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強盗中に別ジャンルのゲームが始まる!?新作協力FPS『Den of Wolves』のユニークすぎる要素に注目【プレゼンレポ&インタビュー】

ユニークすぎる新要素「The Dive」や、過去作との違いに迫る!

連載・特集 インタビュー

かつて『PAYDAY』シリーズを手掛け、『GTFO』で知られる名スタジオ・10 Chambersが、2023年末以来およそ1年強ぶりに再来日しました。彼らは現在、再度強盗ジャンルに挑むCo-opシューター『Den of Wolves』を開発しており、さらなる情報をメディア向けにお披露目するためにやってきたのです。

本記事では、非常に興味深い斬新なシステムがお披露目されたプレゼンレポートと、インタビューをお届けします。別途プレアルファ版プレイレポ記事も掲載しているので、ぜひそちらもご覧ください。

Co-opシューターでは斬新なシステム「The Dive」!

本作は、近未来を舞台に強盗を行う最大4人Co-opのFPSです。コアクリエイターには『PAYDAY: The Heist』『PAYDAY 2』を手掛けた面々が揃っており、再び“強盗”というテーマに挑む形となります。

かねてより語られていることですが、本作は10 Chambersの面々が「心底作りたかった作品」であるそう。『PAYDAY』好きも、Co-opシューターファンも、注目すべき作品です。

本作の舞台となるのは、2030年の初頭(現実の時間とかなり近いですね)。ハッカーによる前例のない大規模なAIサイバー攻撃が起こったことで世界中の金融や政府が混乱し、パニックや戦争に。

民間企業はサイバー防衛システムの構築を急ぎ、政府はミッドウェイシティと呼ばれる太平洋の環礁に位置する独立したサイバー攻撃にさらされない都市を作り、人間の脳に情報を保存するという画期的なデータ保存技術の開発を進めています。

本作において重要なのが、脳に情報を保存する技術を使った「The Dive」という技術。これは強盗中に重要人物の脳内に入ることでシステムをハッキングするというもので、強盗の中にミニゲームが入っているようなゲームプレイ体験をもたらすといいます。その詳細は、別途プレイレポートをご覧ください。

発売時期は「202X」とされており、開発状況が気になるところですが、現在はフルプロダクション中とのこと。最近Unity 6へアップグレードを行い、昨年バルセロナで行われたUnityのカンファレンスでもフラッグシップタイトルとして技術が公開されるなど、高い注目を集めています。

開発者インタビュー!「The Dive」はホラーやシューティングなど毎回ジャンルが異なる!?

ここからは、『PAYDAY』や『ストリートファイター』、『ゴーストリコン』などさまざまな有名タイトルでコンポーザーを務め、『Den of Wolves』ではシナリオディレクターを務めるサイモン・ヴィクランド(以下、ヴィクランド)氏へのインタビューをお届けします。

サイモン・ヴィクランド氏(写真左)と、コミュニケーションディレクターのロビン・ビョールケル氏(写真右)。

――本作では、どんな体験をプレイヤーにもたらしたいですか。

ヴィクランド:本作はとにかくコミュニティを大事にしているので、いかに簡単に他のプレイヤーと繋がれるかを重要視しています。言語がわからなくても通じ会えるアプローチを色々と考えていて、自分の強盗を他の人に助けてもらったり、逆に他の人の強盗を自分が助けに行ったりと、いろいろなプレイの仕方があります。

また、今回体験していただいた人の脳内世界に入る「The Dive(以下、ダイブ)」も画期的だと思います。記憶というものはそれぞれ違うものですよね。今回は3Dのパルクールプラットフォーマーのようなものを体験していただいたと思いますが、ミッションによっては全く異なるジャンルのものになります。

例えば、ホラーゲームのようになにかに追いかけられたり、ワンショットワンキルなシューティングになっていたりと、1つ1つミニゲーム仕立てな体験になっているのは、本作の強みのひとつだと思います。ひとつひとつ小さなゲームを作るクリエイティブな経験を得られるので、開発側としてもとても楽しく制作しています。

――もし、ダイブでミスをした場合はどうなるのでしょうか。

ヴィクランド:ダイブの中でミスをしても一旦元の世界に戻るだけで、大きなペナルティなどはありません。パッと見でルールがわかって直感的にプレイできるように努めていますし、もしわからなくてもやり直せばOKです。ただ、どれも単純で浅いわけではなく、ものによってはダイブの中にさらにダイブがあるという込み入ったシチュエーションもありますよ。

――前作『GTFO』はかなり高難度でしたが、今作をプレイしてみると誰でも遊びやすい難易度になっていると感じました。一方で、Co-opシューターというジャンルはハードコアなファンもかなり多い印象です。こうしたユーザーが満足できるようなコンテンツは用意していますか。

ヴィクランド:現在のところ、難易度設定などを用意する予定はないのですが、プレイヤーはミッションごとにさらなるボーナスリワードを狙うことができます。マップにあるお金を余分に持ち帰るというような感じですね。

もちろんストーリーが進むとセキュリティがより厳しくなり、難易度も上昇していきます。そんな中で、さらなる高難度を求めたいという方はボーナスを狙ってみてください。

――『GTFO』と比べて、目指したところの違いはどこにあるのでしょうか。

ヴィクランド:本作での最終目標は、一貫して強盗です。ただ、そこにたどり着くまでに準備ミッションというのがあり、それを通して少しずつ情報やアイテムを入手し、それらを使って立てた戦略によって体験が変わります。

『PAYDAY』や『GTFO』でもミッションを順にクリアしていって最終ミッションにたどり着くという流れがありましたが、今作では自主的に選んで準備をし、最後の強盗に挑むというのが新しいポイントですね。

また、ストーリー体験についても変更を加えています。『GTFO』はターミナルでストーリーを読むことができたんですが、「ねぇ、早く次行こうよ!」「ちょっとまって、ストーリー読んでるから……」と、やはりCo-opゲームとしてはやや問題があったんです(笑)。

本作では思い切ってストーリーラインはゲーム外で読めるものにしたので、ゲームプレイ中は強盗やアクションに集中できます。

――近年Co-opシューターは『HELLDIVERS 2』が成功したり、『Killing Floor 3』の発売が控えていたりと、大きなニュースがいろいろあります。近年のこのジャンルのシーンをどう見ていますか。また、そこで成功を収めるには何が必要だと感じますか。

ヴィクランド:我々は他のゲームにあまり目をくれず、ただ自分たち――ひいてはクリエイティブ・ディレクターのウルフ・アンダーソン――のビジョンを信頼して、作りたいゲームをとにかく作るということを目指しています。逆に、他のゲームがしていないようなことをするようにも努めています。

――近年のゲーム業界では特に初動が大事で、オンラインマルチプレイゲームではローンチ初期の通信障害などで評価を落とすケースは少なくありません。そういった点の対策はありますか。

ヴィクランド:とにかく厳重にテストを重ねて、ちゃんといいものを作り、技術的な面でも安定したときにようやくリリースするというのが最初の対策ですね。ただ、本作は早期アクセスでリリース予定であり、たくさんの人に遊んでもらってデータを収集しながら改善していくというフェーズでもあります。フィードバックをしっかりチェックしながら、次のポイントに移行していくというアプローチを取っていくつもりです。

――ありがとうございました!

『Den of Wolves』は、Steamでの早期アクセスを目指して鋭意開発中です。


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ライター:みお,編集:TAKAJO

ライター/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。『Crusader Kings III』と『Mount & Blade II: Bannerlord』に生活リズムを狂わされ続けています。ちなみに好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

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