
2025年5月4日、東京・浜松町にてインディーゲームの展示イベント「東京ゲームダンジョン8」が開催されました。
本稿ではイベントに出展していた、AtelierBlueCitrusのビジュアルノベル『シキイロリフレーム』をご紹介します!
四季が織りなす「青春」と「写真」の物語
『シキイロリフレーム』はAtelierBlueCitrusが手掛けるビジュアルノベル。unityroomで公開されている『ナツイロリテイク』をベースに、新たに春夏秋冬をテーマにしたオムニバス形式の作品として、パワーアップした製品版の制作が進められています。

今回の展示では『ナツイロリテイク』をプレイすることができ、二人だけの写真部に所属する「凪」と「渚」による物語を楽しむことができました。軽い口を叩いたり、自由奔放な凪としっかり者な渚の関係性、この距離感……美味しい……。夏の青空のように澄んだ、純度の高い百合を接種できます。
また、落ち着きのあるピアノのBGMも優しくてどこか切なく、非常に良い雰囲気を演出しています。


本作では会話の中でカメラを構えることができ、特定のスポットで写真を撮ることによって会話の内容が変化するといったギミックも用意されています。会話だけでなく、周囲の環境に気を配ることで、ストーリーは思わぬ展開を迎えることでしょう。


クリエイターの嗚呼タマ氏は“かわいそかわいい”SLG『がんばれ相棒』の開発にも参加
そして、本作の開発に携わっている嗚呼タマ氏(@CupTama)といえば、負傷しながらも女の子を戦場に送らせ続け、お金を稼ぐSLG『がんばれ相棒』の開発に参加していることでも話題となっており、製品版販売のためのパブリッシャーを現在募集しています。
『シキイロリフレーム』の試遊後には、そんな嗚呼タマ氏にインタビューを実施。本作だけでなく『がんばれ相棒』の今後も聞けたので、その様子をお届けします!
ーー『シキイロリフレーム』では春夏秋冬の物語がオムニバス形式で展開されるとのことですが、登場するキャラクターも物語ごとに異なるのでしょうか?
嗚呼タマ氏(以下、嗚呼タマ):別々のキャラクターですね。“夏”では凪と渚の物語ですが、“秋”のほうではボーイ・ミーツ・ガールというか、ノーマルな展開になる予定です。まだ確実なことは言えませんが、“冬”は「男同士の友情」といったテーマを考えています。
日本のジュブナイルというか、「少年少女のエモさ」みたいなものを届けていけたらと思っています。
ーー本作は『ナツイロリテイク』のunity版をベースに開発されているそうですが、新しく追加されるシステムや要素はありますか?
嗚呼タマ:『ナツイロリテイク』の部分はそのままで行こうと思っていますが、“秋”のほうではアルバムを使って、カメラと周辺のものを使ったようなギミックや進み方になっています。
ーー『ナツイロリテイク』は“百合”がテーマに描かれています。百合に対するこだわりや想いは、どういったものがありますか。
嗚呼タマ:4人で制作しているので、それぞれの想いがあると思います。僕としては「女の子同士で、最後の行けるところまで行け!」とちょっと過激な思想ですが、アートの方とかは「ほんのりと匂わせる」とか、シナリオの方は「ボケとツッコミ、二人の友情」など、色々な想いがありますね。とはいえ、皆百合が好きです。
ーー作品のなかで注目してもらいたいポイントや、描きたいテーマなどはありますか。
嗚呼タマ:日本の四季が織りなす「侘び寂び」というか、日本ならではの物語を見てもらいたいです。
また、「三位一体」ということをテーマとしていて、色調を絞ったイラスト、小気味よく感動的なシナリオ、ピアノを基調としたサウンド。この3つが融合したビジュアルノベルをお届けしたいと思っています。
ーー『がんばれ相棒』のほうでもお聞きしたいことがあります。製品版をめざすにあたって、強化していきたい要素などはありますか。
嗚呼タマ:まだパブリッシャーさんを探している段階なので、向こうからのツッコミ次第になる部分はありますが……僕らが考えているのは「特殊なパラメーターの状態で最終日を迎えると見れるエンディング」を考えています。
現状はエンドとしては2つの分岐しかなく、それを3つ以上にしていって、世界観をさらに広げられたらと思っています。
また、「かわいそう」の部分も強化しようと思っていて、ボイスアクターさんにも追加のボイスを録っていただきました。かわいそうなボイスをたくさん録っていただいたので、unity版では出来なかったところをSteam版でやっていきたいです。
ーー最後に、パブリッシャーへ向けたアピールやコメントをお願いします。
嗚呼タマ:『シキイロリフレーム』のほうでは、日本の四季が織りなす侘び寂びを世界に届けてくれるパブリッシャーさんを探しています。『がんばれ相棒』のほうは、ニンテンドースイッチへの移植が難しそうだと思っていて、そのあたりを頑張っていただけたらと。
マイルドな表現にせず、「かわいそかわいい」をそのままお届けできるようなパブリッシャーさんを探しています!
『シキイロリフレーム』のベースとなった『ナツイロリテイク』、および同氏が開発に参加している『がんばれ相棒』は、unityroomで現在公開中です。
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