H2 INTERACTIVEは東京ゲームショウ2026ハピネットブースにてニンテンドースイッチ2版『007 ファーストライト』の試遊を出展しています。
本作は、「HITMAN」シリーズで知られるIO Interactiveが手掛ける三人称視点のアクションアドベンチャーゲームです。シリーズの過去作品を直接ゲーム化したものではなく、27歳の若きジェームズ・ボンドがMI6にスカウトされ、エリートエージェントへと成長していく姿を描いた完全オリジナルのストーリーとなっています。

ゲームプレイの軸となるのは、プレイヤー自身がミッションへのアプローチを選択できる「クリエイティブ・アプローチ」です。敵に気づかれないよう潜入するステルスプレイをはじめ、銃撃戦や格闘による強行突破、Q Branchのガジェットを利用した攻略、会話や欺瞞による状況の打開など、さまざまな手段を組み合わせて目的を達成していくゲームデザインとなっています。
さらに、ボンドならではの機転や観察力を表現する「インスティンクト」、敵を投げ飛ばしたり武器を奪ったりできる近接格闘、精密な銃撃戦、アストンマーティンを使ったカーチェイスなど、スパイ映画らしい要素も多数盛り込まれています。
ステルスを重視するか、アクションで突破するか、それとも状況に応じて両者を使い分けるか。プレイヤー自身の判断によって攻略方法が変化する自由度の高いゲームデザインが、本作の大きな特徴となっています。
今回はNintendo スイッチ2版をプレイしてみた印象と、制作陣へのインタビューの模様をお届けします。
ニンテンドースイッチ2版を実際にプレイ
今回体験できたのは、物語序盤にボンドが連絡の途絶えたキャンプへ潜入するミッションです。
ミッションの中心となるのは潜入ですが、実際にプレイしてみてまず印象的だったのが、ボンドを操作する際の軽快な操作感です。移動やカメラ操作もスムーズで、周囲の状況を確認しながら次の行動を考えることに集中できます。ステルスを主体とした場面でありながら、操作そのものにストレスを感じることはなく、自然とゲームの世界へ引き込まれていきました。

敵の視線を避けながら進む場面では、単純に目的地へ向かうだけではなく、周囲を観察して安全なルートを探す必要があります。敵がどこを見ているのかを確認し、視線が外れた瞬間に移動する。こうしたひとつひとつの判断が緊張感につながっており、カメラを動かして敵の位置を把握しているだけでも「見つかったらどうなるのか」というハラハラ感を味わえました。

特に印象的だったのは、ステルスが単なる「敵に見つからないための作業」ではなく、プレイヤー自身がボンドとして周囲を観察し、次の行動を判断していくゲームプレイになっている点です。
今回の試遊は潜入を中心とした内容だったため、その自由度をすべて体験できたわけではありません。しかし、敵の配置や視線を確認しながら自分で進むルートを決めていく感覚からは、プレイヤーの判断を重視したゲームデザインの一端を感じることができました。
映画のような演出が「007」の世界へ引き込む
そして、ゲームプレイと同じくらい印象に残ったのが、映像と音楽による演出です。

画面に映し出されるロケーションは映画のワンシーンを思わせるような雰囲気があり、そこに007らしいBGMが重なることで、プレイヤーを自然と作品の世界へ引き込んでいきます。
単に「007のキャラクターを操作する」のではなく、潜入している最中の緊張感や、これから何かが始まりそうな期待感まで含めて演出されているため、プレイ中は一人のスパイとして任務に挑んでいるような感覚を味わえました。

今回の試遊では物語の序盤のみということもあり、そのすべてを体験することはできませんでした。しかし、少なくとも潜入シーンでは、派手なアクションだけに頼らず、「スパイとして任務を遂行する」という007ならではの雰囲気をしっかりと味わうことができました。
東京ゲームショウ2026にて、開発陣が語るニンテンドースイッチ2版「007: First Light」の手応えとこだわり
試遊後、開発陣に話を伺うことができました。今回インタビューに応じてくださったのは、Executive Technical ProducerのChristina Vega氏と、Global Brand ManagerのLaurine Deschamps氏です。ニンテンドースイッチ2版へのこだわりや、若きジェームズ・ボンドの描写について話を伺いました。

――今回は東京ゲームショウ(TGS)への出展となりますが、すでにPlayStationやPCなどで展開されている本作を、新たにニンテンドースイッチ2向けに開発・移植するにあたって、どのような点に苦労されたのでしょうか?
Vega氏: まずは先行するプラットフォーム向けの開発に注力していましたが、同時にスイッチでもまったく遜色のない同一のゲーム体験を提供したいと考えていました。コンテンツに妥協を生じさせないよう、新技術の導入などに時間をかけて丁寧に磨き上げた結果、満を持して2027年3月27日に発売する運びとなりました。
――実際に大画面で試遊させていただいた際、圧倒的な没入感に引き込まれました。スイッチ2では携帯モードなどで画面が小さくなる場面もあるかと思いますが、そうした環境でプレイするユーザーに向けて注目してほしいポイントはありますか?
Vega氏: TGSのブースでも実際にスイッチ版をプレイしていただけます。もちろん携帯機ならではのコンパクトな画面やスピーカーの違いはありますが、ゲームとしての本質や体験そのものは何一つ変わりません。外出先や好きな場所でプレイする方にも、大画面と変わらないクオリティを楽しんでいただけると確信しています。
――従来の対応プラットフォームに比べ、スイッチ2ではより若い世代のプレイヤーも増えることが予想されます。そうした層にはどのような体験を届けたいとお考えでしょうか?
Deschamps氏: ターゲット層についてはスタジオ内でも深く議論を重ねてきました。本作のプレイヤーには、60年以上の歴史を誇る「007」シリーズの往年のファンから近年の作品が好きな層はもちろん、私たちが手掛けてきた「HITMAN」シリーズのファン、そして純粋にアクションアドベンチャーゲームを好む層など、幅広いバックグラウンドが存在します。海外レーティングはPG-16(16歳以上推奨)を想定していますが、あらゆる層に刺さる作品を目指しました。

何より本作『007 ファーストライト』は、原作や映画の正史にとらわれない完全オリジナルのオリジン(誕生)ストーリーです。これまでの「007」シリーズに関する予備知識は一切必要ありません。本作のジェームズ・ボンドはシリーズ史上最も若い27歳で、海軍を出たばかりの彼はまだMI6のこともスパイの作法も知りません。
プレイヤーは彼と同じ目線に立ち、一からスパイとしての技術を身につけながら「007」のコードネームを勝ち取っていく過程を追体験できます。若いプレイヤーにとっても、シリーズへの最高の入り口になるはずです。
――冒頭から非常に引き込まれる重厚な物語が印象的でした。プレイヤーが感情移入できる没入感を生み出す上で、物語の根幹として大切にされたことは何でしょうか?
Deschamps氏: IO Interactiveがライセンスホルダーから本作の開発を託された最大の理由は、私たち自身が「007」の大ファンであるという点でした。だからこそ、IPを預かる責任として「ボンドらしさ」の象徴を妥協なく詰め込んでいます。魅力的なガジェット、手に汗握るカーチェイスやド派手なアクションシーン、ウィットに富んだ会話やロマンス、そして何よりボンド自身のキャラクター描写です。
加えて、『HITMAN』で培った「目的は1つだがアプローチは無数にある」というクリエイティブなゲームプレイを融合させています。さらに重要だったのがキャスティングです。ボンド役を務めるパトリック・ギブソン氏をはじめ、素晴らしい俳優陣の熱演によって、物語の説得力と没入感を極限まで高めることができました。
――未熟さや若さ、そして成長要素を持ったボンドを描くにあたり、従来の完成されたジェームズ・ボンド像との差別化やバランス取りで苦労された点はありましたか?
Deschamps氏: ボンド役のキャスティングは非常に慎重に行いました。ボンドのキャスティングを誤れば取り返しがつかないからです。パトリック・ギブソン氏は選考当初、作中のボンドとほぼ同年齢であり、スパイの世界をまだ知らない若者の温かみと、将来的なポテンシャルを見事に体現してくれました。
未熟なボンドを描くにあたって最も腐心したのは、「これは自分が知っているボンドではない」とファンに感じさせないことでした。そこで歴代のボンド全員に共通する核となるパーソナリティ、機転の利く知性、荒削りながらも人を惹きつけるチャーム、恐れを知らない勇気、時に無謀とも言える頑固さといった本質を抽出してキャラクターを構築しました。
Vega氏:開発中、スタジオ内ではあらゆる場面で「Is that Bond-y?(これはボンドらしいか?)」という合言葉が飛び交いました。レベルデザイン、アクション、セリフの一つひとつに至るまで議論し、迷った際はライセンサーのパートナーにも意見を仰ぎながら、チーム一丸となって一貫したボンド像を形作っていきました。

――ビジネスデイでの試遊やインタビューを通じ、現在どのような手応えを感じていますか?
Vega氏: Gamescomでの出展に続き、非常にポジティブで熱気あふれるフィードバックをいただいており、大変勇気づけられています。スイッチ2の開発に取り組むチームにとっても、正しい方向に進んでいるという確信につながりました。先行プラットフォームを含めた累計販売本数は400万本を突破し、多くのプレイヤーに愛されていることを実感しています。
イベントなどでファンと接すると、『HITMAN』の時とはまた一味違う、まるでロックスターを迎えるかのような熱烈な反応をいただきます。「ストーリーが最高だ」「GOTY(ゲーム・オブ・ザ・イヤー)にふさわしい」といった熱い声を直接聞くことができ、本当に嬉しく思っています。
――一般公開日を控え、日本で初めて本作に触れるプレイヤーに向けて、どのような体験を持ち帰ってほしいですか?
Vega氏: 例えるなら「一口味わったら、もっと食べたくてたまらなくなるスナック」のような体験をしてほしいですね。今回のデモで体験できるアイスランドのミッションは、ゲームへのファーストコンタクトとして最適です。基地へ潜入し、ジャケットを羽織って「さあ、ここから何かが始まるぞ」という最高のワクワク感に包まれたところで終わる設計になっています。まずはこのゲームを好きになっていただき、そこから映画などの「007」ユニバース全体へ興味を広げていただけたら最高です。
――最後に、スイッチ2を心待ちにしている日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
Deschamps氏: 任天堂のハードと『007』のIPには、歴史的にも非常に深く象徴的な繋がり(レガシー)があります。スイッチ2の登場を心待ちにしてくださっている日本の皆さんの忍耐と温かいサポートに、心から感謝申し上げます。私たちは日本のコミュニティからのフィードバックもしっかりと目を通しています。スイッチ2で皆さんをお迎えできる日が待ちきれません。ぜひ本作をプレイして、あなた自身の手で「007」のコードネームを勝ち取ってください。















