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新世代ROG Allyを触ってみた!“挑戦”から“ブラッシュアップ”に歩みを進めた「ROG Ally X」【試遊レポ】

「ROG Ally X」を実際に触った感触をお伝えします。

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ASUSより「ROG Ally X」が発売されました。「ROG Ally X」は ポータブルゲーミングPC「ROG Ally」の最新モデルであり上位モデル。同シリーズが展開されて以降培った技術や意見をフィードバックしたと思われるデバイスです。

本稿では、そんな「ROG Ally X」を実機プレイ。実際に触って感じた印象を、試遊レポの形でお届けします!

◆“挑戦的なデバイス”から“ブラッシュアップされたデバイス”へ! ポータブルゲーミングPCの最先端となる「ROG Ally X」

「ROG Ally X」はバッテリー容量やメモリなど、新型ファンや通気孔の増設などで「ROG Ally」をブラッシュアップしたデバイスです。先んじて結論を述べておくと、「ROG Ally X」は“より完成系に近づいた”という印象! 「新ハードが出た!」というインパクトこそないものの、ブラッシュアップや純粋なスペック向上による安定感が感じられます。

目立つ変化で言うと、Type-Cポートが増設されたところ。どちらでも給電が可能なので、「ROG Ally X」単体で複数の機器と接続する事ができるようになりました。これは地味に嬉しい変化で、給電と同時に外部デバイスと連携しやすくなったのはポータブル“ゲーミングPC”として役立つでしょう。

通風孔の増加も嬉しいところで、大きな課題である冷却機構に進化も見られます。なぜか排熱された空気の匂いを嗅いでしまいたくなりますが、(多分)犬や猫が好きそうな匂いはしません。

スペック面ではRyzen Z1 Extremeが標準装備になったというのがあるでしょう。「ROG Ally」上位モデルでも搭載されていましたが、こちらでは標準装備となりました。ストレージも1TBと増加して、かなりの頼もしさがあります。

試遊にあたっては、3章の市街地などで意外とマシンスペックが要求される『バルダーズ・ゲート3』をチョイス。実際に触ってみると、さすがに最高画質では難しかったものの、グラフィック設定を落とすとスムーズに動作しました。負荷がかかりそうな呪文を使っても問題は無し!

ゲーミングPCでたびたび話題に上がる“ポータブル”での排熱性に関しては、「ROG Ally X」で更なる対策を加えられました。『バルダーズ・ゲート3』をしばらく遊んだ限りでは極端にうるさい排気音も熱がこもった感触も感じられません。試遊レポのため「日常的にゲームをした場合」の評価はできませんが、通気孔の増設も含めこの点に関してはかなり改善されていそうです。

そしてサウンド面に関してはかなりの高評価。音質が良く、目の前で音が鳴っているのに耳にゲーム音が直接入るかのような感触を受けますね。

バッテリーが80Whという大容量も「ROG Ally X」いち推しのポイントで、少なくとも外で遊んでいるときに充電が切れるということはなさそう。重量は約678gと「ROG Ally」から約70g増加していますが、手に取ってみるとあまり違いがわかりません。以前片手で持ち運びできますし、全然「ポータブル機器と言える重量」の範疇です。

触ってみた総評としては、ポータブルゲーミングPCでもハイエンドな逸品という印象です。あくまで筆者の個人的感覚ですが、ポータブルゲーミングPCでのゲームプレイに安心感を抱けました。

(「NVIDIA SHIELD Portable」や「NUC」などは除き)ポータブルゲーミングPCというジャンルが「SteamDeck」などの登場で活性化してからまだあまり時間が経っておらず、このムーブメントの一端を担う「ROG Ally」も間違いなく、良くも悪くも挑戦的なデバイスのひとつでありました。そこから少しの時間を経て“挑戦的なデバイス”を“ブラッシュアップされたデバイス”に進ませたのが「ROG Ally X」でしょう。


「ROG」ブランド(およびASUS)は先日、IntelよりNUC(ミニPC)事業を継承し「ROG NUC」をリリースします(「ASUS NUC」は既にリリース済み)。この事情もありASUSの“小型化技術”には更なる期待が持てるはず……そんな中、同タイミングで先んじて進化した「ROG Ally X」を触ってみたところ、ポータブルゲーミングPCでもトップクラスの性能を持っていると感じられました。

これから贅沢なポータブルゲーミングPCライフを送りたいという方、あるいはより良い代替機を求めているという方は選択肢に入れてみても良いのではないでしょうか。

OS:Windows 11 Home 64ビット
CPU:AMD Ryzen™ Z1 Extreme プロセッサー
GPU:AMD Radeon™ グラフィックス (最大8.6TFlops FP32) (CPU内蔵)
メインメモリ:24GB LPDDR5X-7500 オンボードメモリのみ
ストレージ:SSD 1TB (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2)
インターフェース:マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1/USB3.2 (Type-C/Gen2/Power Delivery対応) ×1/USB4 (Type-C/Power Delivery対応) ×1/microSDXCメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDメモリーカード
サウンド:アレイマイク内蔵/ステレオスピーカー内蔵 (1W×2)
電源:Type-C/65W ACアダプター (20V/3.25A)
質量:約678g
サイズ:幅280.6mm×奥行き111.3mm×高さ24.7~36.9mm


「ROG Ally X」は7月24日より139,800円 (税込)で販売中です。

《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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  • スパくんのお友達 2024-08-05 7:14:09
    とにかく携帯機は熱との闘いなんだわ
    どんなに時代が進んでもファンがしっかりしてないとゲームは動かないんだわ。
    macすらproでやっと動く程度
    airなら軽いブラスフェマスですら2時間で高熱
    2 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-08-04 15:25:10
    凄いのはわかるけど流石に14万円だと買おうと思わんわ
    4 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-08-04 9:04:08
    SteamDeckはゲーム機だけどこれはPCとして経費に出来るんだよ。
    ちゃんと真面目にこれでエクセルとか使って仕事はしてるよ?
    6 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-08-04 6:47:53
    買う気満々だったけど円安の影響で無印ally上位版が現在セール価格で10万円、ally xが14万円ではxはちょっと買えなかった
    そりゃ諸々魅力的にはなってるけどこの価格差では躊躇しちゃうよ
    2 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-08-04 6:30:19
    SteamDeck OLEDでUMPCの素晴らしさを知ったからAllyもちょっと気になっちゃうんだよね〜
    2 Good
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  • スパくんのお友達 2024-08-04 2:24:51
    まだ重い、でかい、スペック的にほんの少し不十分という印象だけど、それも時間の問題だと思う。
    円高が進んでいるし、2年後くらいには十分なスペックとサイズ、重さ、そこそこの値段で購入できそう
    5 Good
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