
NVIDIAは、ドイツ・ケルンで実施されているgamescom 2025にて、RTX 50シリーズで使えるDLSS 4や、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」に関する情報を多数発表しました。本記事では、メディアブリーフィングで明かされた内容をご紹介します。
GeForce NOWにBlackwellアーキテクチャ導入!“クラウド内でインストール”も可能に
発表の大きな目玉となったのは、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」にRTX 5080クラスのGPUが導入されることです。これにより、よりパワフルな動作が可能になるほか、Blackwellアーキテクチャの独自機能であるDLSS 4などに対応します。このGPUを使えるプランは月額19.99ドル/6ヶ月99.99ドルとなります。

クラウド経由でのゲームがよりリッチになり、マルチフレーム生成を使っても最大5K120fps、1080p/360fpsなど映像品質とパフォーマンスを兼ね備えたゲーム体験をNVIDIA Reflex対応の低遅延で楽しめます。また、Cinematic Quality Streamingにも対応し、以下のような恩恵が受けられます。
YUV 4:4:4、10bit HDR対応による忠実な色表現
AV1エンコードによる安定した画質維持
AIフィルタやHUDシャープネスにより、テキストや高速シーンを鮮明に表示
最大100Mbpsの高ビットレートで高品質配信
「Install-to-Play」で遊べるゲーム大幅拡大!
さらに、新機能である「Install-to-Play」も発表されました。これまでのタイトル(Ready-to-Play方式)はクラウドサーバーにあらかじめインストールしてあるものをすぐプレイするという方式でしたが、NVIDIAがパブリッシャーと契約して用意したものである必要がありました。
一方でInstall-to-Playは、ユーザー自身がクラウド上のストレージにゲームがインストールできるようになります。Steamなどからインストールできるため、利用可能ゲームは4,500以上にも上ります(今後も拡大予定)。
なお、ストレージは基本容量として100GBが付与されますが、それ以上使いたい場合は有料となります(200GB:月2.99ドル、500GB:4.99ドル、1TB:7.99ドル)。柔軟性が向上したことにより、Modへの対応などにも期待したいところです。
Discordで『フォトナ』遊べる!? その他にもニュース盛りだくさん
その他にも、さまざまな嬉しいニュースが発表されました。ユニークなものとしては、NVIDIAがDiscordやEpic Gamesと連携し、『フォートナイト』をDiscord上で直接プレイできる機能を年内に提供することを明かしました。
デバイス周りのニュースとしては、Steam Deckにて従来の60fpsから90fpsへと向上するほか、LG製ディスプレイやテレビでPC接続時に5K解像度配信に対応。対応するテレビでは、世界初のネイティブアプリによる4K/120Hzのストリーミングが行われます。Logitech製のレーシングホイール(ハンドルコントローラー)にネイティブ対応することや、ゲーム用マシンとしてはやや心もとないMac向けにゲーミングPCと同等の体験ができるクライアントも提供するとのことです。
DLSS 4&レイトレーシングに注目タイトル続々対応!

DLSS 4には、さらなる対応タイトルが発表されました。注目タイトルでもマルチフレーム生成やパストレーシングなどが使えるようになります。
DLSS 4 & パストレーシング対応タイトル
DLSS 4 & レイトレーシング対応タイトル
『CINDER CITY』(旧称・Project LLL)
『Phantom Blade Zero』
『プラグマタ』
DLSS 4対応
その他
※9月に「RTX Hair」機能に対応。髪の毛のレンダリングをパストレーシングでよりリアルに表現するRTX 50シリーズ専用機能。
AI機能やファンメイドリメイクModも!その他発表ひとまとめ
さらなる発表を簡潔にまとめてお届けします。
Project G-AssistはAIで軽量化&拡張
新AIモデルでVRAM使用を40%削減し、6GB以上のRTX GPUで利用可能に。性能診断やフレームレート表示、GPU・周辺機器の調整が可能。9月にはノートPC専用機能に対応予定。さらに「Plug-In Hub」でコミュニティ製プラグインを自然言語で導入できるようになり、プラグインのハッカソンではWiki検索やノート取りをしてくれる「Omniplay」、アプリグループ管理ができる「Launchpad」、AI画像生成が行える「Flux NIM Microservice」が披露。
クラシックゲームを美麗に蘇らせる「RTX Remix」拡大中
オープンソースの「RTX Remix」は、クラシックゲームを最新技術でリマスターできるプラットフォームとして拡大を続けています。現在 350以上のプロジェクトがアクティブであるほか、公開されているModは100本以上、DL数は200万を突破。 9月には「パーティクルシステム」が導入され、165以上のゲームに物理シミュレーションやリアルな反射を持つ粒子表現を追加可能になります。
コンテストも開かれ、『Painkiller』『Vampire: The Masquerade - Bloodlines』『Call of Duty 2』といった懐かし名作のRemix/Remasterが受賞しました。生成AIと組み合わせ、テクスチャ修復や3Dアセット生成を効率的に行うという実例もあるそうです。
NVIDIA ACEで“生きたNPC”を
NVIDIA ACEは、音声入力を解析し、開発者が用意した台詞を最適に返すAI技術です。NPCがまるで生きているかのような自然な会話体験を楽しめつつも、開発者は物語の制御を行えます。導入例として『The Oversight Bureau』が紹介され、プレイヤーの発話に応じたストーリー展開という、リアルタイムかつ即応性あるインタラクションを実現しているといいます。
NVIDIAが展開しているさまざまなゲーム関連技術の新情報が次々にお披露目されました。GeForce NOWはより使いやすく、DLSS 4は注目作で使用できるようになります。
なお、RTX 50シリーズを購入したユーザーには、『ボーダーランズ4』およびDLC「ギラギラグローリーパック」が無料で付属するバンドルも提供されます。『ボダラン4』と同時期に買い替えを考えている方は、ぜひこの機会にRTX 50シリーズを選んでみてはいかがでしょうか。
¥109,200
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)









