ニンテンドースイッチ/PS4/PS5/PC(Steam)向けに発売中の『エトランジュ オーヴァーロード』。元日本一ソフトウェア社長の新川宗平氏が手掛けた本作が、この夏、初の30%オフセールを開催しています。

ここでは本作のプロデューサーである新川氏を交え、『エトランジュ オーヴァーロード』関連の記事に携わってきたGame*Spark共同編集長の「みお」、ゲームブロガーの「ゲムぼく。」、 ライターの「カワチ」による座談会の模様をお届け。本作をプレイした感想を語り合いながら、どんな人に本作を勧めたいかお伝えしていきます。

エトランジュが超めちゃくちゃやるゲーム
カワチ:今回の座談会の進行も担当させていただくライターのカワチです。もともと雑誌などで日本一ソフトウェアさんのタイトルはよく担当させていただいたのですが、新川さんが独立してからは直接いろいろとお声がけいただいて一緒にタイトルを盛り上げたりしています。今回の『エトランジュ』も発売前から取材などをさせていただいていましたが、今回は作品のひとりのファンとしてみなさんと語り合えればいいなと思っています。
ゲムぼく。:ゲムぼく。です。肩書きとしてはブロガー及びライターになります。ちょっと経歴が特殊で、もともとずっと趣味でやっているブログがあって、それが高じてライターとしてお仕事をいただくようになりました。一部のゲームのアンバサダーみたいなのもやらせていただいており、現在はインフルエンサー的な立場にもなっています。
『エトランジュ』はGame*Sparkさんでプレイレポの仕事をお声がけいただいた縁でプレイしましたが、「これはおもしろい」と思って趣味のブログのほうでも取り上げさせていただきました。結局、仕事が終わっても最後までクリアするぐらい楽しませていただきましたね。
みお:Game*Spark編集長のみおです。『エトランジュ』は、新川さんにインタビューさせていただく機会があり、そのときに大変おもしろい考えを持っていることを知り、ゲームのほうもやってみたくなりました。クリアまではできていないのですが、キャラクターのセリフなどにシビれるところもあり、とても気に入っています。
新川:『エトランジュ オーヴァーロード』の原作者、喜多山浪漫で、プロデューサーの新川宗平です。よろしくお願いします。今日はみなさんの感想を聞いて続編のアイデアに取り入れたいと思っています。どんどんアイデアをください(笑)。

カワチ:了解です(笑)。では、まずは全体の感想からいきましょうか。新川さんは過去に『マール王国の人形姫』や『魔界戦記ディスガイア』を手がけていましたが、そういった作品と比べてどうだったか、もしくは『エトランジュ』単体としてどうだったのか語っていければと。
ゲムぼく。:それでいうと、僕はちょっと恥ずかしながら、初めて新川さんの作品に触れたんです。『ディスガイア』シリーズや『マール王国』の存在は知っていたのですが、あとから『エトランジュ』は『ディスガイア』の人の作品なんだという知り方をしました。ある意味フラットに触れることができて、ちょっと面白い経験になったのかなと。
「主人公のエトランジュが、めちゃくちゃやるゲームなのね」っていうのがファーストインプレッションで、終わってみた印象は「エトランジュが超めちゃくちゃやるゲームだったな」っていうところです。
(一同笑い)
ゲムぼく。:予想したベクトルではあったけど、すげえ超えてきたなっていう感想です。

新川:超えましたか。
ゲムぼく。:超えましたね。
新川:超えられるかどうかが大事だったのでよかったです。
ゲムぼく。:10メートル走り幅跳びしようと思ったら、100メートルぐらい飛んでいったなっていう印象です。
新川:『エトランジュ』の原作小説は会社を辞めて独立したタイミングに書き始めたのですが、インパクトが大事なので、いきなりアクセルを踏んで走りました。ただ、最後までその勢いは昇り続けなければいけないと思っていました。
いい話を混ぜたりして緩急はつけるにしても、勢いは必ず右肩上がりにするというのが最大の課題だったので、ゲムぼく。さんがそういってくださって安心しました。
ゲムぼく。:プレイしていたときは「このやべえ感じは最後まで持つのかな」と思っていました。このエンジンはどこかで途切れるんじゃないかと、ただ、心配は不要でヤバさのインフレ具合はずっと右肩上がりでしたね。ここまでのインフレ具合は『ドラゴンボール』以来だなと(笑)。
新川:ありがとうございます(笑)。
ゲムぼく。:ストーリーもキャラクターが立っていておもしろかったです。
新川:『エトランジュ』は「ドラゴンボール」を全巻読んだりアニメを全部見たりするよりも、だいぶギュッと圧縮しているので、気軽に楽しんでいただけるかなと思います。
ゲムぼく。:強さのインフレは「ドラゴンボール」だけど、ヤバさのインフレは『エトランジュ』が最高だと思います(笑)。
新川:ストーリーの読後感はいかがでしたか?
ゲムぼく。:各編ごとに悪役が出てきてエトランジュがのしていく……という展開が繰り広げられますが、最後まで終わって冷静に振り返ったときに、思いのほか悪いヤツはいなかったなと思いました。そこがすごい好きなところでしたね。
どのキャラクターも境遇だったり、立場とか人間関係のいざこざだったりで、悪役という立場になっているだけだなと。みんなヤバいヤツではあるんですけど、より一貫性のあるヤバいヤツであるエトランジュに触れることによって、結果として相対的にまともになっていく。エトランジュが一貫性のあるヤバすぎるやつであるがゆえに、みんなの善性が明らかになっていく展開が「ええ話やな」って思いました。

みお:どんなヤツでも素直に付いていったり、共感させる力があったりするところがエトランジュというキャラクターの魅力で、私がいちばんこのゲームの好きなところでした。
新川:ありがとうございます。エトランジュは自分も共感する部分だったり、「こうありたいな」という憧れを投影しているキャラクターです。じつは小説を書いているとき、息抜きとして「エトランジュ・フォン・ローゼンブルクに学ぶリーダーシップ論」というビジネス書みたいな文章も書いていたんですよ。いつか本で出したいなと考えています。
ゲムぼく。:おぉ、すごい。
新川:リーダーシップ論として、結構いい内容になるんじゃないかなと考えています。斜め上ではあるのですが、本質はちゃんと掴んでいる子だと思うので、そういう展開もできるんじゃないのかなと。
カワチ:自分はゲームのキャラクターは脇役のほうが好きになることが多いのですが、本作に関してはエトランジュがいちばん好きですね。クックやヒッヒ、ヒャッハーといったキャラクターがエトランジュに導かれて心身ともに強くなっていき、最終決戦でも頼もしい仲間として戦ってくれる展開にグッときました。彼らが成長できたのもエトランジュがいたからだなと。エトランジュは大胆でハチャメチャする女の子ですが、面倒見がよくて懐も深いし、すごく好きになれるキャラクターですよね。
みお:エトランジュが影響を与えるだけでなく、それぞれのキャラクターとエトランジュがお互いに影響し合っているのがすごくいいなと思っています。
新川:ありがとうございます。主人公のエトランジュを立てるというのは意識してやったのですが、それだけだと脇キャラがモブになっちゃうので、彼らの活躍どころをどう作るかというところもしっかり考えました。
ゲムぼく。:エトランジュがキャラとして強すぎるから、ほかが霞みかねないなと思いながら進めていたのですが、結局、最後までみんなちゃんとキャラが立っているなと思いました。
僕自身が、ちょっと前まで普通に会社員をしていて部長なり課長なりをやっていた時期もあるのですが、エトランジュはビジョンをちゃんと語るので素晴らしいリーダーだなと思いました。
新川:まぁ、スイーツが目的ですけどね(笑)
ゲムぼく。:わかりやすい言葉で端的にビジョンを語るという、上司としての理想をやっているなと。部下たちが目的達成からずれない分には、中期目標や手段はある程度好きにしていいと考えており、目的からぶれてないかどうかだけを見ておくような立ち位置で、彼女はすごいいいマネジメントをしてるなと思いました。
新川:それは私自身が前の会社である日本一ソフトウェアで26年勤めさせてもらって、そのうちの13年間、社長をやらせてもらうなかで社員全員の前で話をする機会が多かったことも関係しているのかなと。
そのときも分かりやすく間違えないように意図を伝えるということは意識してきたことですし、エトランジュに話をさせるときも話を明快にするようにしました。顔色を窺いながら働いていても楽しくないと思いますし、エトランジュもそう考えているだろうなと考えました。エトランジュは「ここだけは守ってね」というルールが“スイーツ”と“ハッピーライフ”であり、あとは自由にしてもらって構わないというスタンスです。
ゲムぼく。:だからこそ各キャラが立っているんだろうなと思っています。「部下ではあるけど、あなたはあなたとして生きていきなさい」ということをしているから、個々が活きているんだろうなと思います。
新川:個性の尊重はすごく大事だと思っています。リーダーには「オレ色に染めてやる」と考える人が一定数いて、それはひとつの組織論としてはあるとは思うのですが、果たしてそれがおもしろいのかなと考えてしまいます。『エトランジュ』にしても、エトランジュの想像を超えるなにかを仲間たちがやってくれるシーンがいくつかあったと思うのですが、そういうほうが本人も嬉しいんじゃないかなと思うんです。
『エトランジュ』はおもしろさが加速度的に上がっていく!
カワチ:本作は第1部から第3部までの全3部のストーリーに分かれていますが、みなさんはどの部がいちばん好きですか?
ゲムぼく。:さっきの話ともちょっと繋がるのですが、「今がいちばん話の面白いところだろうな」という感想が最後までずっと続いた印象です。
新川:おぉ。それはすごくうれしいです! お話を書いていていちばん怖いのは中だるみでした。最初と最後を決めて書き始めているのですが、途中をいかに中だるみをさせないようにするかというのは苦心した部分でした。今のゲムぼく。さんの言葉で「俺、頑張ったんだな」と思えました(笑)
ゲムぼく。:クリアまで20時間ぐらいだったと思うんですけど、買い切り型のしっかりしたストーリーの良さを久々に最後まで味わったなという気がしています。
自分は普段、スマホのソシャゲをやることが多く、どうしても運営型であるがゆえに“ザ・中だるみ”を感じてしまうことも多いんです。『エトランジュ』は起承転結でちゃんと盛り上がっていて、最後にいちばんおもしろいところで綺麗に完結していると感じました。
新川:ありがとうございます。ゲームのほうは小説よりもある程度コンパクトにまとまっている部分もあり、プレイ時間は20時間ぐらいになっています。
小説自体は44万文字ぐらいあって、文庫にすると4冊分ほどになっています。ゲームで語りきれていない部分やエトランジュの心情のようなところも含まれているので、エトランジュというキャラクターを気に入ってくださった人は無料なのでぜひ読んでみて欲しいです。
カワチ:自分が『エトランジュ』で好きなのは第1部の後半でサブキャラ同士がカップリングになるところです。馴れ初めが語られないところも想像の余地があって好きでした。

新川:そうですね。そういったところも中だるみを防ぐための方法のひとつでした。エトランジュだけを語っているとどうしても飽きが来ると思いましたし、せっかく大塚真一郎先生が描いてくれたキャラクターなので、彼らをもっと活躍させたいという思いもあり、エトランジュ以外の仲間同士の関係性も膨らませました。本当はもっと群像劇的にたくさんの関係性を各エピソードに盛り込みたかったので、続編を作るときにはもっとクック回、ヒッヒ回、ヒャッハー回といった各キャラクターにスポットを当てた回を作りたいです。
みお:ヒッヒッヒと笑うからヒッヒ、クックックッて笑うからクック、ヒャッハーと笑うからヒャッハーと名付けられるのがすごい好きでした。

あと、ストーリー面で好きだったのは、アリアの話です。アリアはスイーツをたくさん食べて太ったことがコンプレックスになっていますが、そのコンプレックスをギャグキャラとして処理して終わらせるわけではなく、個性として生きる道を示してくれたのがよかったです。
そういう描き方をしてくれる作品は多くないので、コンプレックス的なことを気にしている人には刺さるお話になっているんじゃないかと思います。エトランジュは魔王ではあっても、ずっと希望でもあり続けたところがよかったなと。
新川:ゲームでお説教をしたいわけではありませんが、「こういう考えがあってもいいよね」という提案はしたいなと思いました。せっかく時間とお金を使ってくださった方々になにかを持って帰ってもらいたいという意識はつねに持っていますが、今回は独立していちばん最初に書いた物語ということで自分の考えてきたことがまとまっていたタイミングでもありました。
自分の個性もそうですが、周りのクリエイターや会社の個性を大事にして仕事をしていきたいと感じていたところだったので、それを自分の代わりにエトランジュにやってもらったり、言ってもらったりしたという形です。
今、私はインディーゲームを作っている方たちと組んで、いっしょに作品を作るプロジェクトを4作ぐらい立ち上げています。それもやっぱり相手の方の個性を生かして面白いものを一緒に作りましょうという取り組みです。
みおさんがよかったと思ってくれたところに何も感じずにスルーする人もいると思うのですが、逆に違うところですごく響く人もいるんでしょうし、どこかで何かが響いてくれたらいいかなと思って作っています。
ゲムぼく。:ストーリーを読んでいて、テンポの短いギャグだけじゃなくて、深いメッセージ性だったり、前振りが効いているところもいろいろあるなと思いました。
第1部で結婚を迫られる前に、戦闘中の会話で結婚観、恋愛観をさりげなく語っているシーンがあるんです。人の恋バナは好きだけど自分事としてはあまり……みたいなことをエトランジュが言っていて、そのあとのストーリーで結婚の話を振られるみたいなことがあり、前振りがよく効いていてよくできているなと思いました。

カワチ:そういえば、スイーティア役とOPテーマの歌唱を務めている角巻わためさんも楽しそうにプレイしていましたね。
新川:わためさんは長めの配信を3回に分けてやってくださり、エンディングまでプレイしてくれました。とてもありがたかったです。
アリアのムッチリ感がたまらない!
カワチ:好きなキャラクターやカップリングについても話していきましょうか。今回ゲームになったことで、バトルシーンのリアルタイムの掛け合いなども増えたので、よりみんなで冒険している感じがあってよかったなと思っています。どのキャラが好きですか?
ゲムぼく。:僕はダントツでアリアですね!


カワチ:ですよね(笑)。
新川:好きな組み合わせとしてはアリアとエトランジュですか?
ゲムぼく。:そうですね。アリアはエトランジュにとって初めての友達ですし、アリアにとっても自分を変えてくれた大事な人です。アリアが「酒樽みたいに突っ立ちやがって」と言われたときに、「大事なのは見た目の美醜じゃなくて心だぞ」という返しをするところがあって、そこでエトランジュとの出会いを通じてキャラとして成長していることが分かって感動しました。ただ、それはそれとしてムチムチボディが好きなので、癖にも刺さりました。
戦闘スタイルもちゃんと見た目に沿ったパワーキャラで、転がるとめっちゃ速いのもおもしろいなと思いました。
新川:転がりは強いですよね。
ゲムぼく。:勢い余ってステージの谷底に落ちることも多いですが(笑)。
新川:アリアは白上フブキさんがかわいらしく演じてくれたのもポイントかなと思います。
カワチ:アリアはむっちり感がちゃんと出ているのがいいなと。世の中にはむっちりと言いつつむっちりじゃないキャラもいて、もっとちゃんと太っていて欲しいと思うこともあるのですが、アリアはちゃんとお腹が出ているのがいいなと思いました。
新川:男キャラの場合は普通に太ったビジュアルになることが多いのですが、女の子の場合は作り手側に抵抗があって抑えることが多いと思うんですよね。人気が出ないから、わざと捨てキャラみたいなものを作りたくないという思惑だと思いますが、大塚先生はすごくいいキャラを描いてくれました。このぽっちゃり感は素晴らしいと思います。
ゲムぼく。:素晴らしいですよ!
新川:イラストもそうですが、ジェムドロップさんが3D化してくれたときの等身のぽっちゃり感もいいですよね。両方とも素晴らしいです。
ゲムぼく。:まんまるでいいですよね。僕はもうデカければデカいほどいいと考えていて、3サイズは120、120、120でいいと思っています!
カワチ:ボクはそこまでではないけど、アリアは本当にギリギリのラインを見極めていていいなと思いました。
新川:そのギリギリの美味しいラインを取りにいくところが、大塚真一郎先生のすごみなのかなと。
カワチ:女性キャラもかわいいですが、本作は男キャラもみんな個性的でいいですよね。自分はゲームだと女性キャラばかり使うタイプですが、『エトランジュ』は男キャラも戦闘で使っていました。アホーボーンとかいいキャラで好きでしたね。
新川:カップリングだとどの組み合わせが好きですか?
カワチ:自分もエトランジュとアリアが好きですが、それ以外だとエトランジュとイグナシオですかね。「ママになって」と言われて戸惑うエトランジュが新鮮でよかったです。
新川:ヒーローものの大事なポイントは、弱点があるところだと思っています。エトランジュにもスイーツが切れるとダメになるとかママと言われてあたふたするとか「G」がニガテとかそういう愛嬌になる弱点を用意しました。
みお:私は見た目的にはネコタローが人型になったときの姿が好きですね。カップリングはエトランジュとスイーティアが好きです。スイーティアはエトランジュの良き理解者ですよね。転生前にエトランジュに助けられたという経験もあるので、友だちのようでもあり主従関係でもあるようなふたりの関係性が好きです。

新川:声もわためさんなので、なおいいですよね。
カワチ:最初のシーンでスイーティアが悪魔にやられているところは、小説版だともっとSMっぽい雰囲気があるんですよね。
新川:そうですね。スイーティアがムチで叩かれているところが彼女の初登場シーンなので、わためさんの声優デビューもムチで叩かれるセリフなんです。こんな登場シーンでごめんなさいと思いました。
カワチ:キャラクターに関してもう少ししゃべっていきたいのですが、みなさんは好きなキャラクターとは別にお嫁さんにしたいキャラクターはいますか?
ゲムぼく。:無難にいくとスイーティアあたりが候補にあがってくると思うのですが、主婦力で考えるとクックも結構あるんじゃないかなと思っています。ヒッヒやクックはちゃんと周りを見ていて今なにが求められているかが分かっていると思うんです。自分になにができるか考えて動くタイプなので適性はかなりあると思います。
新川:女性がそれを夫として望むかどうかは分からないですが、ゲムぼく。さんがそれでいいのであれば(笑)。
ゲムぼく。:ボクはクックにはかなり着目しています。体がでかければそれ以外は問わないです。
新川:性別はどうでもいいと(笑)。
ゲムぼく。:そういう時代でもないですから!
新川:確かに。クックはいいヤツですよね。
ゲムぼく。:はい。ただボクは好きなキャラで固めると全員がパワータイプになっちゃうんですよね。バトルでも小回りが効かないんです。
新川:そうなってくるとエトランジュもメンバーに入ってくるんですか?
ゲムぼく。:エトランジュも好きなキャラでバトルに入れています。エトランジュ、クック、アリアあたりは固定でほぼ入っていて、あとは結構難易度をしっかりめでちゃんと攻略していたので、回復役としてスイーティアを入れたりしています。
カワチ:ボクがお嫁さんにしたいのはベロですね。そっけない感じにも見えますが、ゲームをプレイしていくなかで根は優しいことが分かって好きになりました。結婚したら楽しいのかなと思っています(笑)。
新川:自分も見た目的にベロがかなり好きです。背が高くて見た目がシュッとした女性が好きなんですよね。ケルとベロとスーの3人は続編を発売できることになったらぜひ掘り下げたいキャラクターです。
みお:スーもかわいいですよね。
ゲムぼく。:かわいい。
新川:ザ・末っ子って感じですね。
みお:自分が結婚するなら誰かなぁ……。めっちゃ悩みますね。頼りないヒョロいっぽいキャラが好きなんでアホーボーンかなぁ。いっしょにいて楽しいと思うんですよね。ただ、パートナーにするならやっぱりスイーティアかなと思いますね。
ゲムぼく。:安定のスイーティアですね。
カワチ:お嫁さん以外に「このキャラクターがこういう立場でいてくれたらうれしいなー」みたいなものはありますか?
みお:アホーボーンは弟にいたらかわいいかなと思います。
新川:自分は一人っ子なのでエトランジュが妹だったら楽しいなと。
ゲムぼく。:手に負えますかね?
新川:「また、やってるわー」と遠くから眺めようと思います。フォローしないといけないタイミングでフォローすればいいかなと(笑)
ゲムぼく。:好き嫌いをハッキリと表明するから分かりやすいキャラクターではありますよね。
新川:お兄ちゃん、お兄様って言われたいですね。自分は一人っ子で従兄もお兄ちゃんと呼ぶ相手が多かったので、お兄ちゃんって呼んでもらえるのが夢です。……お兄ちゃんって呼んでくれるお店ってあるんですかね?
ゲムぼく。:あるとは思いますけど(笑)。
カワチ:金銭を払えば言ってもらえるお店は多そうですけど、それでいいんですか?(笑) 自分は弟しかいないので異性のお姉ちゃんか妹が欲しいですね。そういう意味ではアリアにお姉ちゃんになって欲しいかも。よくマンガに出てくるだらしない姉が好きなので(笑)。
新川:アリアに腹枕(はらまくら)をして欲しいですよね。

!?
みお:原作者がいちばんヤバい発言をしている。
新川:足を開いた状態のところに乗っかって、自分の腕がアリアの太もものところに来るような体勢の腹枕。グッズにしたら売れないですかね?
カワチ:抱き枕や抱かれ枕はありますが、腹枕グッズはヤバいですね。

新川:ぜひイードさんでご検討ください!
みお:こんな話をしてくれる原作者はなかなかいないですよ(笑)。
ゲムぼく。:ボクはアリアみたいな体型がすごく好きなので、いつか巨大化してもらってお腹でトランポリンをしてもらいたいなと思っています。
新川:めちゃくちゃアリですね。エトランジュは巨大化しましたけど、アリアの巨大化もいいんじゃないかと思います。今、続編に向けてネタ集めをしているところなので、ぜひ、ゲムぼく。さんのお腹トランポリンは採用させてください。
キャラの設定とアクションが一致しているのがイイ!
カワチ:本作はアクションアドベンチャーということでキャラクターの各アクションも見どころになっています。みなさんが好きで使っていたキャラクターについてもお聞かせください。ゲムぼく。さんは先ほど教えていただいたパーティのキャラクターですか?
ゲムぼく。:そうですね。ただ、全体を通して組み換え前提のバランスになっていて、みんな思い切ったキャラ性能なのでどのキャラも使っていて楽しかったです。「とりあえず仲間になったから使ってみるか」と使ってみたら、「こいつおもろいやん」と、どのキャラも感じられるところはいいなと。
そんななかでとくにおもしろかったのが最後に仲間になる「神」ですね。最初に触ったときは「遅っ!」と思ったんです。神は通常攻撃の発生が遅いのですが、そのぶん発生したあとはめちゃくちゃ強いんですよ。好きでいうとアリアが好きなのですが、触ったときの感触のおもしろさで言うと、神の「遅っ!強っ!」って感じが最高でした。

新川:神は自分で使うのもいいですが、仲間に入れておいて勝手に動いてもらうのもオススメです。各キャラクターがどういう技を使うのか、威力はどうするのかといった部分はジェムドロップさんが考えてくれたのですが、しっかりおもしろいものに仕上げてくれましたね。
ゲムぼく。:最近、自分は格ゲーをたくさんプレイしているのですが、『エトランジュ』は格ゲーと同じぐらい「このキャラはこうするキャラ」というコンセプトが立っていると感じました。
新川:お話だけではなく、バトルで使ってみながら好きになってくれるキャラクターがいるのはうれしいです。
ゲムぼく。:ストーリーから得たイメージと実際のキャラ性能がほぼ一致しているのもいいと思いました。
新川:そこもジェムドロップさんのおかげですね。原作を尊重してくださいました。
カワチ:自分はマシンガンを扱うシュワルツを好んで使用していました。使っていて気持ちいいんですよね。
新川:分かります。レーンの上に置いてあるマシンガンを使うのも気持ちいいですよね。
みお:私は軽くて扱いやすいキャラが好きなのでヒッヒを使うことが多かったです。あとはエトランジュが銃を使うときも好きでしたね。「この作品、銃も出てくるの?」というところも含めて楽しかったです。遠隔で攻撃できるのもいいなと。
新川:自分で操作するなら遠隔キャラが扱いやすいですよね。
ゲムぼく。:最初から最後まで主人公のエトランジュがしっかり強いのがいいなと思いました。攻撃のリーチがある、範囲も広い、足もまあまあ速いと、とても使いやすいキャラクターです。あと、戦闘部分で言うと、味方のコンピューターがちゃんと賢く戦ってくれるのがありがたかったです。アイテムを拾って投げ入れるタイプのステージでもちゃんと動いてくれるからすごく助かりましたね。
ステージで好きだったのは終盤に勇者パーティーのクローン軍団と戦うところです。レーンの構造的にもほぼ必殺技撃ち放題だったこともあり、無双系のゲームをプレイしているようでめちゃくちゃ気持ちよかったです。あのステージは撃破数カウントも入れて欲しいなと思いました(笑)。


みお:バトルに関しては飽きないように工夫してくれていましたね。
カワチ:ゴリ押しだけでは進めないところも多かったですね。爆弾に火をつけてから投げ入れなければいけないステージなど、一部分かりづらいところもあったかなと思いますが。
新川:初見だと気付かないギミックもありますね。ただ、自分としてはぜんぶを導いてあげるゲームは少し味気なくてつまらないかなと思っています。昔のゲームのように攻略方法を見つけてクリアする瞬間が楽しいのかなと。
ゲムぼく。:ボクもちょこちょこ難しいステージがあるなと思いましたが、いちど正解の攻略方法が分かるとスムーズにクリアできるので楽しかったですね。キャラの会話が魅力のゲームなのでリトライしたときにちゃんとヒント会話に耳を傾ける余裕ができるのもいいなと。一発でスムーズにクリアできればそれはそれでうれしいし、リトライしたとしてもキャラの会話が見られるので楽しいなと思いました(笑)。
カワチ:なるほど。本作はグルメシナリオやミュージカル演出も見どころですが、これらふたつの要素で好きな部分はどこですか?
みお:グルメシナリオは本当に美味しそうに描くのがうまいなと思いました。実際に新川さんがシナリオを書かれているのでしょうか?
新川:はい。私自身が食べるのが好きなので、こういうふうに書いたら美味しそうに感じるだろうなというのが分かるんですよね。基本的には自分が食べたくなるような描きかたをしています。原作のほうのグルメは本編の息抜きとして描いていたのですが、そこもジェムドロップさんが拾い上げてくれたんです。
ゲムぼく。:キャラが立っている人が美味しいものを食べるというのはそれだけでおもしろいですよ。
新川:水橋さんの演技もよかったです。
ゲムぼく。:エトランジュが10年ぶりにティラミスを食べて当時は苦かったけど、今は美味しさが分かったことを伝えるシーンが好きです。

新川:ちょうど親子のエピソードのところなので意味深なんですよね。
ゲムぼく。:単純に年齢を重ねたから苦味を美味しく感じるようになったということもあると思いますが、深読みをすると、エトランジュも苦い経験をたくさんしてきたから苦味が分かる子になったのかなとも感じられてよかったですね。
カワチ:自分はエトランジュが風邪をひいたときにヒャッハーが料理を作ってくれるシーンですね。病人に対して激辛の麻婆豆腐を出してしまうところに笑ってしまいつつ、彼女の気遣いにほっこりしました。
新川:ヒャッハーだからこそ許せるかわいいシーンですよね。
カワチ:ミュージカルに関してはいかがでしょう。自分は終盤のネタバレになってしまいますが、ラストのアンジェリーナのミュージカルシーンが好きです。プレイヤーによっては許せない人も多いと思うのですが、ああいった決着だったことと、最後をミュージカルの演出にしたことはとてもよかったなと。「こんなシリアスなところをミュージカルにするの!?」と最初は思いましたが、フィクションだからこその圧倒的な演出のほうが救いに説得力があってよかったかなと思います。
新川:アンジェリーナは本当に悪いヤツなので許されてはいけないキャラクターなんですよね。今までのように仲間にして終わりにするというわけにはいきませんでした。最終的にはああいう結末にしたのですが、クリアした方々の反応を見ているとあの形でよかったとか、最後に好きになったといってくださる方がたくさんいてよかったです。
カワチ:もうひとりの主役だったと思えますよね。憎まれ役だったけど、彼女自身も悩んでいたことが分かる。
新川:彼女は彼女で、ちゃんと自分の人生を楽しく生きたかったがゆえではあるんですよね。ミュージカルをどのシーンに当てるのかといったところはジェムドロップさんにお任せしていましたが、あのシーンに当ててくれてよかったなと思います。ミュージカルシーンは全部で14曲あり、すべてYouTubeで公開しているので、このミュージカルシーンだけでもいいので見てみてもらいたいですね。
ゲムぼく。:ミュージカルは「ここが要所だよ」ということが分かるし、言葉としても残りやすいですよね。新鮮な体験でしたが、メリハリが付くのですごくいいなと思いました。
新川:ミュージカルは28年前ぐらいに『マール王国の人形姫』というRPGを作ったときに味を占めました。
ミュージカルは演出として非常に有効ということは分かっていたのですが、労力がかかるので実装できていなかったんです。ただ、私が独立してジェムドロップさんの北尾雄一郎さんともういちど作品を作ることになり、やはりミュージカルは入れようということで実装することになりました。入れて大正解だったなと思いますし、できれば今後も取り入れていきたいなと思います。
カワチ:だいぶいろいろな方向に話が飛んでしまいましたが、最後は改めて『エトランジュ オーヴァーロード』がどんな人にオススメかを語りましょうか。ボクは『エトランジュ』について、新川さんの作ってきた作品の良さを受け継ぐ内容でもありますが、一方で今までにない新しいジャンルを切り拓こうとしている作品だと思いました。しかもインディーではなくフルプライスの作品で挑戦しているのが素晴らしいなと。売れ筋を狙うのであれば流行しているジャンルを作るのが正解だと思いますが、あえて今までになかった新しい価値を生み出そうとしているところを評価したいです。これを読んでいるゲーマーの人はぜひ応援してあげて欲しいです。
ゲムぼく。:自分は新川さんの作品をほとんどプレイしたことがありませんでしたが、そんな自分でも存分に楽しめたということは最初にお伝えしておきたいですね。ヤバいんだけど一貫性のあるキャラたちが織り成すドラマに引き込まれました。ヤバいヤツが活躍する作品を遊んでみたいという人は遊んでみて欲しいです。
新川:ゲムぼく。さんは私のゲームがはじめてということでしたが、具体的に『エトランジュ』はどんな人に合うと思いますか?
ゲムぼく。:ボクはお笑いの漫才やコントが好きでよく見ているのですが、『エトランジュ』の笑いの作り方はバイきんぐに似ているなと思う瞬間が多々ありました。バイきんぐのコントもヤバいことしか言っていないんだけど、よく考えたら筋通っているなというキャラが出てくるので『エトランジュ』と似ているんですよね。そういったお笑いが好きな人にも合うのかなと感じました。
新川:なるほど。お笑いという面でいうと、私は大阪出身で吉本新喜劇を見ながら育ったので、笑いのテンポや掛け合いといったものはそのなかから吸収されていったのかなと思います。
ゲムぼく。:キャラの立ち方やストーリーが似ているという点でいうと、自分は『サクラ大戦3』を思い浮かべました。自分は「魂のゲームを挙げろ」と言われたときに、必ず『サクラ大戦3』を挙げるのですが、群像劇やミュージカル要素、キャラの立ち方などで似ているところが多いなと思いました。『エトランジュ』は世界観もしっかりしているので、アドベンチャーゲーム系の作品が好きな人もハマれる気がします。
みお:現在のゲームは大作とインディーがあり、それぞれの良さがあると思いますが、その大作とインディーの中間にある中規模で作られるゲームには独特のクリエイティブがあると考えています。
まさに新川さんが代表を務めていた日本一ソフトウェアさんのゲームなども当てはまるのですが、めちゃくちゃスケールが大きいわけではないけど、しっかりやりたいことをやっていて独特なものがある。キャラクターや物語も刺激的で、ほかにないものをやっているのが私はすごく好きです。日本の中規模ゲームにはそういったものがあると思っています。
その一方で、『エトランジュ』はアクションとしても分かりやすいですし、「G」が出てくる前にオプションで調整させてくれたりといった細かいところで本当に気が配られている作品だなと思いました。独特の刺激的なところと遊びやすいアクションゲームの両方の魅力を持つのが『エトランジュ』かなと思います。
カワチ:では、最後に新川さん、読者にひとことお願いします。
新川:私のものづくりの基本は「ザ・エンターテインメント」で、おもしろくてなんぼだと思っています。こまかいところとかも含めて、とにかく笑わせてやろうとか、おもしろがらせようとか、ビックリさせようとか、そういう考え方が詰まっています。『エトランジュ』を作るときもすごい厳密な設計をするのではなく、寄せ鍋や、闇鍋を作る感覚で、おもしろいと思ったものはどんどんぶち込みました。
この『エトランジュ』は、人生2周目のデビュー作なので、なんとしても続編を作りたいと考えています。全世界で10万本ぐらい売れれば続編を作れると思うので、そこまでは地道に『エトランジュ』を好きと言ってくださる方々の協力を得ながらファンを増やしていきたいと考えています。体験版も配信中ですので、まずは体験版からでもいいので、プレイしてくださるとうれしいです。
『エトランジュ オーヴァーロード』は、PC(Steam)/PS5/PS4/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。セール情報は以下の通りです。
●ニンテンドースイッチダウンロード版(日本語版)
セール期間:2026年7月16日(木)~8月11日(火・祝)23:59
●PlayStation4/PlayStation5ダウンロード版(日本語版)
セール期間:2026年7月15日(水)~7月29日(水)23:59
●Steam版
セール期間:2026年7月15日(水)16:00~7月30日(木)15:59 ※日本時間
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