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【吉田輝和の絵日記】すべてが文字で構成された世界で、自分に都合の良い文章に作り替えちゃえ!文字冒険遊戯『文字遊戯』

すべて文字だけで世界を構築した独特な冒険ゲームです。

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【吉田輝和の絵日記】すべてが文字で構成された世界で、自分に都合の良い文章に作り替えちゃえ!文字冒険遊戯『文字遊戯』
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今回は、フライハイワークスから発売された『文字遊戯』のPC版をプレイ!本作は、文字だけで構成された世界で勇者になって世界を救う文字冒険遊戯(シン・テキストADV)です。これだけ聞くとなんのこっちゃと思われるかもしれませんが、ゲーム内で表示されるモノは本当に文字だけで構成されているんです。ただし、ノベルゲームや一般的なテキストADVとは違って……いや、百聞は一見にしかず。記事本文を読んで確かめてみてください!

ゲームライターなら、説明から逃げるな……!

◆文字だけで構成された世界ってどういうこと!?

主人公の我(ワタシ)は、暗闇の中で目を覚ます。ここは我の部屋だ。なんの変哲もない、いつもと同じ一日を過ごすために門を開けて外に出よう。我は心の中で呟きながら、足を踏み出した。

テロップの“我”の文字が動き出した?しかも“我”の文字を動かせるぞ。でもどこへ行けばいいんだ。ストーリーの流れとしては、門を抜けて外へ行く流れなんだけど。

もしやと思い「門を開けて外に出よう」というテキストの“門”の文字を調べると……。

“門”の文字が門のように開いた!

門を抜けると居間に出た。壁や机、椅子、鳩時計、暖炉、そのすべてが文字で構成されている!普通のゲームならドットやイラストで描かれるモノも、本作ではすべて文字。そう意識すると、不思議とちゃんと部屋に見えてくるな。

僕の画力ではおじさん以外は描けないので、絵日記で背景や物を描くことは珍しいけど、この絵日記に限り描き放題だ。なんて楽なんだ。

それにしてもこの部屋、出口が無いぞ。この部屋の中に門が隠れているらしいので調べてみよう。

机を調べると文房具や専門書が入っていた。もしや“門”って専門書の門か!普通のゲームならテロップやメッセージウインドウは主人公には見えないが、本作ではそれ自体が触れられる“オブジェクト”として存在しているのだ!

◆主人公は識字の勇者……ってどんな力を持ってるの?

家の外で文字に干渉する力を使っていると、老人に「お前は識字の勇者なのだ!」と絡まれてしまった。

物語の序盤で老人から勇者の称号を授けられて旅立つのはよくあるパターンだけど、本作の主人公の我はちょっと辛辣だ。詩人を名乗る老人とともに、訝しみながらも魔竜討伐の旅に出るのであった。

それにしても、識字の勇者ってなんなんだろうな。もっとこう、ありがちな“◯◯の勇者”とか、“炎の勇者”や“剣の勇者”みたいなのを想像するじゃないか。

文字の読み書きが得意ってことか?と思ったけど、文字に囲まれたこの世界では、識字の勇者の力は単なる読み書きだけではない。

野獣に道を塞がれていたときも識字の力が活躍した。辺りには大小様々な木しかなくて、野獣を倒すのに役立ちそうなものは何も無い。とりあえず木を調べてみるか。

木を調べたときに出るテロップで、野獣を押しつぶした!文字の力ってすげー!小さい木を調べたときは文字数が足りずに押しつぶすには至らなかったんだけど、一番大きな木を調べると「すごくすごくすごくすごく高い大樹だ」と長い説明文が出たため、見事野獣を押しつぶせたのだ。

ただ、若干のギャグ漫画っぽさはあるな。識字の勇者の快進撃は、聖剣(デリートソード)を手に入れたことにより加速していく。

聖剣は、不要な文字を削る力を持つ。例えば「灯りをつけたい」というテロップなら“い”を削ることで「灯りをつけた」へと改変できるのだ。

「閉じ込められたのではないか」の“い”を削って「閉じ込められたわけではない」に改変すると抜け道が見つかった。

魔竜の手下・妖蛇に荒らされた村では、「なんとか元の姿に戻したい」の“い”を削り、「なんとか元の姿に戻した」に改変。すると壊れた家や木々が一瞬で修復された。

魔法みたいにパッと修復するもんだから、村人も「勇者、勇者!」と大騒ぎだ。詩人の老人が若干ドヤってるのはなんかムっとするけど、本当に凄い能力だよな。「◯◯したい」から「◯◯した」に改変すれば無敵じゃん。魔竜なんて一瞬で倒せちゃうんじゃないの?とプレイヤーの僕までドヤ顔していると、村を襲った妖蛇が現れた。

画面下から追いかけてくる妖蛇の攻撃を避けながら、村の施設を調べて出てくる「使えそうな積み荷だ」や「工房の助手は器用な人だ」といった文章のどこかを削り、妖蛇にダメージを与える文章に改変するといった方法で戦う。

ただ、本作はキーボードで操作するんだけど、僕はWASDでの操作に慣れておらず、無敵のはずの識字の力を使う間もなく死にまくってしまった。キーボード操作に慣れた……!


8時間ほどでクリア出来ました。妖蛇とのバトルのようなアクション要素もありつつも、基本的には謎解きパズルADVでした。

初見ではパッと解けない謎解きもありましたが、メニュー内にヒントが表示されるので、詰まらずに進められました。

文字だけを用いた謎解きパズルのアイデアにも驚きましたが、それ以上にこの作品が海外のゲームなことにもビックリしましたね。日本のゲームだと勘違いするほど、自然に日本語化されていました。よくぞこのゲームを翻訳してくれた!と翻訳を担当された方に拍手を贈りたいです!

値段は3600円と少しお高めに感じましたが、他のゲームでは味わえない体験が楽しめました。

『文字遊戯』はPC(Steam)/ニンテンドースイッチ向けに発売中です。

ライター:キーボード打海

ライター/「キーボードうつみ」と読みます キーボード打海

Game*Sparkの編集者。『サイバーパンク2077 コレクターズエディション』を持っていることが唯一の自慢で、黄色くて鬼バカでかい紙の箱に圧迫されながら日々を過ごしている。好きなゲームは『恐怖の世界』。

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