『Buckshot Roulette』『Arctic Eggs』『Mouthwashing』『No, I'm not a Human』などのローポリ系ホラーゲームを世に送り出すパブリッシャー「CRITICAL REFLEX」。
彼らがこの度発売するのは、流行りのジャンルである協力型ホラーゲーム『Pipes.exe』。
開発を務めるのはMoving Pieces Interactive。2019年にブルックリンで設立されたスタジオで、新進気鋭で手堅い作品を生み出してくれました。

90~00年代のWindows風協力ホラー!パイプをよじ登り、茶色の迷路を駆けろ!
本作は「SYSTEM 6D」という会社の新システムのバグチェックを行うというストーリーの協力型ホラーゲーム。1~4人のプレイヤーはテスターとなり、昔のWindows風PC内で動く新ソフトの中に入り込んで、化物に襲われながら試験をこなすことになります。
あの頃のPCの雰囲気はバッチリ再現されており、あんまり可愛くないアシスタントAIが画面下部にいたり、チープな作りのミニゲームがプリインストールされていたりします。いわゆる「Y2K」っぽい画面が懐かしいですね。

ゲームとしては、名前の通り、在りし日のスクリーンセーバーのごとく無造作に伸びまくっているパイプを伝っていき、指定されたアイテムを回収します。すべて回収しきり、ゴミ箱にアイテムを入れて、出口に辿り着けばステージクリア。
左クリックで左手を、右クリックで右手をくっつけ、登っていきます。スタミナはありますが、最初から結構な距離を登攀できるので、ギリギリ足りなくて落下……ということはありませんでした。過信は禁物ですが。ちなみにコントローラーアサインもバッチリなので、パッド勢でも安心です。

見ての通り、不安定な足場を利用した3Dプラットフォーマーですが、ステージが進むごとにギミックが苛烈になっていきます。パイプの先端が開いてヘビのごとく襲ってきたり、文字通りにバグがへばりついてきてインベントリにくっついたり、大量の星が流れてきてプレイヤーを落下させたりしてきます。
いわゆる協力型ホラーにありがちなてんやわんやな展開の連続であり、同ジャンルに必要な要素は充分に存在すると言っていいでしょう。
全6ステージが用意されており、同じステージで二回続けて全滅するとゲームオーバーです(資金集めは課せられません)。

他にも、茶色の3D迷路のスクリーンセーバーみたいなステージで、モザイクのかかった化物を避けながら、鍵と扉を探してさまようことが目的のステージもあります。こちらはより『R.E.P.O.』などの先発作品に近い印象を受けました。

ステージの合間にショップでお助けアイテムを購入できるなど、ほとんどの部分は協力型ホラーゲームの王道を往く作りをしていますが、やはり何と言っても特徴はこのビジュアルデザインでしょう。
90年代PCの中というフレーバーをちゃんと守っており、指定されたアイテムはドキュメントファイルのアイコンだし、ステージはスクリーンセーバーがモチーフだし、筆者のような30代オーバーの人間にはたまりません。
ゲーム内のEメールには抹香臭くて不穏なロアが並び、ステージ攻略に失敗するとあたりに死体が散らばるなど、この会社のろくでもなさが伝わってくるところも、皮肉っぽくて素敵です。

意図的に理不尽な仕掛けを用意して脱落を強いるところなど、苛立ちを覚える瞬間もありましたが(同ジャンルらしさといえばそれまでですが)非常に手堅くまとまった一本でした。
まさしく「CRITICAL REFLEX」らしい、一風変わったビジュアルの協力型ホラーです。
『Pipes.exe』はPC(Steam)にて配信予定です。









