソース炒め!
ハムと牛乳とチーズのスープ。絶対美味しい。
栄養も考えなきゃ。

最初の状態から生き延びることは決して容易ではありません。しかし、慣れてくれば武器を見つけてゾンビと戦い、探索や採取で食料やアイテムを見つけ、拠点を構築して襲撃に備えるといった、自由すぎるゾンビサバイバルの醍醐味をたっぷり味わえるのも『Project Zomboid』の魅力なのです。

それでも難しいという場合はマルチプレイでフレンドと一緒に遊べば、探索の幅は大きく広がります。専門的なスキルを伸ばすこともできるようになり、みんなで助け合うこともできますよ。また、ゲーム開始時の設定でゾンビの数やアイテムの復活など、細かい設定もできるのでゆったり遊ぶことも可能です。極端な設定ならゾンビのいない世界でも遊べます。

死ぬときは死にます。
体の汚れや血痕を綺麗にしたり……。
汚れた布を洗って再利用。この水もいつかはなくなる。

これからも進化し続ける『Project Zomboid』

2011年から始まった『Project Zomboid』は、これまで幾度にわたるアップデートを行っています。現在のビルド41は開発チームが「続編のように感じる」というほどのアップデートで、ゲームの挙動や基本的なシステムの改善、ゲームプレイモードの刷新、マルチプレイの改善などを行っています。

現在開発中の次期バージョンビルド42では、新たなクラフティングシステムや職業システムの更新・改良にくわえ、世界に鹿などの野生生物やニワトリなどの家畜が登場する予定です。さらに、マップの拡張や建物サイズの変更などもアナウンスされています。個人的には地下室や高層ビルの登場が楽しみです。

こちらはビルド40のグラフィック。

これらのアップデート計画は公式サイトのニュースや、Steamの投稿で映像付きのものが紹介されています。リリースから12年の本作は、これからも大きく進化し続けていくのです。ちなみに、Steamではプロパティから旧バージョンもプレイ可能です(ビルド38、39、40のみ)。

旧バージョンのスクショから。筆者は池のそばで栽培して暮らしていました。
フレンドの家の壁を突き抜けた車(修理はちゃんとしました)。
銃を撃ったら周辺のゾンビが全部来た。

『Project Zomboid』は非常に難しいゲームです。最初にプレイしたら恐らく何もかもわからないまま、群がるゾンビに殺されてしまうでしょう。それでも少しずつアイテムを探して“何をどう使えるか”を学んでいくことで、この死ぬしかない世界でも少しずつ生き残れるようになっていくのです。

サンドボックスゲームとしても、かなり多彩で自由なクラフトができる作品なので、遊べば遊ぶほどプレイの可能性の幅が広がっていきます。とてもありがたいことに公式コミュニティによる日本語翻訳もあり、ゲーム内にある膨大なアイテムやクラフト内容なども理解しやすくなっています。公式Wikiも日本語の項目が用意されていますよ。

ヘルプもしっかり日本語です。翻訳コミュニティに深い感謝を。

ソロプレイでひたすら生き抜こうと足掻いても、マルチプレイで協力しあっても楽しい本作。ゲーム内には特定状況からスタートする「チャレンジ」も用意されているので、色々なプレイを楽しみましょう!

いずれこんな農場を持ちたいなあ。そう思った彼は死にました。それもひとつの物語。
《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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