
9月17日から4日間(最終日は台風につき中止)されたTGS2026。今回の記事では会場内にて一際目を引くレトロゲームの雰囲気があった「NEOGEO AES+」のブースのレポートと、「NEOGEO AES+」開発者によるプレゼンテーションの内容をお届けします。
当時の家庭用NEOGEOといえば、アーケードのグラフィックやサウンドを一切妥協せずそのまま自宅で遊べる夢の超高級ハード。本体もソフトも非常に高価で、90年代当時は「高嶺の花」として憧れていたゲーマーも多かったのではないでしょうか。今回の「NEOGEO AES+」は、そうした当時の贅沢なプレイ体験や当時のロマンを現代の技術と手頃な価格で蘇らせるというコンセプトのもと開発された製品です。
ブースでは、ハードウェアのクリエイティブから内部設計、技術検証までを手掛けた主要開発陣であるBen Jones氏(Commercial Director)、Bruno Steux氏(Technology Director)、そしてNEOGEOアーキテクチャのスペシャリストであるSean ‘Furrtek’ Gonsalaves氏(Technology Consultant)の3名から直接説明を受けることができました。
と、いうことで、この記事では筆者が実際に「NEOGEO AES+」で『メタルスラッグ』をプレイしてみた雑感と、開発陣から伺った製品の特徴やこだわりについてのプレゼンテーション模様をお届けします!

まず目を引くのは、驚くほどオリジナルに忠実な本体と周辺機器の外観です。……忠実、というか筆者には実機と区別がつきません。1:1スケールでの再現はもちろん、プラスチックの質感やカラーリング、さらには本体の重さに至るまで実機に寄せることを追求したとのこと。
付属のアーケードスティックやコントローラーの質感も素晴らしく、なんと当時の旧式NEOGEO実機にそのまま接続して使うこともできるそうです。それってもう実質実機なのでは……?という感じですが、無線版のコントローラーにはUSB接続用のドングルもありPCで使用することも可能など、現代的な改修もきちんと行われています。


外箱から本体の細部までまるで本物、という作り。ソフトのケースのくぼみもこだわって再現しているとのこと。ちなみに例に用いているこのソフトは『ゼロウイング』。当時はアーケードのみで展開されていたシューティングゲームで「NEOGEO AES+」向けにわざわざパッケージにしたのだとか。

また、ゲームのパッケージを取り出して裏返せば左下のCERO表示を見えなくすることができる、などうるさ型のゲーマーの希望をことごとく満たす作りになっています。こだわりが強すぎて、やや狂気すら感じる代物です。

もちろん単にオリジナルに寄せるだけではなく、HDMI接続時の遅延を抑える技術やDIPスイッチによるアスペクト比の切り替えなど様々な追加機能も搭載されており、現代の大画面TVやモニターでも違和感なく格闘ゲームやアクションゲームを楽しめるそうです。日本・北米・欧州仕様およびコンシューマ/アーケード(MVS)挙動のBIOS切り替え機能まで用意されているとのことでした。

説明を受けた後は、実際に「NEOGEO AES+」で名作アクション『メタルスラッグ』を試遊させていただきました。
筆者自身は当時「家庭用のNEOGEO実機」を所有しておらず、実物を家に置いて触った経験はありません。自分にとってのNEOGEO体験といえば、もっぱらレンタルビデオ屋の店頭やゲームセンターの筐体で100円玉を投入して遊んでいた思い出です。
しかし、レバーをガシガシと動かしながらドット絵の敵を撃ち倒していく感覚は、移植版のPCプレイとは一味違う、ハードウェアならではの確かな手応えがあったように感じました。正直なところ、取材するまでは「こんなめちゃくちゃマニアックな企画でよく予算が降りたな……?」と感じたのですが、確かにこれを所有したいと思う人は結構いるのかもしれません。

「NEOGEO AES+」は、当時の贅沢なゲーム体験を妥協なく復元しつつ、現代のモニター環境や利便性へ対応させた、NEOGEOファン待望のアイテムと言えます。ソフトが付属しないノーマル版であれば32,800円と意外なほど安く(安いですよね……?)、「昔は高くてどうしても買えなかったけれど、いまなら所持したい!」というプレイヤーにとっても、当時リアルタイムで遊び尽くしたコアゲーマーにとっても、間違いなく刺さる完成度になっていると感じました。今後の収録タイトルの展開や発売情報を含め、続報を楽しみに待ちたいところです!
「NEOGEO AES+」は、2027年9月16日発売予定です。











