今やPC/コンソール/モバイルそれぞれのプラットフォームでサバイバルジャンルの作品は定着していて、多くのプレイヤーがさまざまな世界を舞台にサバイバルを楽しんでいます。
Game*Sparkでは【クラフトサバイバル名鑑】として、同ジャンルが好きな筆者が、定番作品を中心にクラフトサバイバルジャンルの作品の魅力を紹介・解説しています。今回紹介するのは、2019年9月5日にリリースされた熱帯雨林サバイバル『Green Hell』です。

アマゾン熱帯雨林での極限サバイバル!
『Green Hell』は、ポーランドのCreepy Jarが手がけるクラフトサバイバル作品。同社は『Dying Light』『Shadow Warrior』『The Witcher 2: Assassins of Kings』などの作品に関わった業界のベテランたちによって2016年に設立されたスタジオです。
2018年5月にアナウンスメントトレイラーとともに発表され、同年8月にSteam早期アクセスでリリース。幾度かのアップデートを経て、2019年9月5日にはストーリーモード実装などを含む正式版となり、2021年にはPS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ版が登場しています。
本作は、アマゾンの熱帯雨林が舞台。プレイヤーは、食糧も装備もまともにないジャングルに取り残された状況でサバイバルを行います。生き残るためには飢えや乾きはもちろん、正気度や病気といった項目も管理しなければなりません。また、ジャングルの中には危険な生物や脅威も多く待ち受けています。
ストーリーモードでは、主人公のジェイクが行方不明になった妻のミアを探し出すため、ジャングル内を探索するという物語が描かれます。また、純粋に生き残りを目指す「サバイバル」、制限時間内に目的を達成する「チャレンジ」などのモードも用意され、さまざまな遊び方が楽しめます。
『Green Hell』は2020年には最大4人のCo-opモードが実装、物語の前日譚が語られる「アマゾニアの精霊たち」モードが追加されるなど、正式リリース後も定期的な無料アップデートを続けています。2024年4月にはアリクイを追加する「Anteater」が追加されるなど、本作の世界は今も拡がり続けています。
とにかく「死んで知る」ゲームです
『Green Hell』はまず、チュートリアルからプレイするのをオススメします。チュートリアルは、ジェイクとミアがジャングル内でそれぞれの仕事を行う内容の中で、最低限のクラフトや傷の治療などを学びながら、ストーリーモードの導入部分を体験していきます。
本作は、とにかく“死ぬ”ゲームです。リアルにこだわったゲームで、プレイヤーに自然からのさまざまな脅威が襲いかかります。ゲーム本編はアイテムがろくに無い状態で始まります。まずは石や枝を集めてツールを作らなければなりませんが、慣れない状態では、あなたはジャングル探索の中で必ず死を迎えることでしょう。



突然ガラガラヘビや蜘蛛、エイに襲われて全身に毒が回るかもしれません。ヒルに吸い付かれたり、皮膚の下に虫が潜り込んでしまうかもしれません。飢えに苦しんで食べたもので食中毒になってしまうかもしれませんし、そもそも、備えがない状態でヒョウや原住民といった危険な存在に襲われるかもしれません。



ゲーム内では受けたケガや病気などは適切に治療すれば、ある程度はリカバリー可能。しかし、その治療法も最初はまともにわかりません。なので、ひたすらハーブやキノコを食べながら、効果を確認していく必要があるのです。死んでしまったらセーブしたところから再開になりますが、死の体験は必ずプレイヤーの糧になります。


そうして生きる術を身に付けていくことで、ジャングルでの行動範囲は少しずつ広がっていきます。まずセーブポイント(拠点)を作り、死ぬことが『Green Hell』の第一歩と言えるのかも知れません。




生き抜くための準備が楽しい
ゲーム内には「栄養」という要素があり、プレイヤーの生存に大きく関わってきます。栄養にはタンパク質、炭水化物、脂肪の3つの項目があり、それぞれジャングル内で手に入る食べ物によって補給できるものが異なります。同じものを食べているだけでは決して生き残れないのです。
水分補給も重要ですが、本作はチュートリアルでまともに水の入手法を教えてくれません。ジャングルにはそこら中に川はあるのですが、生水を飲んだら寄生虫に感染するデメリットがあるので要注意です。煮沸したり、雨水を集めれば、安全な水を確保できますよ。





また、主人公の「正気度」の管理も重要です。正気度はヒルや虫に襲われたり、肉を生で食べるなどの行為で下がり、低下すると幻覚や幻聴の症状が出て、死の危険もあります。ちゃんとした寝床を用意したり、美味しく食事を摂ることで回復するので、このパラメーターは生活の質が大きく反映されると言っても過言ではありません。
寝床や食事の心配が減れば、ゲーム内の生存率は大きくアップします。また、ゲーム内では素材や施設の発見を通じてクラフトレシピをアンロックできます。作れるものが増えれば生活の質の向上にもつながるので、いかに体調管理を行いながら冒険していくのかも重要なポイントです。また、アクションに応じてスキルもアップしていくので、さまざまな行動を鍛えていくのも大切です。




高難度の本作ですが、慣れてくればジャングルを探検したり、クラフトや建築を楽しんだり、ストーリーモードであれば目標を達成したりと、それなりに余裕を持って自分なりのサバイバル生活を満喫できます。戦闘がしたければ原住民の集落を襲うのもひとつの遊び方です。もちろん、どれだけ頑張っても死ぬ時は死ぬので安心しましょう!




数あるクラフトサバイバルの中でも『Green Hell』は、かなり難易度の高い作品だと思います。それはリアルにこだわったサバイバルの中で、プレイヤーが何度も死んで、苦しみながら“知恵”を身に着けていくようなゲームデザインなのが大きな理由です。とはいえ、よほどのことがない限り即死することはありません。
たとえ毒に苦しもうとも、水が手に入らなくても、必ず足掻けるくらいの猶予は用意されています。プレイヤーがひたすら危機に対してトライ&エラーを繰り返し、解決法を見つけていく楽しさが本作にはあるのです。日本語翻訳もされているので、初めて遊ぶ際は情報などを入れず、じっくりと取り組んでほしい作品です。

クラフトや拠点づくりも楽しく、ゲームに慣れてくることでプレイヤーのやれることはどんどん増えていきます。ストーリーモードやサバイバルモード、チャレンジモードなど色々な遊び方もあり、純粋にサバイバルを楽しみたい人にも、本作の世界観を楽しみたい人にも、高い満足感を与えてくれます。
ただしヒルや虫、傷跡などの見た目もかなりリアル志向なので、それが苦手な人は要注意です!

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