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オンにするだけでfpsが大幅向上?『モンハンワイルズ』ベンチマークでも効果抜群の「フレーム生成」って一体ナニモノ

fpsは大きく向上するものの、表示上の問題など一部のデメリットも。

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オンにするだけでfpsが大幅向上?『モンハンワイルズ』ベンチマークでも効果抜群の「フレーム生成」って一体ナニモノ
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先日に配信が開始された、『モンスターハンターワイルズ』のPC版ベンチマークソフト。デモ映像を通じてPCのパフォーマンスを確認することが可能です。また、SNSなどでは本作のベンチマークスコアに関して、「フレーム生成」技術が話題となっています。

設定するだけで画面がめっちゃ滑らかに!?「フレーム生成」ってなんだ

そもそも、最近よく聞く「フレーム生成」とは何なのでしょうか。「NVIDIA DLSS」「AMD FSR」などで知られるこれらの技術は、AIによる超解像度のアップスケーリングやフレーム生成を行うことでゲームのパフォーマンスを飛躍的に向上させることができます。

実は、よくアニメの画面がパラパラ漫画に例えられるように、ゲームでも1秒間の間に画面では何十枚もの画面(フレーム)が連続して切り替わっています。この画面の1秒間での総量が「fps(フレームパーセコンド)」です。fpsの表記はいろいろなところでゲームの軽い重いを示す際に使われているので、ゲーマーにはおなじみですね。

もちろん、現代のゲームでは、3Dモデルや光源の影響を複雑な工程で反映させ実際の画面が作られますから、クオリティやPC・プラットフォームのスペックによってはこの1秒間に作れるフレームの数が大きく下がってしまいます。その場合は映像がコマ送りでカクカク動き「重い」印象を受けてしまいます(さらに、ゲームによってはフレームの書き換えタイミングでのみボタン入力を受け付けていたりもするので、その場合はボタン入力のタイミング自体が大きく限られてしまうことになります)。一方で、スペックに余裕があれば滑らかな映像を見ることができます。

もちろんスペックが上がればフレームの数は増やせますが、それができない場合にはどうすれば良いのでしょうか?

そこで、フレームとフレームの間にAIを駆使して新しいフレームを作り出し、滑らかな映像表現やゲームの快適性をサポートするのが「フレーム生成」という技術です。間の絵(フレーム)をもっと簡単な方法で書いてしまえば総数を増やせるというわけですね。アニメで言う「中割り」を作ってしまう技術と言えば人によっては理解しやすいかもしれません。

なお、多くの場合フレーム生成と、そもそも最初に作るフレームの解像度自体を小さくして、同じくAIなどでキレイに拡大して表示する「超解像(『モンハンワイルズ』のようにアップスケーリングと呼称されることもあります)」がセットで使われることが多いですが、どちらを、あるいは両方を使っているかはわからないケースが多いので、本稿ではここで触れるにとどめておきます。

いずれにしても、特に『モンハンワイルズ』などハイクオリティなグラフィックの大型タイトル、要求スペックの高い最近のゲームであればその恩恵は大きいと言えるでしょう。

今回は実際に筆者が使用しているPCで、『モンハンワイルズ』のベンチマークスコアを比較してしてみましょう。解像度はフルHDと4Kの2パターンで、いずれもグラフィックプリセットは「高」となっています。

まず、フルHD解像度でフレーム生成技術を使用しない場合の平均フレームレートは約85fps。ムービーのシーンでは問題はないものの、モンスターやオブジェクトが多く存在するフィールドや石造りの集落などのシーンではfpsの低下が見受けられました。

「フレーム生成」なしの場合(フルHD)

次にフレーム生成(アップスケーリングモード:「バランス」)を使用した場合の平均フレームレートは約f140psで、およそ1.5倍の結果に。戦闘シーンなどでも高いfpsを維持し続けることができます。

「フレーム生成」ありの場合(フルHD)

さらなるスペックが要求される4K解像度の場合ではどうでしょうか。フレーム生成なしの場合の平均は約65fpsですが、前述のフィールドや集落のシーンでは50fpsを下回るシーンがあるなど、常に快適とは言えません。

「フレーム生成」なしの場合(4K)

フレーム生成を使用した際の平均は約94fpsで、こちらはおよそ1.4倍の結果に。4Kでのグラフィックをキープしつつ、快適に遊びたい場合には選択肢となるでしょう。

一方でテクスチャの「ぼやけ」などデメリットも…

このようにフレーム生成技術はフレームレートを大きく向上させ、快適なゲームプレイを可能にしますが、一方でいくつかのデメリットも存在しています。まず、「DLSS 3(RTX 4000シリーズ)」「DLSS 4(RTX 5000シリーズ)」などこれらの技術には世代が存在していますが、対応していないグラフィックボードの場合は「そもそも機能を利用できない」といった問題点があります。ただし、AMDの「FSR」という技術の記事執筆時点で広く使われているバージョンであれば、使っているグラフィックボードやCPUの種類を問わず、大半のPCへと対応しています。

また、フレーム間をAIによって補完する都合上、テクスチャがぼやけて見えたり、動きが早い場合には画質が崩れやすい、入力に遅延が生じるといった、グラフィックや表示上の問題があります。『モンハンワイルズ』ではアップスケーリングの設定でパフォーマンスを優先するか、画質を優先するかなども詳細に設定可能です。

さらに、Steamでは独自のアルゴリズムによってフレーム生成を行ってくれるサードパーティ製のアプリ『Lossless Scaling』が配信されています。ゲームによっては、こういったものを導入するという選択肢もあります。ただし外部ツールとなるため『モンハンワイルズ』はもちろん、オンラインゲーム全般に適していません。


ハイクオリティな画質で広大な世界を楽しむか、高いフレームレートで狩りを快適にするか…このあたりは個人のプレイスタイルや重視したいものによって異なります。 『モンハンワイルズ』ではグラフィックやフレーム生成技術など細かな設定が可能となっていますので、ぜひ色々な設定で最適な環境を探してみるのもよいでしょう。

ライター:kurokami,編集:Akira Horie》

ライター/チャーシュー麺しか勝たん kurokami

1999年生まれ。小さい頃からゲームに触れ、初めてガチ泣きした作品はN64の『ピカチュウげんきでちゅう』です。紅蓮の頃から『FF14』にどハマりしており、Game*Spark上ではのFF14関連の記事を主に執筆しています。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

Game*Spark副編集長。平日日中のニュースデスクおよび料理連載や有志翻訳者連載の基本担当。 2021年版以降の『ウィザードリィ外伝 五つの試練』イード側のディレクターも兼務中。

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