
2026年3月27日に発売された『ライフ イズ ストレンジ』シリーズ最新作『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』のプレイレポをお届けします。

新規勢にはオススメできない
『ライフ イズ ストレンジ』シリーズはネタバレが体験を大きく損なうゲームであるため、できれば情報を一切入れずにプレイしたい作品です。
今作『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』は初代『ライフ イズ ストレンジ』と、前作『ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー』の物語を前提としているため、新規でプレイすることはオススメできません。
一応ゲーム開始時にこれまでのストーリーをダイジェストで教えてくれるものの、実際にプレイした方が絶対に感情移入できるので、まずは両作を先にプレイして欲しいですね。
『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』をプレイする前に……
『ライフ イズ ストレンジ(Life is Strange)』

いわゆる「初代」。これをプレイしなければ始まりません。単体でも大傑作なので、プレイしておいて損はない作品です。現在、リマスター版が発売されています。
『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム(Life Is Strange: Before the Storm)』

初代の前日譚を描いた作品。今作のためにプレイ必至ではないものの、クロエという人物を理解するにはプレイしておきたい一作。現在、リマスター版が発売されています。
『ライフ イズ ストレンジ 2(Life is Strange 2)』

主人公が異なり物語も直接関係していないのでプレイしていなくても問題はありません。しかし、イースターエッグ的に初代に触れているので、プレイしておくとマックスとクロエの物語により深みが出ます。
『ライフ イズ ストレンジ トゥルー カラーズ(Life is Strange: True Colors)』

主人公が異なり物語も直接関係していないのでプレイしていなくても問題はありません。しかし、マックスとクロエに関わりのある人物が登場しており、ボーナスエピソードでは過去の出来事にも少し触れるので、『ライフ イズ ストレンジ 2』と同様プレイしておくとマックスとクロエの物語により深みが出ます。
『ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー(Life is Strange: Double Exposure)』

今作に直接繋がる内容なので、これをプレイしなければ始まりません。
未プレイ勢はここまで
物語の性質上、今作のプレイレポをお伝えするには初代『ライフ イズ ストレンジ』と『ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー』の話は避けて通れないため、未プレイの方はここで記事を閉じた方が良いでしょう。そして今すぐプレイを開始するのです。
ちなみに初代『ライフ イズ ストレンジ』をプレイした方の半分はクロエの再登場を不思議に思うかもしれませんが、それについてはちゃんとした理由があるのでご安心を。

ネタバレを避けて『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』を評するならば、本作はマックスとクロエのファンのための作品です。初代『ライフ イズ ストレンジ』の完成度を超えることは流石に無理ですが(これは今後の作品でも難しい)、ずっと空いていた心の穴を埋めてくれます。
1周クリアするまでの時間はあちこち見て回って約10時間。初代を彷彿させるシチュエーションや展開もあってどこか懐かしい気持ちにもなります。加えて今作ではクロエとしてプレイするパートもあり、マックスとクロエ双方の心情が描かれているのが良かったですね。

公式が謳うように本作は「マックスとクロエの物語の最終章」であり、『ライフ イズ ストレンジ』シリーズが新たな一歩を踏み出すための大きな区切りであることは間違いありません。彼女たちの物語は終わりましたが、世界は引き続き存在し、新たなキャラクターでの物語が始まるのではないでしょうか。個人的にはずっと2人の物語を見ていたいですが……。

『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。あと余談ですが、デジタルデラックス版特典のアートブックやコミック、ミニサウンドトラックが「Square Enix Digital Content Viewer」を通してしか視聴できず、自分のPCにダウンロードできないのが残念でした。
ここからネタバレあり
ここからは初代『ライフ イズ ストレンジ』と『ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー』をプレイ済みの方を対象にしています。また、『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』の内容にも多少触れるため、本当に楽しみたい方は先にプレイしてからの方が良いでしょう。
マックスとクロエの呪縛

初代『ライフ イズ ストレンジ』は選択式アドベンチャーゲームにおいてゲーマーがやりがちな“選択肢を選び直す”という行為をゲームシステムに組み込むとともに、それ自体を物語の柱にするという革新性、そして衝撃の展開で高い評価を得た作品です。
特に最後の選択肢はプレイヤーの選択がほぼ半々に分かれるという究極の2択を提示し、ゲーム界に伝説を残しました。そしてその2択はファンだけでなく開発元にとっても大きな呪縛となってしまったのです。

ファンからは当然続編を求める声が上がりますが、ここでネックとなるのはクロエの存在です。プレイヤーによって彼女が「生きている世界線」と「死んでいる世界線」があるため、続編を作るとなるとその問題に対処しなければなりません。片方をとればもう片方のファンの選択を無視してしまうことになります。そのため、マックスとクロエを主人公にした続編が作られることはありませんでした。

そもそも、初代『ライフ イズ ストレンジ』を手がけたDONTNOD(現DON'T NOD)のクリエイティブディレクターMichel Koch氏はPCGamesNのインタビューにて「彼女たちの物語は終わった」と述べており、今後もマックスとクロエを主役にした続編を作るつもりはなかったと思います。
『ライフ イズ ストレンジ』ゾンビ
マックスとクロエに心奪われたファン(筆者含む)は、もはやゾンビのごとく彼女たちを追い求め、主人公が異なる『ライフ イズ ストレンジ』シリーズ作品のイースターエッグや、ifの世界線を描いたコミック版などで埋まることのない心の穴を埋めようとしていました。
そして初代『ライフ イズ ストレンジ』の発売から約8年後の2024年、まさかのマックスが主役の『ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー』が登場します。
前述のようにマックスとクロエが主人公の続編は否定されていたので非常に驚きました。いくらスクウェア・エニックスが権利を持っているとは言え、ある種の聖域だと思っていたので「大丈夫か……?」と心配したりもしました。

開発はDONTNODではなく『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』や『ライフ イズ ストレンジ トゥルー カラーズ』を手がけたDeck Nine。内容的には「俺達の戦いはこれからだ!」的な終わり方で中途半端な感じはしましたが、今となっては『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』のための前振りだったのではと勘ぐってしまいます。
クロエの生死はどちらも正史?
今作『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』ではクロエが登場しますが、何故それが実現したのか。『ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー』をクリア済みの方ならなんとなく察しがつくとは思いますが、パラレルワールド物の作品でありがちな方法によって、クロエが「生きている世界線」と「死んでいる世界線」どちらからも繋がる設定を作り出しました。

作品としてのマックスとクロエの物語は初代『ライフ イズ ストレンジ』で完成しているため、以降の作品はすべて“蛇足”で好まないという方もいるかもしれません。クロエの復活で「あの葛藤は何だったんだ。台無しじゃないか」という意見が出ることにも異論はありません。

しかしながら『ライフ イズ ストレンジ』シリーズを今後続けていくためには、どこかで区切りをつけなければいけませんでした。公式がマックスとクロエの物語を明確に終わらせることで(存在は残しつつ)、今後『ライフ イズ ストレンジ 2』や『ライフ イズ ストレンジ トゥルー カラーズ』のように異なる主人公・異なる設定で世界を広げていくことができるのではないでしょうか。
残されたのは実写版
マックスとクロエの物語が終わってしまったのは残念ですが、『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』のエンディング(ベストと思われるバージョン)は筆者にとって納得のゆく終わり方でした。これでゾンビ化はある程度収まることでしょう。あとはAmazonが手がける実写ドラマ版が成功することを祈るのみ……。












